誰でも出来る 「つぶやき」 で作るエンジニア文化
初めまして、記事を読んでいただきありがとうございます。
一緒に働く人が楽しく、成長しながら働けることを目指しています
自社のエンジニア文化が生まれてきた経緯を紹介したいと思います。
【自社の文化は、つぶやきから生まれた】もので、それは誰でもできるという事を伝えられたらと思います
自社はつぶやきから文化は作られていく
M&Aが多い組織の体質上、多種多様な会社のエンジニア、文化、開発方法があり、多種多様なプロダクト、技術、メンバーが居ます。
そんな大きな上場企業の組織だと、文化を作るのは「組織の偉い人」というイメージがあるかもしれません。
しかし、自社では偉い人が作ることはなく「〇だったらいいのに」という社員の声からボトムアップ方式で文化が生まれてきました。
また、直近1〜2年で新卒エンジニアの方も大きく増えており、自社独自の文化も成長してます。
エンジニア文化の重要性
今主要なテック企業でエンジニア文化の価値が認められてきており、エンジニア文化の醸成について多くの企業が情報発信を行ってます。
エンジニア文化がある事で、プロダクトの継続的成長、技術的刺激、人としての成長を得られるなど様々なメリットがありますが
エンジニア文化の重要性は「優れた人材の採用と継続的な正社員エンジニアの雇用に必須」という点に集約されると私は感じてます。
継続的にエンジニアが組織で働くことで保守、運用はもちろん、
新規プロダクトの開発においても安心して事業を任せることが出来る人材の確保は企業にとって重要な項目の一つです。
主要なテック企業の一つである、株式会社メルカリでもエンジニア文化を重要視しており、
文化を明文化し、浸透させるための企業努力をし情報発信を積極的に行っています。
エンジニア文化の詳細な言語化により認識ズレの防止と、議論の場を作ることが目的です。
評価や採用に関するメンバー間のズレが減ったり、文化発信がしやすくなったりといった効果があらわれました。
引用元: 会社の文化を言語化すると何が起こるのか。Engineering Ladderの作成プロセスとその結果
今日から出来る「つぶやきから始める」文化づくりの第一歩
自社は私が入社した当時は、組織全体での文化はあまりない状態でした。
なので突然一人で勝手につぶやき始めてみました
もし今いる会社に何も文化が無く、行動基準も無いのであれば絶好のチャンスです
・ 各チームの施策、横展開出来たらよさそう
・ 他チームのコードレビュー基準が全然違い勉強になりそう、是非見たい!
・ 面接時にどんな開発をしているのかを必ず聞かれているのでまとめて発信したい!
このように理想の状態を言語化して、全体チャンネルでなんとなく呟いてみましょう。
大抵自分が思った「〇〇だったら良いのにな」 は皆、そう思ってます。
全体チャンネルで、メンションを付けて是非言っていきましょう。
つぶやいて、勝手に始める
つぶやく以外にも、1人で勝手に情報発信、1人で勝手に勉強会
理想の状態をつぶやいた上で、自分が第一人者になって勝手にやってしまいましょう。
1人の行動から全ては生まれて行きます、そして評価制度上評価されなくても
組織としてプラスなことであれば、必ず評価されるはずです
つぶやきから生まれた文化たち
自社では上記のように小さな発言から、柔軟に文化が生まれてきました
呟きから生まれた文化の経緯と現状を話したいと思います。
【TGIF】Thank God It’s Friday
「各チームの施策、横展開出来たらよさそう」という声で事業部内だけで勝手に開始しましたが
昨年より開発チーム全体で【 TGIF 世界一気軽に発表して良い べんきょうかい】という題名で開発チーム全体で行うようになりました。
そして今では、エンジニアだけではなくマーケターやセールスの方などエンジニア外のメンバーも参加する様になりました
基本的に勉強会の資料は業務時間内で作成することが可能で
各チームの近況や学び、横展開できそうな施策などをLT形式で気軽に共有しています
また、評価制度にも組み込んで頂いており、積極的に発表することを会社からも推奨してもらって居ます。
【TGIFのここが良い】
事業部外のテック情報のキャッチアップができる
普段話さない人とのコミュニケーションが生まれる
プレゼンの練習ができる
社内で声をかけてもらいやすくなる
【TGIFのここが課題】
自分から発信する人の情報に偏りがち
すごい事やってるが、大したことはないと自分で思い発表してない人を見つけられない
全チームの PullRequest が見れるチャンネル
「他チームのコードレビュー基準が全然違い勉強になりそう、是非見たい!」という声から生まれました
ランチで他事業部の方とごはんを食べた際、コード規約が余りにも違うチームがある事を知り
