はじめに
実務未経験でのWebエンジニア転職活動について、当時の自分の経験を振り返って、 失敗から学んだり、良い情報を得ることで「悪い行動」を「良い行動」に改めた経験 について、記事にさせていただきます。
行動を改める情報元としては、実務未経験からの転職を実現した方々や、エンジニア歴の長い信用できる方々の情報発信を参考にしてきました。
目次
1. 未経験でエンジニア転職に挑戦するときの行動
2. プログラミングスクールか、独学かを選択するときの行動
3. 退職して短期集中か、仕事しながらコツコツかを選択するときの行動
4. 転職サイトに登録するときの逆算のための行動
5. 転職活動の面接準備のための行動
対象の読者
実務未経験での Web エンジニア転職を考えている方、学習を始めている方。
自己紹介
- 実務未経験 35 才で Web エンジニアに転職して、 2022 年 12 月で 2 年目
- PHP を中心としたバックエンドの学習は独学で、転職活動開始までの 300 日毎日継続
- 前は公務員として働いており、夫婦共働き、保育園に通う息子一人
- 最近は書籍『良いコード/悪いコードで学ぶ設計入門 ―保守しやすい 成長し続けるコードの書き方』を熟読中です
1. 未経験でエンジニア転職に挑戦するときの行動
私は転職を考え始めた頃にはすでに 30 オーバーだったので、「30代未経験でもエンジニア転職できるのか、できないのか」は最初の疑問でした。
「30代」以外にも「文系卒」「Fラン卒」などの属性は挑戦が無謀ではないか心配になるのではないかと思います。
Twitter で「30代未経験でもエンジニア転職できますか?」とつぶやくと、 「人に聞いてる時点でエンジニアに向いてない」「なんでこれまでやってこなかった仕事を今更?興味なかったってことでしょ?」「やめとけ」「ggrks」 …リプ欄や引用リツイートが否定的な言葉で溢れるようすを幾度となく見てきました。
SNS 上ではないですが、私も過去に同じ質問をしたことがあります。
Progate 楽しいな、と思いつつまだプログラミングを仕事にするということがよく分かっていないときに、クローズドな場でエンジニアの人に同じ質問をしましたが、回答は 「30代未経験でもエンジニア転職した人もいます」 という感じだったかと思います。
30代未経験は門前払い、ではなく 無謀ではない ことを確認できてやる気が出たので、質問する意味はあったと思っています。
「〇〇でもエンジニア転職できますか?」と聞くとしたらクローズな場をおすすめします…
ChatGPT にも聞いてみましたが、 Twitter より前向きな回答でした。
私の場合は「30代」「妻子あり」でしたが、自分と似たような属性の方ですでに転職されている方は Twitter で探せば、それなりの人数が見つかると思います。
どんな職歴でどのくらいの地頭の人が、どのくらいの努力をしているのかなど、なるべく多くの方を観察することで、 自分に置き換えるとどの程度努力したら目標達成できるか 、ある程度見えてくると思います。
「30代」という属性で言えば、「30代未経験でもエンジニア転職した人」とこれまでたくさん知り合いましたし、私自身も「30代未経験でもエンジニア転職した人」になりました。
逆に、年齢関わらずですが Twitter の相互フォローで学習記録の更新が止まった人はたくさん見てきました 。無謀だとも思わないけど、目指すのをやめる人が確実に出てくるぐらいには、楽な道ではないです。
そして、「30代未経験でもエンジニア転職した人」がどのように転職を実現したかを参考にするのと併せて、 入社した後の苦労している様子も見聞きしておいたほうがいい と思っています。入ってからも楽な道ではないです。
挑戦してみて、ツラい、楽しくない、適性がない、と思ったら目指すのをやめるでも、経験としてはプラスだと思います。
2. プログラミングスクールか、独学かを選択するときの行動
たぶん実務未経験の永遠のテーマ「プログラミングスクールに入るか、独学か」についてです。
YouTube を観ていて、エンジニアにもいろんな職種があるんだ、ふーん、としっかり情報収集している気になっていた私。クラウドエンジニアが狙い目だと、 30 万円払って AWS を学ぶオンラインスクールに入りました。「このスクールは最速でエンジニアになれると謳ってるし、インフラ系が気質的に向いているかも!」と考えたためです。
