ちょっと古い記事ですが、おうちハック Advent Calendar 2018の空き枠があるので、それ用の記事ということにしちゃいます。
2016年5月ぐらいから運用を開始し、2018年4月に転居するまでヘビーに利用してました。
(ちなみに、現在はホンモノの宅配ボックスが設置されてるマンションに住んでいます。荷物が届くと宅内のインターホンに通知が来ます。また、その通知がある状態でエントランスを通ると共用部のインターホンが「荷物が届いております」ってしゃべります。宅配ボックスの制御盤にワイヤレスキーをかざすと、自分宛に届いているところの扉が自動的に開きます。おうちハッカー涙目です。)
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#はじめに
おうち(←賃貸物件です)のメーターボックスを宅配ボックスに改造してみました。
約1年前の作品なのですが、水道工事のため改修する必要があり、そのついでに部品毎の写真を撮ったので紹介することにしました。
#躯体編
おうちは30年以上経ってるボロ物件なのですが、時代のせいか妙にメーターボックスが広いのです。
新しめの配管は、水道工事で新設された水道管です。(旧水道管は廃止となり、新しい水道管が剥き出しで設置されました (´;ω;`) )
奥の窓はトイレの窓です。窓の下の縁と、手前の枠の高さがちょうど同じなので、水平に板を乗せることができます。換気用のスリットから電源コードも引き出せそうです。
ということで板を適当に切ります。
適当に切ったらサイズを間違ってしまったので、左下(設置時は左奥)につぎ足し部分があります。
また、左下の丸いのは、支柱の受けです。そこに支えがないと斜めって荷物が落ちてしまいそうなので、支柱で支えています。支柱にはイレクターを選びました。
左側の配線はリードスイッチ用の配線です。(詳細は後ほど)
メーターボックスに板を置くとこんな感じになります。
賃貸物件なので原状回復できるようにするため、固定せず置いてるだけです。
右側にある水色の物体はハンコ置きです。キャップが下に付いたままになるので片手でハンコを扱えて便利です。ダイソーで買いました。吸盤で板に付くハズなんですが、MDF板とは相性が悪いのでネジ止めしちゃいました。
左側の白い物体はリードスイッチです。(詳細は後ほど)
#電子工作編
ここまでだと単なる日曜大工なのですが、Qiita的にはここからが本番です。
荷物の盗難対策として、鍵を付ける代わりに監視カメラを設置しました。
また、一般的に泥棒は光を嫌うという話なので、扉を開けると照明がつくようにしました。 宅配員さん向けにはおもてなしの光ということにしています。
目出し帽をかぶった泥棒に盗まれたら終わりですが、リスクと利便性のバランス的にはまあいいかなと思っています。
高いモノは時間指定配達で直接受け取れるようにしています。
##材料
Raspberry Pi 2 Model B
純正カメラモジュール
USB電源
無線LANドングル+USB延長ケーブル
秋月 SSRキット
秋月 リードスイッチ
E17 ソケット x2
E17 LED電球 x2
その他、板材・基板・配線などなど
##できあがり
100Vを扱うので詳細は省略しますが、出来上がりはこんな感じです。
こちらも原状回復を考慮し、置いてるだけです。
照明の威圧感を、いらすとやの挿絵とHG創英角ポップ体で薄めております。
左手前の白いものはリードスイッチです。扉側に磁石を付けており、扉の開閉をGPIOで検知できるよう設置しています。(磁石だけは両面テープで貼り付けてるので、原状回復に不安が残る・・・)
無線LANが安定しないので、USB延長ケーブルを使って室内に引き込んだところに無線LANドングルを置いてます。(それでもネットワーク監視ツールで監視していると、たまーにpingの応答がなくなることがあります。)
純正カメラモジュールは3Dプリンタでケースを作り、ちょうどいい画角になるよう設置しています(上部中央)。こういった自分しか使わない一品モノを作る場合に3Dプリンタは重宝しますね。
#ソフトウェア編
やりたいことは2つあります。
・扉の開閉で照明のON/OFFを行う。
・荷物が置かれたら(扉が開閉されたら)メールで通知する。
1番目は、ソフトウェア的にはLチカレベルなので特筆すべき点はないでしょう。
次に2番目について。
#動体検知&メール送信
扉開閉時以外にも、動体検知をしたら記録したかったので、動体検知などのアプリである motion を採用しました。
インストール方法はコチラ(←自分の記事)をご覧ください。(githubソースにMMAL対応が取り込まれているので、今はもしかしたらapt-getで入れるパッケージでもMMAL経由で使えるようになってるかもしれません。)
motion には動体検知後にあらかじめ指定したスクリプトを呼び出す機能があるので、そのスクリプトでメールを送信すればよさそうです。しかし必ずメール送信してしまうと廊下を誰かが歩いただけでメールが送信されてしまいます。
そこで、GPIOに変化があってから一定時間内にスクリプトが動いた場合だけ、メール送信するようにしてみました。
GPIOの監視は別プログラムを常駐させて、GPIOの状態変化時に特定のファイルのタイムスタンプを更新するようにしました。LED電球のON/OFFもこのプログラムで行っています。
動体検知後のスクリプトでは、ファイルのタイムスタンプが現在時刻から一定時間内ならメールを送信するようにします。
#動作イメージ
最初の動画と同じものですが、外から見た動画とメールで送られてくる動画を合わせたもの(を早送りぎみのGIFアニメにしたもの)を置いときます。(水道工事前のものです)
扉の開閉と照明ON/OFFが連動している点と、メール用動画でのカメラの絶妙な画角に注目していただきたいですω
(モデルがオッサンでスイマセン)
#使ってみて
インターホン子機の下に「不在時はメーターボックスへ」という趣旨の説明書きをぶら下げてます。クロネコや佐川などはここに入れてくれます。ゆうパックは微妙です(届出をしないと宅配ボックスに入れてくれないらしい)。
水道工事で一時的に使えない状態になって改めて実感したんですが、便利にヘビーに使っています。
最近は受け取りの微妙な手間から解放され、ポチりまくりです。
メーターボックスが広くて電子工作が得意な方は、自分のため・配送業界のため・温暖化ガス削減のため、作ってみてはいかがでしょうか。
賃貸でも大丈夫なのか不安ですが、水道工事屋経由で大家さんにチクられなかったので大丈夫だと判断しております。