(本記事は、エンジニアというより、現場の仕事をとりあえず自動化・効率化する仕事"も"しています、という方向けです。)
まだGASで苦しんでるの?
なんだか挑発的なタイトルになってしまいました。
実のところ、私もGAS (Google Apps Script)の運用・保守に苦しんでいる一人です。(現在進行系)
なぜ、GASの運用・保守はきついのか
- トリガーの数に制限がある
- 誰がトリガー持ってるか分かりづらい
- そもそも、何作ったか忘れる
kintone入れたら? 内製したら?
そんな声が聞こえてきそうです。 (たぶんその批判は正しい。)
とはいえ、そうもいかないところもあるわけです。
貴重なエンジニアリソースを使うほどではないし、当座の実現にはそこまで技術力がいるわけでもない。
そして、やったらやったで、現場はそこそこ楽になるわけです。
ということで。
開発リソースを喰わずにいけることと、トリガー問題が解消されることの2点からZapier有料版を導入してます。
移せるものからGASをZapierに移行中。
そもそもZapierとは
タスク自動化を支援してくるれツール・サービス。
(一応、RPAツールと呼ばれてるようです。個人的には若干違和感ありますが・・・。)
特徴は、
- APIを読み込んで~
- サーバー立てて~
- コーディングして~
などが必要なところをGUIポチポチしていけば自動化できるところ。
Zapier側が登録してくれているアプリもどんどん増えていて、使い勝手はどんどん向上しています。
名前は「ザピアー」「ザピエル」などと呼ばれるらしいです。
どうやって自動化するの
概要のみ。
工程
- Make a Zap!
- Set a Trigger!
- Connect a Action!
とってもシンプル。 (有料版は、Actionをたくさん紐づけできる。)
Make a Zap!
Zapierで自動化する1つのタスクは、Zapと呼ばれます。
Set a Trigger!
Zapにトリガーを設定します。
Connect a Action!
トリガーに対して、実行するアクションを設定します。
- FilterやPathなどの標準機能
- 登録されているアプリケーション
- POST
など、かなり使い勝手が良い。
どういうことやってるの? (事例集)
GoogleForm → Slack, カレンダー
- トリガー
- Google Form
- (Google Sheetに新しい行作成)
- アクション
- Filter
- Slack
- Google Calendar
MailChimp → Treasure Data
- トリガー
- Mailchimp : 配信停止
- アクション
- API POST : Treasure Data レコード追加
Trello → Slack, SpreadSheet
- トリガー
- Trello : Create / Move
- アクション
- Slack : 追加通知
- SpreadSheet : 履歴発行
運用で気をつけていること
アカウント
- 編集権限、誰持ってます?
- 〇〇さん、退職だけど、引き継ぎしました?
- XXさん、お休みで対応できない
というのを避けたいので、共有アカウントでログインしています。
ただ、Zapier触れる人が全部沢れるのも怖いので、部署ごとに分けています。
フォルダ管理
- PrivateにZapを作成しない
編集はできなくとも、なにが動いているかの透明性を担保するために、すべてのZapはPublicにする思想でいます。
命名規則
トリガーになるアプリ名:条件 to アクションアプリ名:動作
というような形を基本形にしています。
講習
完全な資格制ではないですが、始めたいという方は
- 上長承認
- (有志作成の) 講習を受講
するような流れで、使用人数を制限しています。
使ってみて
メリット
- トリガー管理しなくていいので安心できる
- 共有アカウントなので、管理も楽になった
- Zapierが思いの外、使いやすい
- 慣れるまでは機能足りないと感じるかもしれない
- 組み合わせ方がわかってくると実現できることの幅が広がる
デメリット
- 即時実行ではない
- 5分間隔
- テストを行いづらい
- パターンがいくつか別れているものなどの本番テストに時間がかかる
- エラー処理を細かく行えない
- これは方法があるのかもしれないが、GASのがたぶん楽
- そもそもエラー処理前提をZapierにもっていくなという意見もあると思う
まとめ
すべてのGASをZapierに移行したわけではないし、Zapierで完全に満足しているわけでもないです。
ただ、今までGASで苦しんできたことから、少しは開放されました。
管理できている感覚があるというのは、素晴らしい!
同じような苦しみを抱えていれば、ぜひ試してみてください。