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WebSocketとSocket.IOとは?リアルタイム通信の選択肢

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はじめに

0からチャットアプリの開発をしてみようと思い、開発手法を調べていく中でリアルタイム通信を実現させるためにはWebSocketやSocket.IOという技術が必要だということを知りました。

本記事では、WebSocketとSocket.IOの基本的な特徴や機能を比較し、それぞれの利点や欠点について書き出してみました。

あくまで初心者の見解ですので、もし間違っていたら指摘していただけると幸いです。

WebSocketとSocket.IOの違い

結論から言うと、WebSocketとSocket.IOの違いはプロトコルかライブラリかという点であり、Socket.IOはWebSocket上に構築されたライブラリであるということです。

以下にそれぞれの特徴を説明します。

WebSocketの特徴

  1. プロトコル
    WebSocketはHTML5の一部として定義されている標準化されたプロトコルです。HTTPとは異なり、双方向通信をサポートしており、クライアントとサーバー間の接続を確立します。

WebSocketは非常にシンプルなプロトコルで、軽量。HTTPをアップグレードして接続を確立します。

  1. ネイティブAPI
    WebブラウザにはネイティブなWebSocket APIがあり、直接使用することができます。JavaScriptを使ってクライアントサイドのWebSocketを簡単に利用できます。

  2. 低レベルのプロトコル
    WebSocketはHTTPよりも下位レイヤーで動作するため、リアルタイム通信を効率的に実現するためのプロトコルではありますが、開発者はHTTPのような高レベルの抽象化を持っていないので、接続管理、再接続、メッセージフォーマットなどを自身で実装する必要があります。

Socket.IOの特徴

  1. ライブラリ
    Socket.IOは、WebSocket上に構築されたライブラリであり、クライアントとサーバーの両方で使用するためのAPIを提供します。

  2. フォールバック機能
    Socket.IOはWebSocketをサポートしていないブラウザやネットワーク環境のために、他の通信手段(XHR, Long Polingなど)へのフォールバック機能を持っています。これによって、幅広い互換性が保証されます。

  3. 高レベルのAPI
    Socket.IOは高レベルのAPIである接続管理、再接続、イベント駆動型の通信など多くの便利な機能を提供しています。また、イベントベースのメッセージングシステムをサポートしており、これにより開発が容易になります。

高レベルのAPIとは、低レベルのAPIやプロトコルなどを抽象化し、より簡単に利用できるようにしたものです。これにより、主要なロジックに集中できるため、開発効率、コードの可読性や保守性の向上が期待できます。

高レベルのAPIの例には以下のようなものがある。
・Axios(HTTPリクエスト)
・jQuery(DOM操作)
・React(UIライブラリ)
・Django(Webフレームワーク)
・Socket.IO(リアルタイム通信)

  1. 追加機能
    接続の再試行や接続の永続化など、追加の便利な機能が組み込まれています。また、名前空間やルーム機能を提供し、複数のクライアント間での通信を容易にします。

まとめ

特徴 WebSocket Socket.IO
プロトコル 標準プロトコル ライブラリ
互換性 ブラウザ依存 フォールバック機能
レベル 低レベル 高レベル
接続管理 自前で実装 自動管理
メッセージング シンプル イベント駆動型
追加機能 最小限 再接続、名前空間、ルーム機能

最後に

今回、WebSocketとSocket.IOの特徴やそれぞれの違いについて理解することができました。チャットアプリなどを開発する際は、開発効率が上がるSocket.IOライブラリを利用すべきだと思いました。しかし、だからといってWebSocketを学ぶ必要がなくなるわけではなく、WebSocketの基礎知識を理解することも重要であると思いました。

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