1. 概要
USBの電源タップの購入を検討している中で、「A(アンペア)」や「W(ワット)」表記や、様々な規格があるため、
今までなんとなくで購入してきていましたが、一度綺麗に整理してみようと思います。
2. ポートの種類
- USB Type-A
単純に「USB」と記載されていることも多いです。 - USB Type-A(Qualcomm Quick Charge対応)
ポートの形状は通常の「USB Type-A」と違いはありませんが、
後述するQualcomm Quick Chargeに対応しています。 - USB Type-C
USB Type-Aと違い、上下どちらの方向でも差せます。 - USB Type-C(PD対応)
ポートの形状は「USB Type-C」と違いはありませんが、
後述するPD(Power Delivery)に対応しています。
3. 用語
科学のアレ
「V(ボルト)」とは
電気を押し出す力の単位。
川に例えると「水の流れる速さ」のようなもの。
「USB Type-A(Qualcomm Quick Charge非対応)」、「USB Type-C(PD非対応)」は5V固定で、通常のACアダプタやモバイルバッテリー等はだいたい5Vです。
「USB Type-C(PD対応)」は5V、9V、12V、15V、20V等といくつも種類があります。
「A(アンペア)」とは
電気の流れる量をあらわす単位。
川で例えるなら「川の幅」のようなもの。
「W(ワット)」とは
実際に消費される電気エネルギーをあらわし、この値が大きいほど電力を多く消費します。
電圧(V) × 電流(A) = 電力(W)
(例) 5V × 0.5A = 2.5W
充電規格
Qualcomm Quick Chargeとは
米国QUALCOMM社が開発したスマートフォン・タブレットを高速で充電できる規格です。
Quick Charge 2.0充電規格は、5V/9V/12V/20Vの4段階の電圧を使用しています。
Quick Charge 2.0充電規格は、3.6V~20Vまで200mV刻みで電圧値を変動させることができ、接続機器の充電に最適な電圧値、電流値を調節して充電できます。
iPhone、iPad等は対応していません。
※ポートの種類はUSB Type-Aのみになります。
PDとは
PDは「Power Delivery」の略で、急速充電が対応可能です。
接続する機器によって高速充電に必要なワット数は異なります。
スマホやタブレットなら30Wもあれば、まず問題ありません。
※ポートの種類はUSB Type-Cのみになります。
4.「A(アンペア)」と「W(ワット)」表記の違いについて
充電機器の購入検討をする上で、ややこしくしているのが、商品によって「A(アンペア)」もしくは「W(ワット)」のどちらかを記載している点です。
どちらか一方だけに統一してくれれば単純に比較しやすいのですが、なぜこんなややこしいことになっているのでしょうか。
それは、従来V(ボルト)は5Vで固定だったので、残りA(アンペア)がわかればW(ワット)が自動的に求まるため、もともとA(アンペア)記載が主流でした。
※(電圧(V) × 電流(A) = 電力(W))
それがPDやQualcomm Quick Charge等の登場により、V(ボルト)が5V固定ではなくなりました。
PDやQualcomm Quick Chargeの場合、A(アンペア)を記載したところで、V(ボルト)が可変なため、最終的に何W出力できるかわかりません。
そのため、W(ワット)が記載されるようになり、A(アンペア)記載されている商品と入り混じってしまった、というのが現状のようです。
5. 身近な充電器のW(ワット)数について
Apple 5W USB電源アダプタ
世界でもっとも売れた充電器と言われるアレです。
※現在は発売終了しています。
こちらは 5V × 1A = 5W となります。
mac電源アダプタ
公式サイトを見てみると、67W、96W、140Wと展開されています。
※デュアルポート除く
6. 最後に
こうやって整理をしてみると案外簡単だったと思います。
今後、電源タップや充電器等を購入される際、ご参考になれば幸いです。