はじめに
Qiita初めて書きます.ご容赦ください.技術面で特別教えられることは何もないので,感性班に関係することを書きました.詰めるには時間が無限に必要なので,割と個人の考えが多いです.戯言ぐらいの感覚で見てください.
きっかけ
まず初めに僕がなんでこのテーマにしようとしたかというと,ルーツは高校2,3年生の時に流行っていたデトロイト ビカム ヒューマンです.このゲームではアンドロイドが人間に反発したりアンドロイド同士の恋であったり愛が描かれています.ちょうどその時期に名工大の加藤研にオープンキャンパスで訪れて機械が感情持ってるみたい!って思ったのが加藤研に入ることを決めたきっかけだったりします.まだ知らない人はYoutubeで実況動画を見てみてください.
感情・心とは?
本題ですが,アンドロイドって恋をするもんなの?怒るものなの?と高校生の僕は考えていました.機械なんだから感情なんてあるわけないじゃん,というわけで先に感情の定義について調査してみました.
感情とは、人が心的過程の中で行うさまざまな情報処理のうちで、
人、物、出来事、環境についてする評価的な反応である
今回は最も広く用いられているとの言葉を信じて上記の定義で考えてみます.上記の中で心という言葉が出てきたので,心についても定義を調べてみます.
https://psych.or.jp/interest/ff-38/
心とは脳であり,脳というハードウェアを基盤として成立するソフトウェアである
個人的にはこの解釈にしっくりきた部分があります.心や魂と聞くと実体のない概念の存在であり複雑で説明することはできないものだというイメージがありますが,あくまで判別機能だったのではないかという考えです.この定義を感情の定義に都合よく代入すると
感情とは,ソフトウェアで行われる様々な情報処理のうちで人,物,出来事,環境についてする評価的な反応である
と解釈することができます.これは近年の研究が行っているAIの感情認識と何もかわらないのではないでしょうか?というわけでAIは感情をもっていると考えてもいいんじゃないかという結論に至るわけですが,なんとなく違和感があるのでもう少し深堀りしてみます.
AIは感情を理解しているか
じゃあ認識しているとして,それは理解した上で認識しているの?という意見があるかと思います.
ここでは一例を出して考えてみます.
例:ナイフを突き出された
この例で人間はどういう感情を抱きますか?
おそらく大多数の人が恐怖の感情を抱くのではないかと感じます.
ではなぜナイフを突き出されたことに恐怖を抱くのか.これは幼いころに鋭利なものを触って痛覚を感じた➡鋭利なものは生存する上で危険なものだ.といったような経緯があると考えられます.痛覚が生存する上で危険な状況を判別するためにある,というのは後天性ではなく遺伝子という継承ではないかと思います.いわゆる本能というものですかね.このようなプロセスを経て恐怖と感じることは妥当です.
ではAIはどうかというと,AIに「ナイフを突き出されること」を恐怖とラベル付けして学習させることはなぜ恐怖なのかを教えていないので理解しているとは言えないと思います.ただ「機能が停止することは避けるべきこと」という前提をAIに知識として備えておいてから,「ナイフには機械を破壊し停止させることができる」という情報を与え,その上で「ナイフを突き出されること」を生存する上で危険であること,つまり恐怖としてラベル付けする行為は理解していると言えないでしょうか.
研究で必要?
ただし,上記の過程はあまり研究では必要ではないことも多いかと思います.今の感情認識はあくまで人間の平均的な認識を真似することができれば良いからです.ですが,ロマンとしてアンドロイドが本当に人間に近づくとするならば,なぜその感情分類に至ったのかが推論の上で行われていてほしいと願います.
さいごに
ながながと屁理屈を述べていたような気がしますが,こんなことをぼやーっと考えている時間はなんだかんだ楽しいものです.ロマンなので社会に役立つかと言われれば必ずしもそうとは言えないし研究テーマにもしづらいんですが,いずれ誰かがこんな感じのことに興味をもってお話できたらなあと思っています.
次回の記事
・性善説・性悪説
・「嫌な気持ちになるからダメ」の説得力
・感情論と理性的は全く異なるもの?
・嫉妬から始まる恋愛