#はじめに
早いもので12月も二週目に突入しました。
カスタマーサポート(以下「CS」という)に従事されている皆さまは今年の年末年始はどう過ごせるかなと想像するような時期かもしれませんが、今年も気持ちよく新年を迎えられるといいですね。
投稿が初めてとなるので簡単に自己紹介させていただきますと、私はCSに関わって早10年、グリーで4年目となりました。現在はゲームタイトルのCS(二次対応チーム)を担当しております。
CS対応においては、二次対応が東京、一次対応が地方という複数拠点でのCS対応が多いかと思います。そのような体制の中で、物理的距離により密な連携ができないといったような課題に対して、いかにしてアプローチしていけばよいのか、弊社での事例も交えながらご紹介させていただきます。
よろしくお願いいたします!☆彡
#CS複数拠点体制における連携の課題
まず、弊社の例でいうと以下のような業務区分でCS体制を運営しております。
拠点 | ロケーション | 主な対応内容 |
---|---|---|
一次対応拠点① | 国内地方 | お客さまへのメール返信対応 、Twitter対応 |
一次対応拠点② | 国内地方 | お客さまへの電話対応 |
一次対応拠点③ | 海外 | 海外のお客さまへのメール返信対応 |
二次対応拠点 | 本社東京 | 一次対応のフォロー(二次受け) 開発側との連携 |
このように国内だけでも複数の対応拠点があり、さらに海外の拠点とも常時連携が必要になるため、主に以下のような課題がありました。
・それぞれの拠点内の管理に任せきりになる(連携が不足する)
・お客さまニーズの変化への対応不足
・ナレッジの最新化の維持
では上記の課題に対して、前提となる背景は何になるでしょうか。
・物理的距離による連携のしづらさ(MTG不足)
・即時連携の難しさ
先に挙げた3つの課題に対しては、それぞれの課題解決へのアプローチがありますが、今回は前提としての拠点間の情報連携にスポットをあてて、説明したいと思います。
(3つの課題の直接的な課題解決については別の機会があればご紹介したいと思います)
#情報連携に対するアプローチ
拠点間に物理的距離がある場合、直接的なコミュニケーション機会が少なかったり、オンライン上での限られた機会での連携が必要となります。
そのため今回は内容・体制・方法
の3つの視点でのアプローチを考えてみます。
①連携内容
レポートに数値報告や内訳の説明はいらない
自分自身も経験のあることですが、レポーティングにおいて、見れば分かる件数や内訳の報告に、貴重なMTGの時間を費やしているのは非効率です。
数値の算出(可視化)や内訳の記載はさっさと自動化して、連携MTGにおいては各自で確認いただく程度にすべきです。
例えば弊社ではGoogleデータポータルを利用し、数値の自動更新ならびに内訳も含めた表やグラフの作成も全て自動化しています。
では代わりに何を報告するのか。以下をポイントと考えています。
・変化の有無(ある場合は箇所)
・変化のあった理由(仮説)、または無い理由
・変化に対してどう動いたか(何をしたか、何をしようと思っているか)
上記を連携することで
どんな変化があったか、それはなぜか、それに対してどう対応するべきか(対応しないべきか)
がすり合わせできるため、拠点間の認識齟齬や情報の劣化を防ぐことができます。
②連携体制
レイヤーごとの連携体制の構築
連携体制(スキーム)を構築する際に、いかに効率的に連携できるかということを考えるケースが多いと思います。
担当ごとに分けたり、役割で分けたり、逆にMTGをまとめたり、slackなどでALLチャンネルを作ったりと、色々な方法があると思いますが、私が考える効率のよい体制とは
レイヤーごとの連携体制です。
理由としては、それぞれの役割によって連携すべき情報(ほしい情報)が異なるからです。
もちろん拠点内での縦の連携も重要だと思いますが、物理的に距離のある拠点間の連携という観点だと
必要な情報をより素早く連携するには、レイヤー毎に情報連携できるスキームや体制を構築しておくことが重要です。
③連携方法
定期連携方法と即時連携方法は用途や目的を明確にする
いわゆる定例開催のMTGと障害発生時や新情報の更新など即時連携が必要な連携の方法は
別々の方法を確保しておく
ことが重要です。
例えば
・定例MTG ⇒オンライン会議
・即時連携 ⇒slack(メンション先も決めておく)
など、それぞれの連携において、何をどんなときに誰と連携するかを明確にしておくことです。
情報の滞留を防ぐとともに、slackで色んな情報が飛び交って重要な情報を見逃してしまうというような事態も防ぐことができます。
#さいごに#
今回は要点のみの説明となりましたが、弊社の場合、上記の観点からMTGをはじめとした連携内容の見直しを行った結果、チーム全体で月に約80H程度の工数削減にも成功しました。
コロナ禍で長距離の移動や直接的なコミュニケーションが制限される中、これまでの連携内容や方法を改めて見直す良い機会としてみるのはいかがでしょうか。