概要
TeraTermのブロードキャストコマンドという便利な機能を知りましたので、その備忘録として記事を作成しました。
ブロードキャストコマンドの他にもいくつか知見が得られたので+αとして追記しています。
環境
- Windows 10 Professional
- TeraTerm 4.100
参考
ブロードキャストコマンド
ブロードキャストコマンドを使えば、複数のターミナルで同じ操作を同時に行うことができます。
どれか1つのターミナルで、メニューバーの"Control" -> "Broadcast command"を実行し、ブロードキャストしたいターミナルを一覧から選択します。
この例では3つのターミナルを起動し、すべてにブロードキャストする様子をgifにしました。
実行したいコマンドをコマンド欄に入力すると選択したターミナルにブロードキャストされます。
コマンド欄ではカーソルが点滅しているだけですが、実際にはキーボードから"date"、"ls -laF"、"clear"と3つのコマンドを入力しています。
TeraTerm Macroで自動ログイン
TeraTerm Macroと秘密鍵を使ってAWSのEC2に自動ログインする方法です。
下記の方法でショートカットアイコンを作成しておけば、アイコンクリックで自動的にログインできます。
ショートカットアイコンの作成
ttpmacro.exeのショートカットアイコンを作成し、そのアイコンのリンク先を以下のように設定します。
path\to\ttpmacro.exe /V path\to\aws.ttl {ec2のpublic ip address}
^^^^^^^^^^^^^^^ ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
param1 param2
- /V はオプションで、起動時にMACROを隠します。
- 以降はttpmacro.exeに渡されるパラメータになります。
- ”aws.ttl”はマクロファイルで、マクロファイルの中ではparam1としてファイル名を参照できます。
- ログインしたいEC2のpublic ip addressを指定します。これはparam2として参照できます。
マクロファイル(ttl)の作成
先に拡張子ttlをttpmacro.exeに関連づけておく必要があります。
aws.ttl
HOSTADDR = param2
USERNAME = 'ec2-user'
TIMEOUT = 30
KEY_FILE = 'path\to\aws-key.pem'
INI_FILE = 'path\to\teraterm.ini'
sprintf2 LOG_FILE 'path\to\%s.log' param2
sprintf2 COMMAND '%s /ssh /2 /auth=publickey /user=%s /keyfile=%s /F=%s /TIMEOUT=%d /L=%s' HOSTADDR USERNAME KEY_FILE INI_FILE TIMEOUT LOG_FILE
connect COMMAND
end
- param2には、ショートカットアイコンの部分で触れたようにEC2インスタンスのpublic ip addressが格納されています。
- KEY_FILEには、EC2インスタンスに紐づけたキーペアの秘密鍵ファイルを指定します。
- INI_FILEには、TeraTermの設定ファイルを指定します。(オプション)
- 操作をログファイルに記録したい場合はLOG_FILEにログファイルの保存先とファイル名を指定します。(オプション)
- この例ではEC2インスタンスのpublic ip addressをファイル名に指定しています。
ローカルPCからscpでファイル転送
転送したいファイルが1つだけの場合、そのファイルをターミナルへドラッグ&ドロップするだけでscpで転送することができます。