2
3

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

Dynamics 365 Fin&SCM(Finance & Operations)のテーブルで仮想のDataverseを登録する

Posted at

皆様、こんにちわ。日本マイクロソフトの稲冨です。

前回の投稿から早1年以上が過ぎていました。もうちょっと頑張ります。(前回も言っていた・・・)
さて今回のテーマは「Dynamics 365 Fin&SCMのテーブルで仮想のDataverseを登録する」です。

これができると、↓こんなものが出来てきます。
image.png

Dynamics365 Fin&SCM(以下FOと呼称します)はその製品の成り立ちから、CRMと違い、DBはMS SQL DBを使用しています。つまりCRMと違って、Dataverseが既にあり、そこからPower Appsへの展開をするということはできません。

Power PlatformではFOに対してもConnectorはあるので、FOをAppsで拡張などはもちろん可能なのですが、Dataverseの方がやりやすいという方は多くいらっしゃると思います。

そこで、少し前にFOのテーブルを仮想のDataverseにするという機能が公開されましたので、こちらについてご説明していきます。

仮想のDataverseって何?という方は下記の記事もご参照ください。
FOの実データはMS SQL DBにあるのですが、あたかもDataverseにデータがあるかのように扱えるようになるものです。
https://qiita.com/skuramoto/items/496a6e0cb4619b0a871d

FOのテーブルを仮想のDataverseとして利用するには以下の3ステップが必要です。
① "Finance and Operation Virtual Entity"のインストール
② 仮想のDataverse機能の有効化
③ 対象のテーブルを仮想のDtaverseとして可視化する

~① "Finance and Operation Virtual Entity"のインストール~

Power AppsのMake画面(Adminではありません)から、
ソリューション>AppSourceを開く
を選択してください。

image.png

AppSourceを開いたら、"Finance and Operation Virtual Entity"を"今すぐ入手"からインストールしてください。検索は"virtual"などと入力すると見つけやすいです。

image.png

~② 仮想のDataverse機能の有効化~

インストールが完了したら、Power Platformの管理画面で設定を押してください。
image.png

遷移した先のメニューで、製品>機能を押してください。

image.png

展開された画面の下部に「Dataverseでの~」という箇所があるはずなので、そこを”オン”にすれば有効化が完了です。この時点でFOのテーブルの仮想のDataverse化がなされた状態になっています。
ただし、可視化するにはもう1ステップ必要です。

image.png

~③ 対象のテーブルを仮想のDtaverseとして可視化する~

Power AppsのMake画面から画面右上の設定から、詳細設定を選択してください。

image.png

遷移した先でフィルターボタンを押してください。
(え、そこ?と思われた方、初めて試したとき私も思いました。)

image.png

ポップアップしてきた画面でLook forに「Available Finance and Operations Entities」(日本語にUIを適用している方は"使用可能な Finance and Operations エンティティ")を選択し、フィルタ条件を自分が仮想のDataverse化したいテーブルが出てくるように編集して、"Result"を押してください。
※私は固定資産のテーブルを表示したかったので、"Fixed"と入れています

image.png

先のフィルタ条件からテーブルがいくつか表示されるので、自分が仮想のDataverse化したいテーブルを選択してください。
この時、エンティティ名の左側にチェックを入れるのではなく、エンティティ名のリンクそのものをクリックしてください。

image.png

画面が遷移しますので、遷移先の画面で"Visible"にチェックを入れて保存すれば、対象のテーブルの仮想のDataverseがPower Appsのテーブル一覧で見れるようになります。
確認できるようになったら、テーブル名に(mserp)とついていること、種類が"Virtual"になっていることが分かるかと思います。

image.png

冒頭に申し上げた通り、こちらは実データとしてはMS SQL DBにあるものの、Dataverseの様に扱えるようになっているので、Power Appsで初歩によくやる3画面アプリ(Dataverseを指定したら、一覧・詳細・編集のアプリを作ってくれる)なども簡単に作成が可能になります。

image.png

本日の記事ではD365 FOのテーブルを仮想のDataverseとする方法についてお伝えしました。
こちらの活用により、FOの標準機能では満たせないものの、アドオンするほどでもないような機能について、ローコードで補足するということが、より簡易的に実現できるのではと思います。

それではまた次の記事でお会いしましょう。

2
3
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
2
3

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?