KVM入門一覧
- 【KVM入門⓪】〜Linuxの基礎知識〜👈今ここ
- 【KVM入門①】〜KVMを使って仮想マシンを作成する〜
- 【KVM入門②】〜複数の仮想マシンを作成して仮想マシン間で通信を行えるようにする〜
- 【KVM入門③】〜DNSとhostsの設定を行う〜
- 【KVM入門④】〜NFSを使って全ての仮想マシンでファイルを共有する〜
- 【KVM入門⑤】〜LDAPを使ってユーザ情報などを一元管理する〜
はじめに
KVM入門シリーズでは、KVMを使った仮想マシンの扱い方について紹介していきます。
まず初めに、KVMを扱うにあたって必要な基礎知識をこの回ではまとめます。
実行環境
- OS: Rocky Linux release 9.4 (Blue Onyx)
Linuxのディストリビューションについて
Linuxの中でも色々な種類があり、これをディストリビューションという。
有名なものとして下の画像のようにRedHat系とDebian系がある。
Linuxディストリビューションの体系と特徴をまとめてみました. https://note.com/_chibisuke/n/n0ae85ead39cd
今回使うRocky LinuxはRedHat系。
パッケージマネージャについて
Linuxではパッケージマネージャというものを使って、世の中に公開されている便利なパッケージをインストールしたりする。
OS | 代表的なコマンド |
---|---|
RedHat系 | rpm, yum, dnf |
Debian系 | apt, dpkg |
今回はその中でもdnfを使う。
以下の表によく使うコマンドをまとめる。
コマンド | 説明 |
---|---|
dnf update |
dnf自体のアップデート |
dnf search <パッケージ名> |
パッケージの検索 |
dnf install <パッケージ名> |
パッケージのインストール |
dnf list installed |
インストールされているパッケージ一覧を表示 |
systemdについて
Linuxではsystemdというものを使ってサービスの起動や停止を行う。
systemdではsystemctl
コマンドというものを使う。
以下の表に今回のKVMシリーズでよく使ったコマンドをまとめる。
コマンド | 説明 |
---|---|
systemctl start <サービス名> |
サービスの開始 |
systemctl status <サービス名> |
サービスの状態を表示 |
systemctl restart <サービス名> |
サービスの再起動 |
systemctl stop <サービス名> |
サービスの終了 |
systemctl enable <サービス名> |
サービスの自動起動を有効にする |
パイプラインについて
Linuxのコマンド操作の1つにパイプライン操作というものがある。
これを使うことでコマンドの入出力を次のコマンドへ渡すことができる。
パイプラインでは|
を使ってコマンド同士をつなぐ。
例えば以下のような使い方ができる。(※grep
は検索コマンド)
[xxx@localhost /]$ ls
afs bin boot dev etc home lib lib64 media mnt opt proc root run sbin srv sys tmp usr var
[xxx@localhost /]$ ls | grep lib
lib
lib64
viについて
Linuxではviを使って設定ファイルの編集を行ったりする。
以下のような流れで編集することが多かった。
-
vi <ファイル名>
で起動 - iを押して書き込みモードに変更
- ESCを押して書き込みモードを抜ける
-
:wq
を押して保存+終了する
viの詳しいコマンドはこちら
さいごに
今回はLinuxの基礎知識について紹介しました。
次回からは実際にKVMを使って仮想マシンを作成していきます。