36
20

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 3 years have passed since last update.

LIFULLその2Advent Calendar 2019

Day 23

画像差分検知ツール「Gazo-san」入門

Last updated at Posted at 2019-12-23

初めに

こんにちは!
株式会社LIFULL SET(Software Engineer in Test)グループの@rueyjyeです。

先日SETグループは日々のVisual Tesingで運用している画像差分検知ツールをOSS化しました。
その名前は「Gazo-san」です。

今回は実際にGazo-sanを使って、Visual Testingのハンズオンをやってみます!

Visual Testingの紹介とGazo-san検知の仕組みはLIFULL Creators Blogに書きました。
興味がある方はぜひ読んでいただければと思います。

Gazo-sanとは

logo.png
弊社のSETはリリース前に、レグレッションテストを実施しています。
E2EテストとVisual Testingの二種類のテストです。

Visual Testingの役割は、リリース前後サイトの「見た目」を比較し、仕様以外の変化や画面崩れなどがあるとかをチェックしています。

一般的な画像差分検知ツールと違いまして、ピクセルごとで比較して差分を検知するではなく、
Gazo-sanは画像をパーツに分割して、二枚画像の各パーツをマッチングし、マッチングしたパーツのみ差分を検知します。
マッチングしていないパーツは、消える・増える部分として認識されます。

これによって、パーツがずれる場合でも差分が見やすくなります。

ピクセルごとに比較するツールの場合:

リリース前のサイト リリース後のサイト 差分
test_image_old.png test_image_new.png eee85d76965cf0cc32512b579ff53380.4TxG3V6REgXN5fw4j40e248QmRqoLCyY.png

Gazo-sanの場合:

リリース前のサイト リリース前のサイト 差分
test_image_old.png test_image_new.png 70491691-502c5f00-1b45-11ea-9bdc-8cf1f1189593.png

Gazo-sanを使って、Visual Testingを試しましょう

それではGazo-sanを使って、画像差分を検知していきます!

撮影

例として、「tenki.jp」サイトの二日分の画像を取ります。
Headless chromeでコマンドラインで撮るか、seleniumで撮るか、撮影方法は自由です。
実際にレグレッションテストで運用する場合、撮影は自動化することがおすすめです。

今回はChromeのデベロッパーツールを使って手動で撮りました。
(Windowsの場合:ctrl+shift+P, Macの場合: command+shift+P、そして「Capture screenshot」を選択 )
スクリーンショット 2019-12-23 9.51.11.png

名前は日付を付けて、保存先は任意の場所で大丈夫です。
このハンズオンはGazo-sanディレクトリに保存します。

tenki_1220.png tenki_1221.png

差分計算

※ Dockerを利用しますので、起動を忘れずにお願いします

最新バージョンのイメージをDocker Hubに上げているので、イメージをPullするだけですぐに利用できます。
実行方法はGazo-san READMEのQuick Startと同じ手順です。

# 画像の保存先に移動
cd Gazo-san

# イメージをローカルにpullする
docker pull lifullsetg/gazo-san

# 差分画像を作成する
# gazosanコマンド後ろのパラメータ順は「新しい画像」、「古い画像」、「出力名」
docker run --rm -it -v `pwd`:/app lifullsetg/gazo-san gazosan tenki_1221.png tenki_1220.png tenki

画像のサイズと内容によっては、算出時間がかかるかもしれません。(この例は30秒ぐらいかかると思います)
これを実行したら、名前は「tenki_diff.png」の画像が作成されると思います。

差分画像の説明

tenki_diff.png
tenki_diff.png

赤枠:
赤枠はマッチングした部分です。
tenki_1220.pngとtenki_1221.png両方に存在すると判別したパーツです。
マッチングして、差分がなければ赤枠のみ囲まれます。

赤塗り:
赤塗りの部分はマッチングしたパーツの差分です。

マッチングしたパーツ例
1220
20.png
1221
21.png

|
|diff|
|diff.png|

--create-change-image オプションを使う

オプションなしで実行したら、差分画像のみが作成されます。
しかしながら、リリース前後でマッチングしていない状況もよくあると思います。
(例えば、仕様の変更で画面を大幅に変更するなど)

その場合は、差分画像として入力側の画像が使われるので、結果が分かりづらいです。

ここはオプション付けて、もう一回Gazo-sanの差分計算を実行します。


# 最後で--create-change-imageを付けること
docker run --rm -it -v `pwd`:/app lifullsetg/gazo-san gazosan tenki_1221.png tenki_1220.png tenki --create-change-image

「tenkin_diff.png」以外、さらに二枚画像が作成されます。
「tenkin_delete.png」と「tenkin_add.png」

**「tenkin_delete.png」**はtenki_1220.pngとtenki_1221.pngを比較して、tenki_1220.pngで消えた部分が表示されます

tenki_1220.png tenkin_delete.png

**「tenkin_add.png」**はtenki_1220.pngとtenki_1221.pngを比較して、tenki_1221.pngで増えた部分が表示されます

tenki_1221.png tenkin_add.png

緑枠:
緑枠はマッチングしていない部分、tenki_1220.pngとtenki_1221.pngの画像にそれぞれ描かれています。
消える部分と増える部分としてそれぞれ認識されます。

マッチングしていないパーツ例
tenki_1220.png 那覇の天気
25.png
tenki_1221.png 那覇の天気
26.png

※ パーツのマッチングはAIを使わずにパーツ画像を直接比較するので、画像によっては精度がよくない状況があるかもしれません。

最後に

三枚の出力画像を並んで、1テストケースとしては完了です!
これで見やすくなり、チェックしやすくなりました。

tenki_delete.png tenkin_add.png tenki_diff.png

Gazo-sanのコンテナを利用して、素早くVisual Testing実装できると思います。
皆さんもぜひ使ってみてください!!!

【Github】Gazo-san

36
20
1

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
36
20

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?