概要
普通ドメインは自動更新ですし、不要なドメインを放置してわざと失効させるのはよくあると思いますが「必要なドメインの更新を忘れていて、且つ救済期限を過ぎた」という事案は案外少ないのではないでしょうか。
今回私物のドメインでやらかしてしまったため復旧までの経緯をここに記したいと思います。
環境
- Value Domainで取得した .info ドメイン
- ネームサーバーはRoute53
発覚までの流れ
- ある日友人から「送信したメールがエラーになってしまう」との連絡あり
- メールサーバーが両系共に落ちて何らかの理由により警報が上がらなかったのかと思いZabbixにログインしようとするもなぜかタイムアウト
- ZabbixサーバーにSSHでログインするも正常に稼働している模様
- DNSサーバーのトラブルを疑いRoute53の障害情報を参照するも正常
- レジストラー側の問題かと思い障害情報を参照するも正常
- nslookupを行うと想定していた Timeout ではなく Non-existent domain のエラー
- ここでようやくドメイン失効に思い至る
- メールボックスをひっくり返して「更新のお知らせ」を発掘
- /(^q^)\
対処
- とりあえずValue Domainにログインして更新を試みるも謎のエラーが発生
- サポートにチケットを起票し問い合わせると以下の回答
- 復旧期限を過ぎておりユーザーに所有権が無い redemption period 状態
- 現状はレジストラーが態度を保留しているが、今後解放され再度取得可能になるか、もしくはオークション売却、個別交渉による売却等が考えられる(人気・希少性のあるドメインだとレジストラーが手放したがらないらしい)
- Value Domainが復活の交渉を代行することも可能だが確実ではない
- 交渉の成功率は90%前後と見込まれる
- 交渉を希望する場合は手数料32,400円(TLDによって異なる)が必要
判断
元々大して重要な使い方をしていたわけではなく、学習・玩具用として使っていたため32,400円をかける価値は無いと判断し放置。
人気があるわけでもないはずなのでそのうちリリースされるだろう。
原因
クレジットカードの番号が変わったことを失念しており、ドメインの更新が行われず期限切れになってしまいました。
普段仕事用アドレス以外はメールを見る習慣が無いため期限切れの通知メールを見つけられませんでした……。
その後
週1くらいの頻度で新規登録ができないか確認していたところ、凡そ1か月を過ぎたところで再度登録できるようになっていたため再取得しました。
Route53のレコードはずっと放置していたためネームサーバーを更新した途端メールやら何やらが一斉に復旧(と同時にZabbixからメール&Slack通知爆撃が発生(笑))
お金がかかったり交渉やら何やら色々と面倒事が発生するため失効には十分注意しましょう。
ずぼらな人はZabbix等で確実に見るところへ通知するようにしてもいいかもしれませんね。
追記(2016/11/04)
Zabbixはエージェントからの自動登録を行っておりIPアドレス直指定の監視だったため、ドメイン失効後もアラートがあがりませんでした