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FPGA(Zynq) 評価基板を使う(Zybo Z7編)

Last updated at Posted at 2018-12-07

Digilent の Zynq

いままでまったく気が付かなかったのですが、Diglilent がかかわっている一連の Zynq の評価ボードは回路的にちゃんと PL で使える sysclk なるものがあります。これを使えば Lチカが簡単にできます。SDK を使う必要がありません!!

確認したのは次の基板
- Zybo
- Zybo Z7
- PYNQ
- Cora Z7
- Arty Z7

あと UltraZed も大丈夫です。

逆にそういった考慮がされていないのは
- ZedBoard
- Ultra96
です。

ここでは Zybo Z7 のサンプルの使い方を順を追って説明します。あまりビギナー向けではないかもしれません。そして目的も曖昧。

回路図の確認方法

Zybo Z7 なら schematic というキーワードをつけて検索すると回路図に行き当たるでしょう。回路図を下に貼り付けます。見方としては ETHER 用の PHY のチップである RTL8211E-VL が出力している CLK125 が SYSCLK として Zynq の PL(FPGA側) に繋がっています。この SYSCLK を間借りすれば ARM からのわざわざクロックを供給してもらう必要はありません。

image.png

ARM から供給してもらう場合は SDK の助けが必要になり FPGA 側単体でうまくうごかせません(なれればどうという事もないと言えなくもない)

Zybo Z7 のデモ

こんどは Zybo Z7 を使ってみましょう。

Example Projects には次の5つがあります。XADC デモがそれっぽいのでそれを展開実行することにしましょう。

  1. Zybo Z7 DMA Audio Demo
  2. Zybo Z7 HDMI Demo
  3. Zybo Z7 Pcam 5C Demo
  4. Zybo Z7 Pmod VGA Demo
  5. Zybo Z7 XADC Demo

XADC デモを展開する

https://github.com/Digilent/Zybo-Z7-20-XADC/releases)

git を使う場合はちょっと面倒

https://github.com/Digilent/Zybo-Z7-20-XADC
に詳細があるのでこれをたよりに Vivado のプロジェクトとして使えるようにします。もともとは 2018.2 用なので Vivado 2018.2 を使った方がいいのですが、今回は 2018.1 をつかってしまいました(<=トラブルのもとです)

  1. git clone https://github.com/Digilent/Zybo-Z7-20-XADC (7020 用)
  2. git のサブモジュールを使っているので git submodule update --init
  3. Vivado 2018.1 に board file を予め追加しておく
  4. cmd 起動
  5. py git_vivado.py checkout -v 2018.1 (Linux なら単純に python でよい) 使うのが Vivado 2018.2 なら -v 以降の引数は必要ありません。

image.png

うまくいけば proj に Zybo-Z7-20-XADC.xpr が出来ているはずです。

ボードファイルがなくて失敗した例

毎度毎度です。失敗します。がめげません。

image.png

Vivado 2018.1 起動

できた!!

image.png

トップは Block Design (回路図風のデザイン) ではなく Verilog-HDL そのものです。

top.v
module top(
    input clk,
    input [7:0] ja,
    output [3:0] led
);

xdc をみると K17 で回路図と一致しています。

xdc
set_property -dict { PACKAGE_PIN K17   IOSTANDARD LVCMOS33 } [get_ports { clk }]; #IO_L12P_T1_MRCC_35 Sch=sysclk

何が出来た?

これを動かすと、下の URL と同じデモが動くはずです。これは XADC の AD コンバータの機能を使っていて 1.0 がきたら LED がつくように設計されているようです。くれぐれも下のドキュメントをちゃんと読んで、とくにショートさせないようにしましょう。

何がしたかった?

このデモでは PMOD と LED "だけ"をつかって FPGA のデモが出来ました。これを参考にすれば Polyphony で作った Lチカ を Vivado だけで動かすことが出来ます。SDK の立ち上げが必要なくなり、ソフトウェアなしの実行環境が出来上がる、、、という寸法です。

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