クラウドワークスマーケティングチームの玉木です。
クラウドワークス Advent Calendar 2018 の22日目となる本日は「他職種連携」のお話をします。
この話をする理由
クラウドワークスでは半年に一回、全社でキックオフが行われます。
前回のキックオフの際に、他職種連携をテーマに掲げたグロースハック部が表彰をされました。
そこでグロースハック部がどんな動きをし、表彰されるまでに至ったのかを書きたいと思っています。
※弊社ではユーザーグロースという名前でしたが、世の中に浸透しているであろうグロースハックという名前を本記事では使います。
他職種連携とは
他職種連携とは、 ビジネス・デザイン・テクノロジーの三位一体となり、相互扶助をすること です。
職種は、マーケ・データ分析・デザイナー・エンジニアが該当します。
クラウドワークスでは、2018年4月から "他職種連携" を掲げたグロースハック部が発足し、約半年間活動をしていました。
なぜ発足をしたのか
発足した理由を一言でまとめるとこんな感じです。
ビジネス職とデザイナー職・エンジニア職の人が一緒の方向を向いて仕事をし、事業の成長スピードを加速させたい。
では、他職種連携をする前は、どんな課題があったのかを次にお話しようと思います。
私はマーケティングを担当しているので、マーケターから見た「Only ビジネスチーム」をあるある形式で事例をお話します。
Only ビジネスチームのあるある
Onlyビジネスチームの課題を事例でお話します。
1. SEO改善をやりたいけど、ユーザービリティを損ねる
SEO担当者なら一度は以下のような経験があるかもしれません。
Googleの検索流入を増やすために、順位をあげたい。順位を上げるためには、コンテンツを増やさなければいけない。
「そうだ、コンテンツを増やせばいいんだ!」と安易な考えをすると、ユーザービリティを毀損してしまいます。
そのため、SEOの施策ができない。しかし、現状のままでは検索流入が増えず、集客面での課題も残る。
こんな悩みを抱えたことが私もあります。
###2. 広告クリエイティブの制作が難航する
広告担当者にとってクリエイティブ作成は死活問題です。
特にSNS系の広告の運用には、常に新たなクリエイティブが求められます。
そんな中で、もちろんクオリティが高いものはつくりたいけど、それ以上に数とスピードが重要。
何が一番刺さるメッセージなの?と聞かれても、わかんないから試すんだよ!というかそれもいろいろ必要なんだよ!と議論は平行線に。
かといって、外注するとクオリティやメッセージ性に問題があるんじゃない?と議論が起きたり・・・。
お互いにいいものを作りたいという思いは同じなはずなのに、なぜかいがみ合ったり、バナー作成は社内で誰もやりたがらない作業になっている、なんてことはないでしょうか。
3. 施策をやりたいけど、エンジニア・デザイナーに助けを求めにくい
弊社のマーケターは、ユーザーの集客だけではなく、サービスの改善の役割も担っています。
データから改善するアイデアをだし、施策を検討するのもマーケターの仕事です。
しかし、サービスの改善となると、エンジニアやデザイナーの力が必須です。
グロースハック部が誕生する前は、エンジニア・デザイナーとは別のチームでした。
そんな中、エンジニア・デザイナーの力を借りる際に、 コミュニケーションのコストが重くなったり、マーケターが考えた施策の優先順位が下がってしまう こともありました。
グロースハック部誕生
改めてクラウドワークスのグロースハック部は、ビジネス(マーケティング&データ分析)とデザインとテクノロジーが一体となった部です。
グロースハック部として、どのように動いていったのかを簡単に紹介します。
1. KGI/KPIの数字の認識を揃える
■どんな状態だったか
- なんのために存在しているチームなのかの認識が揃っていない
- 重要視したい指標がバラバラで本日的な議論ができない
■やったこと
- 業績から逆算したKPIツリーの作成する
- 定期的にチームで集まり、数字の振り返りを行う
■その結果どうなったか
- 相互理解が進み、困っていることや悩んでいることが他職種間で伝わりやすくなる
- チームの目標となる数字の意識が揃っているために、他職種間で本質的な議論ができる
###2. 施策の検討から他職種間で議論をする
■どんな状態だったか
- ビジネスチームは企画と設計をするだけ。デザイン・エンジニアチームに検討している施策を依頼する。という状態
- ビジネスチームのみで検討をするので、「本当にユーザーの課題を解決する施策なのか」という不安が残ったまま施策を動かす状態
■やったこと
- 施策を他職種間で議論をしながら検討する
- 施策のKPI設計をデータ分析チームと合同で行う
■どうなったか
- 自分の職種とは違った観点でアドバイスをもらえるために、施策の精度が上がる
- 他職種間で設計から議論をしたために、コミュニケーションのロスやコストが軽減され、施策のリリースまでのスピードが上がる
- データ分析チームが設計したKPIにより、リリースした施策に対して最適な改善ができる
##Onlyビジネスチームの変化
先ほどご紹介した、Only ビジネスチームのあるある の変化を紹介します。
1. ユーザービリティを意識したSEO改善ができる
SEOは ユーザーの検索意図が考えられたコンテンツを提供し、サイト内のユーザー体験(UX)を追求 していかなければなりません。
直近のGoogleアルゴリズムの変動は、より上記の特性が現れています。
そんな状況下の中、SEO改善は、SEO担当者だけで最適化できるのでしょうか?
グロースハック部は、ユーザーの検索意図に答えるコンテンツとサイト内でのユーザー体験を意識した改善施策を実施しています。
今では、 SEOとUXは切っても切り離せない関係性にあるのです。
###2. 広告クリエイティブのクオリティ・スピードが上がる
広告のPDCAを回すためには、クリエイティブの数とスピードが重要です。しかし、社内のデザイナーに制作してもらうには負担が大きい業務でした。
そこでグロースハック部は、ユーザーに届けたい訴求とクリエティブの構成だけデザイナーに助けてもらっています。
できあがった構成を外注し、デザイナーにフィードバックをもらいながら修正し、クリエイティブが完成します。
デザイナーの力を借りながら、クオリティとスピード、数を意識したクリエイティブが完成し、広告の最適化が実現できます。
3. デザイナーとエンジニアに助けを求めやすい
施策の立案はビジネスサイドの人間だけで考えることはできても、他職種の意見や考えを取り入れなければ ユーザーの求めている価値として本当に最適な施策なのか という点に不安が残ります。
「2. 施策の検討から他職種間で議論をする」 に記載をしましたが、他職種間で施策の設計から議論をすることにより、施策の最適化やリリースまでのスピード、リリース後の改善を実施することができました。
最後に
私が感じた感想としては、やりたい施策を他職種の観点でアドバイスが聞けること、施策を動かす時の連携が取りやすくなったことがメリットして大きかったと感じています。
Only ビジネスのチームでは進めづらかった施策もこの半年間でスピード感を持って進めることができました。
今後は、クラウドワークス全体で他職種連携ができたらいいなーと思っています。
次回のクラウドワークス Advent Calendar 2018 もぜひご覧ください!