はじめに

R のattach関数の操作方法についてまとめた。使うデータについてはこちらの記事を参考に。df というdata.frame型の変数に1000人分の性別、身長、体重、血液型のデータがある状況でattach 関数の挙動を見ていく。

`attach`関数

attach関数でデータフレームを展開する前は、名前を$で項目名を指定しなければ値にアクセスできない。

> str(df)
'data.frame':	1000 obs. of  4 variables:
 $ SEX   : chr  "male" "male" "female" "male" ...
 $ HEIGHT: num  179 165 170 163 176 ...
 $ WEIGHT: num  94.2 82.5 63 64.8 93.2 ...
 $ BLOOD : chr  "A" "A" "A" "A" ...
> head(HEIGHT)
 head(HEIGHT) でエラー:  オブジェクト 'HEIGHT' がありません 
> head(df$HEIGHT)
[1] 179.0543 164.8774 170.4041 163.3607 176.0256 181.1941

これをattach関数で展開すると…、

> attach(df)
> head(HEIGHT)
[1] 179.0543 164.8774 170.4041 163.3607 176.0256 181.1941

項目名だけで値にアクセスできるようになる。

`detach`関数

上記の様に df をattach関数で展開済みの状態で同じ項目名を持つ df2 というdata.frame を定義する。それを再度attachで展開しようとすると以下のようなエラーが出る。

> df2 <- data.frame(SEX="male", HEIGHT=171.5068, WEIGHT=74.5213, BLOOD="B")
> df2
   SEX   HEIGHT  WEIGHT BLOOD
1 male 171.5068 74.5213     B
> attach(df2)
 以下のオブジェクトは df (pos = 3) からマスクされています: 

     BLOOD, HEIGHT, SEX, WEIGHT

変数名が被ってしまっているので、当然エラーとなる。一度展開した df を解除し、 df2 の項目名を展開したい場合は以下の様にする。

> detach(df)
> HEIGHT
 エラー:  オブジェクト 'HEIGHT' がありません 
> attach(df2)
> HEIGHT
[1] 171.5068

おわりに

attach, detach関数の使い方をまとめた。全部をリセットしたければdetach関数を使うより、R 自体を再起動してしまう方が手っ取り早そうではある。