rails5にするとパフォーマンスが向上するのかチェックしてみた。

rails5アップデートでサイトパフォーマンスは向上するのか。

2014年ごろにrails4で作られたウェブサイトを rails5.2 までアップデートしてみました。

環境は少し特殊でmysqlとmongoの両方を用いています。

rails4

Rails version             4.1.4
Ruby version              2.3.4
RubyGems version          2.6.13
Rack version              1.5.5

----- databases -----
mongoid version           4.0.2
Active Record version     4.1.4

rails5

Rails version             5.2.0
Ruby version              2.3.4
RubyGems version          2.6.13
Rack version              2.0.5

----- databases -----
mongoid version           6.4.1
Active Record version     5.2.0

テストサーバー情報

サーバはAWSを用います。

こちらからペネトレーションテスト（侵入テスト）を行う事を事前にAWSに申請しないと怒られますので申請を忘れずに。
https://aws.amazon.com/jp/security/penetration-testing/

スペック	vCPU	メモリ（GiB）	SSD ストレージ（GB）	専用 EBS 帯域幅 (Mbps)
m4.large	2	8	EBS のみ	450

rails4環境rails5環境のどちらもこのインスタンスで実験を行います。
構成はnginx unicornで動作しております。

速度検証 Apache Bench編

Apatche BenchについてはこちらのQiita記事をご参考にどうぞ
https://qiita.com/flexfirm/items/ac5a2f53cfa933a37192

今回は以下の設定でチェックします。

ab -n 1000 -c 100

Rails4環境

合計時間：92.265 seconds

              最速  中央値   最大
接続時間:       28   75     673
処理時間:      561  8958   10915
待ち時間:      332  8929   10879

合計時間:      666  9041   10947

Rails5環境

合計時間：123.780 seconds


              最速  中央値   最大
接続時間:       28    35     651　　     # 53%の高速化
処理時間:      525   12154   13493　　　　　　　# 35%の低速化
待ち時間:      514   12140   13483　　　　　　　# 35%の低速化

合計時間:      658   12194   13525　　　　　　　# 26%の低速化

検証結果パフォーマンスが25.4%落ちた

rack mini profilerで原因を探る

まずはSQL発行数と実行時間、Rails5になってから11クエリ減少したが、実行時間が45ms伸びてしまっている。

Rails4環境：43クエリ（70ms）
Rails5環境：32クエリ（115.6ms）

renderしているものが確実に増えた。

ブラウザキャッシュの影響も多少はあると思いますが、明らかに読み込んでいるファイルが増えました。
低速化の影響はview側のrenderの影響が強いと思われます。