はじめに
Wio Terminal用のTOPPERS/ASPカーネルターゲット依存部を作成した。
TOPPERSプロジェクトのContributed Softwareで公開している。
このターゲット依存部は既にここで公開されているが、
今回は静的コンフィギュレーションに対応させたものである。
組込みは静的コンフィギュレーションでないと落ち着かない、という方のためになれば幸いである。
開発環境
- Mac OS Catalina
- arm-none-eabi-gcc 9.2.1
- Wio Terminal
- USBシリアル変換器
ビルド手順
ファイルのダウンロードと展開
TOPPERSのリリースパッケージは簡易、個別とあり、今回はすべて個別のパッケージを使用する。
以下4つをダウンロードして1つのディレクトリにまとめる。
-
TOPPERS新世代カーネル用コンフィギュレータ 1.9.5
Macバイナリがあるのが1つ前のバージョンだった。
% tar xvf asp-1.9.3.tar.gz
% tar xvf asp_arch_arm_m4_gcc-1.9.7.tar.gz
% tar xvf cfg-osx-static-1_9_5.tar.gz
% mkdir -p asp/cfg/cfg
% mv cfg asp/cfg/cfg
% cd asp/target
% svn co http://dev.toppers.jp/svn/contrib/asp_wio_terminal/trunk/target/samd51_gcc
configure
sample1のプロジェクトを作る。aspのトップ階層に移動して、
% mkdir sample1
% cf sample1
% ../configure -T samd51_gcc
configure: Generating Makefile from ../sample/Makefile.
configure: Generating sample1.c from ../sample/sample1.c.
configure: Generating sample1.h from ../sample/sample1.h.
configure: Generating sample1.cfg from ../sample/sample1.cfg.
Makefileの編集
出力形式をbinにするためにMakefileを少し編集する。
217行目と218行目を修正。
#
# ターゲットファイル(複数を同時に選択してはならない)
#
#all: $(OBJFILE)
all: $(OBJNAME).bin
#all: $(OBJNAME).srec
ビルド
依存関係を構築する。cfgは安全でないと言われるが、Macの設定で許可する。
% make depend
ビルドする。
make
書き込み
書き込みにはRust環境で使えるhf2を使っている。
bossacなど他のコマンドでも差し支えない。
% hf2 flash -f asp.bin -a 0x4000
no vid/pid provided..
found Ok(Some("Seeed Studio")) Ok(Some("Wio Terminal"))
Success
シリアルでつなぐ
シリアルの設定は115200bps、パリティなし、8bit、ストップビット1bit。
少し化けているのは現在調査中。