結果としては選択ミスでした。
Web についての基礎知識もまともに習得していない私にとっては、講座の内容や課題のほとんどが用語から調べることになり、余裕で置いてけぼりでした。
また、35歳未経験が短期決戦で転職できる現実的な転職先はクラウド系のインフラの場合は夜勤あり前提でないと不利とわかってきて、根本的な計画の見直しが必要になりました。
選択をミスした要因としては、早く転職したいという焦りから、情報を吟味せずに「最速でエンジニアになれる!」と謳っているスクールに決めたことがあると思います。
ただ、スクールに入ること=良くない、とは思っていません。自分では進められないからスクールを選択するのではなく、 自分で進めるよりも成長を加速させるためにスクールを選択する、という自走する意思が伴っている場合には上手くいく と思います。
「教材は高価であるほど良質な教材」というようにはなっていません。安くて良質、中には無料の教材でも優良なものも多くあります。
私と同じような過去に全く IT 系の情報を学んだことがない人は、適性があるかどうかもわからないので、いきなり高額なスクールに通うのではなく、まずは無料や安価な教材を取り組んでみるのが良いと思います。
無料の情報の一例としては、こちらの動画は Web 系エンジニアに興味がある場合は、まずはじめに必ず視聴した方がいいと思っている YouTube 動画です。
移動時間などで繰り返し視聴していました。この動画の内容をそのまま実践できたとしたら、遅かれ早かれなれます。
書籍だとこちらがおすすめです。
学習ロードマップのような、ある程度どう進めればいいのかが万人に共通していることについては、自分で一から考える必要はなく、信用できる情報元を選んでインプットしてそのロードマップに沿って学習したほうがいいと思います。
そこから自分の状況や目指す方向と照らし合わせて差し引きする、というバランスが良いと思います。
また、バックエンド(サーバーサイド)エンジニアの場合の具体的な学習内容としては、 Progate の次のステップとしては、以下の『独学エンジニア』の無料のレッスンまで受講 してみてもらいたいです。
自分の頭で考えて課題解決をするトレーニングという感じで、プログラミングの基礎の基礎から学べます。完走できたら確実に力がついてます。
スクールを検討するタイミングとしては、 ある程度学習習慣も身について、プログラミングにも興味ありと判断できたら、成長を加速させるためにスクールを検討してみる 、という順序が良いと思っています。
ちなみに学習初期の頃に戻るとして(戻りたくないけど…)、プログラミングスクールに入るとしたらRUNTEQ が良さそうだと思っています。
3. 退職して短期集中か、仕事しながらコツコツかを選択するときの行動
「退職して短期集中か、仕事しながらコツコツか」ですが、私は仕事しながらコツコツでした。
同時期に転職されている方々も、仕事しながら学習継続されている方が多い印象です。ただ、今の職場がブラックで辞めるのが先のほうがいいなどもあり得るので、これは正直どちらが正解とかはないと思います。
お伝えしたいことは、 自分の状況に置き換えて考えるようにして、誰かが「こうすべき!」と言っていても鵜呑みにしない 、ということです。
参考にしていた情報の中の「退職後に数ヶ月無職で一日10時間勉強して転職活動する、くらいの覚悟と行動が必要だ」という意見に触発され、一度真剣に考えたことがあります。
結局、自分の家庭には馴染まない考え方、行動だったため、私は思いとどまりました。…というか、家族との話し合いで「無職の期間は許されない」と議決された、というのが実のところです。もっと実を言うと、妻に怒られました。
インフルエンサーの全体に向けた情報発信としての意見を聞いたときは、自分にピッタリ当てはまるとは限らないので、 自分の状況に置き換えて考える癖をつける のが大切だと思います。
私の場合で言うと、 30 代で妻子あり、仕事はしながら学習、という万人には当てはまらない条件で生活しているため、いくら「退職後に数ヶ月無職で 1 日 10 時間勉強して転職活動する」のが最短ルートだとしても、その選択はできません。
私の場合においては、無職にはならずに、家族との生活に支障のない範囲で可処分時間のすべてをエンジニア転職のための準備や学習に注ぐ方法が合っていました。
