はじめに
SENSYN Robotics(センシンロボティクス)の山崎です。
最近は、屋外での設備点検や監視などを行うドローンの映像をブラウザから視聴できるようなWebサービスを作っています。
今回は、そのサービスで実機・現場利用を行う際、映像配信が上手く行かない場合に確認したいことをいくつかメモがてらに書いてみたいと思います。
配信環境
現場では下記のような環境で配信されることが多いです。
データの流れ
ドローン -> プロポ -> タブレット -> サーバー -> ブラウザ視聴
インターネット接続
モバイルWi-Fiでタブレットからサーバーへ映像配信
回線速度
問題があった際に真っ先に確認することが多いのが回線速度です。
配信側なら上り速度、視聴側なら下り速度が問題になりがちです。
ただ、配信側で問題なさそうな速度が出ている環境でも、速度にムラがあると映像が断続的になり質の良い映像にならないことがあります。
その場合は速度のばらつきがわかるような速度計測サービスや、利用しているモバイル Wi-Fiルータのキャリアのサービスエリアマップを確認してもらいます。
問題がありそうなら別キャリアのルータを使ってもらうのが現状の対応策として有効そうです。
Internet Speed Test - Measure Latency & Jitter | Cloudflare
実効速度計測結果 | 通信・エリア | NTTドコモ
サービスエリアマップ | 通信・エリア | NTTドコモ
配信端末のCPU使用率など
配信端末の性能が低いと高解像度の映像処理時に映像の質を下げる要因になります。
解像度の高いカメラを利用するとそのまま配信することが難しく、ビットレートを調整する必要があります。
検証時には、解像度が高いカメラでブロックノイズが発生したり映像が断続的となる等、映像の品質が低下してしまうことがありました。
扱う解像度や、FPSなどを都度調整できると望ましいですが、開発のコストが重かったため性能の良い端末を購入によって解決しました。
エンジニアではなく、お金に頑張ってもらうのもよい対応策になりそうです。
セキュリティソフト・ウィルス対策ソフト
ブラウザでの視聴時にこれらが原因で再生できないことがありました。
その際は、MacのChromeでは問題ないが、WindowsのChromeで視聴できない状況でした。
実装面での問題点特定が難しかったため、いくつかの端末で検証の結果、Windowsに入っていたセキュリティソフトの設定を変更することで視聴できることが確認されました。
セキュリティソフト全てを確認するのは現実的ではないため、事前に確認用の映像が再生できる環境を提供するなどが対策となりそうです。
終わりに
まだまだ発展途上のため、問題はたくさんありますが、ユーザーが意識しなければいけないことを最小限にできるようやっていきたいと思います。