環境

Ionic 3.19.1

WebApp等から別ドメインのAPIを直接叩くと、CORS制約に引っかかってリソースを取得できないことがあります。
Ionicでは、Service Proxiesを設定することで、このCORS制約を回避することができます。

Ionicの素振りとしてGitHub Event WatcherというWebAppを作ったのですが、このアプリ内では GitHub のユーザーイベントを取得するAPIを叩く際にService Proxiesを使用しています。
プロキシの設定は以下です。

ionic.config.json

  ...
  "proxies": [
    {
      "path": "/github",
      "proxyUrl": "https://api.github.com"
    }
  ]
  ...

また、APIを叩くコードはこんな感じです。

src/providers/events/events.js

  ...
  constructor(
    public http: HttpClient,
  ) {
  }
  ...
  getEvents(username: string): Observable<Object> {
    const url = `users/${username}/events`;
    return this.http.get(`/github/${url}`);
  }
  ...

しかし、CORSはWebアプリ上の制約であり、ネイティブアプリには関係ありません。

Cordovaでビルドしたネイティブアプリからだと、このコードではリクエストを送信できません。
proxiesの設定が無視され、そのまま/github/users/${username}/eventsにリクエストを飛ばしてしまいます。

解決策として、Web/PWAとネイティブで処理を分けます。

src/providers/events/events.js

  ...
  constructor(
    public http: HttpClient,
    public platform: Platform,
  ) {
  }
  ...
  getEvents(username: string): Observable<Object> {
    let url = `/users/${username}/events`;

    if (this.platform.is('mobile')) {
      url = `https://api.github.com/${url}`;
    } else {
      url = `/github/${url}`
    }

    return this.http.get(url);
  }
  ...

これでネイティブの場合は普通に元のURLを叩きに行くようになります。

このように、プラットフォームに依存した処理を書く場合はIonicのPlatform APIを使います。
Platform APIで判定できるプラットフォームの一覧は以下に載っています。

Platform - Ionic API Documentation - Ionic Framework