なお、どちらが正解とかはないとは言ったものの、特段の事情がなければ仕事しながら学習継続するほうが良いと思います。
4. 転職サイトに登録するときの逆算のための行動
転職サイトへの登録を済ませたら、することがあります。 私にとって、「逆算」はエンジニア転職のテーマにも置いていました。
私は、勉強して技術力を高めるのが優先!と思っていました。そのため、転職サイトには登録したものの、教材での学習を始めてしばらくしてからも、たまに軽く閲覧する程度でした。
自分の志望企業がどんな人を求めているのかを具体化せずに走り始めてしまうと、次に何を学ぶのが良いのか迷うことが多く、無駄が多かったなと振り返ると思います。
どんな人を求めているのかを把握していないと、勉強時間を確保してしっかりと継続してきたとしても、いざ転職活動に臨むときに、「これも学んでおけばよかった!」…という不足を感じたり、「あの技術は勉強したのに求められてない…」というズレのような、求められる人物像とのギャップが生じる恐れがあります。
具体的な行動は、 「志望企業 20 社の求人要項の共通事項を抜き出す」 という行動です。
実際のバックエンドエンジニアの求人要項には、どんな技術が明記されているかを確認しました。
求人要項の共通事項を書き出すという行動をとることで、Webエンジニアとして内定をもらうというぼんやりしていたゴール地点が具体的になって、やるべきことが以前よりも明確になりました。
この学習は実務で必要な内容だ!と思えるため、学習への姿勢が変わるのを感じました。
人物像についても同様です。
これはバックエンドの学習 2 ヶ月経過したとある日のツイートですが、求められる人物面について整理をしています。この整理をしてからは、毎日投稿していたツイートの内容もこれらを示すような行動や感想を言うように心がけました。
ちなみにこの「志望企業 20 社の求人要項の共通事項を抜き出す」行動をした情報元としては、先程と同様の動画です。
以下の転職成功者の note も参考にしました。
また、逆算して行動する、という戦略は以下の note を読んでから強く意識して行動に落とし込むようになりました。
5. 転職活動の面接準備のための行動
転職活動の準備のための行動については、自己分析とか職務経歴書や Wantedly プロフィールの工夫など色々とやったのですが、一番やってよかったなと思うことを一つだけ挙げて終わりにします。
私は面接で人となりを伝えるのが苦手、という意識があるため、自信を持って話せるように技術力を高めようと思い、ポートフォリオとしてのWebアプリは評価いただけるレベルのものを作ろうと奮闘しました。
その行動自体は面接でも自信を持って話すことにつながったので悪くなかったと思っていますが、結局面接でのコミュニケーション力のアピールからは逃れることはできないので向き合うしかありません。
いさぎよく面接練習をしました。具体的に実施したことは以下です。
- 頻出質問 30 題に対する回答の書き出し
- 面接対策についての動画の視聴(YouTubeチャンネル)
- 面接練習会への参加(所属していた転職活動対策ができるオンラインコミュニティにて)
- 一人面接練習の Zoom での録画(頻出質問に対する回答をスラスラ言えるようになるまで)
面接練習会への参加は、仕上がってない状態でビビりながら参加しましたが、勇気を出して良かったです。面接練習会を録画した動画は繰り返し見ることで、ダメな点の改善に活かせました。
また、一人面接練習を Zoom で録画して見る、という行動を何度も繰り返しました。これもやらなかったら落ちてたな、と思います。
面接対策について、オンラインコミュニティ『転職クエスト』を活用しました。異業種からのエンジニア転職に特化したコミュニティで、やるべきことに迷わなくなるのでオススメです。
面接対策でよく視聴した YouTube チャンネルは、以下がオススメです。
まとめ
以下まとめです。
おわりに
私が転職できたのは、Progateを始めてからだと2年かかってます。転職できたのは 転職できるまで継続したから というだけだと思っています。
正直、楽な道だとは思っていませんが、無謀だとも思いません。
「エンジニアとして仕事をしたい!」という強い思いがある方は、 正しい情報を元にした学習や行動を転職できるまで継続すれば、遅かれ早かれなれる と思っています。応援しています!
読んでいただき、ありがとうございました。