Leafonyって何?
Leafonyは、2cm角の基板を積み重ねるだけで小型で省電力なデバイスを簡単に作れるArduino互換ボードです。
基板の設計図やソースコードなどはすべてオープンソースとして公開されています。
- 公式ページ https://trillion-node.org/
- 販売ページ https://leafony.com/
何が作れるか
公式ページのリーフ一覧を見てみると
普通のArduino互換基板と比較してバッテリー用の拡張ボードや通信モジュールなどが充実しているなあと感じました。
コイン電池を使用した省電力なIoTセンサデバイスだけでなくLoRaやLTE-Mなどの長距離通信を利用した応用例など
公式の基板だけでもいろいろと遊べそうです。
また、基板の設計データ等がgithubで公開されているため、自分のほしいセンサ等が搭載されたボードを開発すれば、公式のIoTシステムのサンプルコードを変更するだけで、簡単にバッテリー駆動のIoTデバイスを実現できそうです。
Arduinoベースの基板なので、ソフトウェアエンジニアでも簡単に小型で省電力なIoTデバイスが作れそうです。
開封する
Basic Kitはすでに組み上がったBluetooth LE&センサモジュールとそのケース、Extension Kitは様々な拡張ボードやArduino互換ボードなどが入っていました。
内容物の詳細は公式販売ページに載っていますのでそちらを参考。
Basic Kitに入っているセンサモジュールはとても小さいです。
Basic Kitに入っているIoTセンサモジュールをケースに入れるとこんな感じ
サンプルアプリを試す
ケースに印刷されたQRコードを読み取ると、IoTデモアプリのWebアプリケーションが開きます。
Connectボタンを押してLeaf_AC02と接続すると、
温度、湿度、照度、加速度など様々なデータがLeafonyから送られてきます。
こちらのサンプルのソースコードはgithubで公開されているようです。
https://github.com/Leafony/WebBluetooth_for_Leafony_app
WebBluetoothを使用したwebアプリなのでクロスプラットフォームで動作するところが特徴です。
分解する
Leafonyを見て最初に気になったのは、基板を積み重ねて接続する構造です。
Basic Kitのデバイスを分解して、データシートとともにその仕組を見ていきましょう。
1. ネジを外す
まず初めにネジを外して、キットを構成している5枚の基板をバラバラにしていきました。
基板は左上から
- センサリーフ
- USB-UARTリーフ
- 8bit マイコンリーフ (ATmega328P)
- Bluetooth LEリーフ
- コイン電池 (CR2032) リーフ
で構成されていて、それぞれの基板には緑色のプラスチックコネクタが付けられています。
2. コネクタを外す
緑色のコネクタを外すと基板のパッドが出てきました。
基板側コネクタのパッドは全部で29パッドあり、ピン配置はデータシートに載っています。(次の写真参考)
緑色のプラスチックパーツは導電性ゴムを使ったコネクタで、積み重ねられた基板のコネクタ29ピンをそれぞれ接続してくれるみたいです。
8bitマイコンリーフのコネクタピン配置です。
https://github.com/Leafony/HW-Design-Files/blob/master/AP01A_AVR_MCU/AP01A_AVR_MCU_SpecSheet_JA.pdf
3. 基板どうしを接続する
2枚の基板を再度積み重ねてみました。
緑色のプラスチックコネクタの爪でしっかりとくっつきます。
この段階ではまだ接触が良くないため、最後にネジ止めをして基板どうしをガッチリとくっつける仕組みです。
https://github.com/Leafony/HW-Design-Files/blob/master/AZ61A_Connector/AZ61A_Connector_SpecSheet_JA.pdf
まとめ
超小型なArduino互換基板、Leafonyについてご紹介しました。
LeafonyはIoT向けに省電力な設計がされ、通信モジュールなどの拡張ボードも充実しています。
また、設計資料などはすべてオープンソースで公開されているため、小型なIoTデバイスを開発するにあたって、
価格や技術的な壁などを多く取り除いてくれそうです。
サンプルソフトウェアなども充実しているので、ハードウェアの専門家でなくてもIoTデバイスの開発を楽しめる開発ボードなのかもしれません。
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