安価かつ公式にLinuxがサポートされたデバイスとして優秀なChromebook。
Linuxコンテナの構築・削除が非常に簡単なので、初心者のLinux学習用にも便利だと思います。
しかしながら現時点での構築手順はやや面倒な点があり、最低限の環境を構築するにも若干の時間を要してしまいます。
ということで、どんな言語の開発者にとっても共通となるであろう最低限の環境を構築するスクリプト crostini-dev-setup-ja を書きました。
TL;DR
- 最低限の環境を整えるシェルスクリプトを書いた
- 日本語入力環境(fcitx-mozc)
- 日本語フォント
- VS Code
- VS Codeの日本語化アドオン
- 初心者向けを意識しているため、ロケール等可能な範囲で全て日本語化している
- GUIでの操作不要で、インストールスクリプトを叩くだけで全て設定できる
- セットアップ中はChromebookを触る必要なし
- 現時点ではX86_64アーキテクチャ専用
手順
Linuxのセットアップ
スクリプトを実行する前にLinuxコンテナを設定します。
Chromebookの設定を開き、「Linux(ベータ版)」をオンにしてください。
インストールには300MBほどのデータをダウンロードするため、モバイル回線などをご使用の方はお気をつけください。
インストールが完了すると以下のようなターミナルが表示されます。
Linuxのホスト名は初期設定が penguin
になっています。かわいいですね。
スクリプトの実行
以下のコマンドをコピペして実行してください。
なお、Chromebook上の標準ターミナルで貼り付け操作をするには Ctrl + V ではなく、 Ctrl + Shift + V がショートカットキーとなっています。
curl -s https://raw.githubusercontent.com/progedu/crostini-dev-setup-ja/master/scripts/setup.sh | bash
セットアップスクリプトの実行中は以下のような表示になります。
(実行にはしばらく時間がかかります。)
完了したらChromebookを再起動します。
再起動後、ランチャー(アプリ一覧)内の「Linuxアプリ」から、日本語化されたVS Codeが普通に使える状態になっているはずです。
留意事項
これはスクリプトに起因するものではなくChromebookの仕様だと思われるのですが、セットアップ直後はVS Codeのアイコンがシンプルなペンギンになることがあります。これは一度VS Codeを起動すると通常のアイコンに戻るようです。
また、ペンギンの状態でも動作には支障はありません。
検証環境
- HP Chromebook x360 14
- ChromeOS: 77.0.3865.105