個人的には結構好きなんですが、あんまり記事見かけたことがなかったので、ちょっと書いてみます。
ルックアップ検索条件とは
・ルックアップダイアログで検索されるレコードを、定義した検索条件に一致するレコードのみに絞り込む。
・必須と省略可能の2種類が選択できる。必須の場合は条件に一致したレコード以外は検索できなくなるが、後者の場合は検索条件を無視した検索も可能。(下図の、"すべての結果を表示"をクリックで条件が解除)
・必須は1オブジェクトに付き5項目までしか作成できない。(それを超える場合は、省略可能+入力規則で対応)
ルックアップ検索条件の設定方法
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オブジェクトの設定画面から、条件をつけたいルックアップ項目の編集画面を開き、下の方の[条件設定を表示]をクリックすることで設定画面が開きます。
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まず、検索条件の設定をします。条件の設定の方法はビューなどとほぼ同じですが、比較対象に固定の値だけでなく、任意の項目も設定することが出来ます。
なお、ここでは表示対象にしたいレコードの条件を設定します。
入力規則のように、エラーになる条件を入力するわけではないので、入力規則から置き換えるときは注意してください。
使用例
有効なレコードだけを表示する。
親レコードは存在しているが、それを選択して子レコードを登録されると困るときに使います。
以下の例では取引先に有効チェックボックスを追加し、商談の取引先項目で有効チェックがついている取引先のみを表示するようにしています。
例えば、「取引を開始するに辺り社内での審査が必要な場合に、その審査が通ったフラグが立つまでは商談で取引先に選べない」や、逆に「諸々の理由で取引できなくなった会社に無効フラグを立てて、新規の商談登録では選べなくする」などの使い方が考えられます。
特定のレコードタイプのレコードだけを表示する。
親オブジェクトに、複数のレコードタイプを持たせおり、子オブジェクトのルックアップ項目ではそのうち特定のレコードタイプのデータだけを登録させたいときに使います。
以下の例では、取引先に発注元レコードタイプを追加し、商談の取引先項目で発注元レコードタイプの取引先のみを表示するようにしています。
例えば、取引先は取引のある会社をすべて登録するオブジェクトですが、発注元、仕入先のように、自社との関わり方の違いでレコードタイプを分けて、入力項目を切り替える様なことはよくあると思います。そのような場合、商談の取引先として適切なのは発注元だけですので、それ以外が表示されないように制御するという使い方が考えられます。
2つのルックアップ項目を連動させる。
連動選択リストと同じことをルックアップ項目で行います。
前提として、連動させる2つのルックアップ項目それぞれの参照先オブジェクトが親子関係である必要があります。
以下の例では、親取引先項目を商談に追加し、標準の取引先項目では親取引先項目で選択された取引先の子になっている取引先しか表示できないようにしています。
大概の場合、子オブジェクトの方とだけリレーションを張れば十分なことが多いので、あえて親子2つのルックアップ項目を持つことはそれほど多くはないですが、
・親オブジェクトの関連リストにも、そのオブジェクトのレコードを表示させたい。(商談の活動が、取引先の活動選択リストにも表示されるような感じ。)
・子レコードの数が膨大で、かつ名称も重複しやすく探すのが困難な場合。
・連動選択リストで対応したいが、データ数が膨大で登録できない、あるいは登録できるが定期的に変更しなければならないため、その都度連動関係を定義する作業が困難な場合。
などに利用できるのではないかと思います。