この記事は 福島高専 Advent Calendar 2020 24日目の記事です.
1.はじめに
こんにちは.電気電子システム工学科3年のRYUCHANです.主にVR関連,Webコンテンツ開発などやってます.
今回はフォトグラメトリーで部屋を仮想空間に持っていったお話をしたいと思います.
Qiita初投稿です.気になる点などございましたら,お気軽にコメント等いただければと思います.
目次
1.はじめに
2.フォトグラメトリーとは
3.やりたいこと
4.制作
5.おわりに
6.謝辞
7.宣伝
2.フォトグラメトリーとは
"フォトグラメトリー"という技術をご存知でしょうか.
フォトグラメトリーとは,ある物体を様々な角度から撮影した写真を解析・処理させ,3Dモデルを作成する技術のことです.なんかすごそうですね.
最近では,物体だけでなく歴史的建造物や観光地などをフォトグラメトリーすることでデジタルアーカイブとして保存する活動が盛んであります.つまり,空間そのものを保存できるわけです.
3.やりたいこと
デジタルアーカイブ…仮想空間…空間の保存…!
なんかかっこいい!
というわけで,今回制作したいのは僕自身の部屋です.
【目標】
僕の部屋のフォトグラメトリーを作成し,実際に公開して友人に遊びに来てもらう
4.制作
開発環境
- Meshroom(フォトグラメトリー処理ソフト)
- VRChat(VRSNS)
準備
- 部屋の写真(200枚)
- Meshroomのインストール
写真は物体に対して垂直に撮影するのがポイントです.また同じ箇所で2枚撮ることでより高い精度を得ることがきます.
フォトグラメトリー処理
画面左のImagesに処理させる写真をドラッグします.
画面下のノードは以下のように設定しました.
【FeatureExtraction】
Describer PresetはhighもしくはUltraします.
【DepthMapFilter】
写真が少ない場合は穴が開く現象を防ぐため2,3に設定するとよいです.写真の枚数を増やせば,デフォルトでも大丈夫だと思います.
【Meshing】
最大ポリゴンを設定します.今回はVRChatにアップロードするため100万ポリゴンに変更しました.
【MeshFlitering】
穴が開く現象を防ぐため,Filter Large Triangles Factorを100にします.
設定が終わったら…
スタート!!!!
…(処理に丸2日掛かりました)
完成品
こちらが制作した,部屋のフォトグラメトリーとなります.
動画はこちら
友人もきてくれました
また,VRChatに公開しているので気軽に遊びに来てくださーい!
https://www.vrchat.com/home/launch?worldId=wrld_69db3409-2b7e-4bfc-a429-81627d7d4d1c
5.おわりに
デジタルアーカイブ.この技術は今後とても大切なものとなると思います.
今まで,文章・絵・音声・写真・動画で私達の過去を残してきました.そして現在はフォトグラメトリーによる空間の保存によって,場所・建物・雰囲気というものを未来に残すことができます.
この制作は2019年に行ったもので,現在の部屋はまったく異なるもとなっています.しかし,制作した部屋は1年後,10年後…と残り続け決して変わりません.
もし未来の私達が過去の空間を見たとき,どう思うのでしょうか.
つまり今回は制作は10年後にはじめて完成されます.
それでは10年後,福島高専 Advent Calendar 2030で.
6.謝辞
今回「福島高専 Advent Calendar 2020」を無事開催することができました.参加していただいた方々,感謝申し上げます.
どの記事も福島高専生の「好き」や「楽しい」という思いが伝わり,感動しました.
まったく知らない技術なども知れる機会となりとても貴重なAdvent Calendarになれたかと思います.
明日はMilkly-Dさんの「Youtube API」に関する記事が投稿されるかと思います.個人的にとても興味があるので楽しみです!
それでは,皆様良いお年を.