他チームのコードの書き方や設計は美しく参考になる事があるのではないかと考えチャンネルを作成しました。
「#codereviewぷろぐらみんぐ相談部屋」
HRTの精神(尊敬、謙虚、信頼)を大切にレビューをお願いします
きっと色々な背景が有ります、急ぎコードを反映しないといけない時もあります、暖かく見守りましょう
事業部外のエンジニアのレビューで apporove を得て Release するのは避けましょう
設計に悩んだ時、良い実装がないか相談したい時、是非 @here をつけて投げてみましょう
【codereviewぷろぐらみんぐ相談部屋のここが良い】
TGIFの課題である、すごいことを実はして居る人を発見できる
他事業部のコードのレビュー基準やコード品質を参考にできる
気になって居た技術に関する情報があればコードと事業背景セットで気軽に聞きにいける
自チームだけでは設計に不安がある場合相談が可能
【プログラミング相談部屋のここが課題】
量が多いので良い情報でも流れがち
相談や議論があっても流れてしまうので当事者同志の会話が多くなりがち
テックブログの設立も雑談から
今読んでいただいて居るテックブログも同様に、社内のアウトプットのチャンネルで雑談ベースで生まれました。
「面接時にどんな開発をしているのかを必ず聞かれている」
「自社のエンジニア像が社外から見えずらい」
このような話を私と他数名でしていたところ、その話を聞いた方が社内で動けるメンバーを集め
テックブログが立ち上がり、今読んでいただいているテックブログが生まれました
情報発信のコストはかかりますが、情報がなければ興味を持ってもらうことはできません。
積極的に情報発信を行い、自社に興味を持ってくださったエンジニアに情報を提供していきます。
その他の自社ならではのエンジニア文化
これは呟きから生まれたものではありませんが、もともとある自社エンジニアの特徴です
新規施策アイディアを直接事業部長へ起案し、実装、リリースまで担当することができる
GAやSearchConsoleなどのツールデータを元にマーケ的視点を持って施策立案ができる
ツール自由度が高く、必要性に応じて自由にツールを選択することが出来る
マーケや営業との距離が近く、スムーズに開発に移れる(※仲が良く、開発を気軽に受けすぎてしまう部分もありますが….
今後やって行きたいこと
自社の中に元々ある文化、最近生まれてきた文化がありますが
その自社ならではのエンジニア文化の良さを、まだまだ言語化しきれていないため
この文化の言語化とメンバーへの浸透は重要だと考えてます
元々の自社の文化
エンジニアでもゼロから施策を考え、立案、開発し事業に直結した動きが出来る事
事業に対する適切な投資があり、成長するための開発コストを掛けることが出来る
マーケからインフラまで、フルスタックに開発できるエンジニアになれる
最近生まれてきた文化
社内でLTを開催しアウトプットする文化
社外向けのアウトプット活動の開始
別サービスのコードを見たり、勉強できる文化
評価制度への文化の取り込み
これらの文化を明文化し、浸透させて終わりにするのではなく
継続的に文化として根付かせることが大切です
チームのメンバーが自主的にLTでのアウトプット活動やブログの執筆をした場合評価する仕組みはありますが
チームのマネージャーがそれをチームメンバーに推奨していく動きも大切だと考えてます。
そうしていくためにも、マネージャーレベルの評価制度にこういった文化の視点を入れることができないか考えております。
参考にしたいエンジニア文化を持つ会社や記事の紹介
今回記事を書くにあたって参考にさせていただいた会社のブログや記事です。
株式会社メルカリ
今回の記事に何度も記載させていただいている mericari engineering、メルカリさんの技術ブログです
中でも株式会社メルカリでは「全てのエンジニアに最高の従業員体験を」というミッションが設定されているほどに、エンジニアの文化、働く環境が重要視されています。
会社の文化を言語化すると何が起こるのか。Engineering Ladderの作成プロセスとその結果
引用:mercari engineering
株式会社Rector
CTO経験者のみで構成された「技術組織」をよくするための会社という紹介の通り記事のクオリティーも高く
技術組織の文化を考えるうえで非常に良い記事を多く執筆されているので是非参考にさせて頂きたいと思っております
https://qiita.com/organizations/rector
株式会社ベーシック
自社のTGIFやエンジニアブログは、私の前職場である株式会社ベーシックの文化の影響を強く受けてます
チームが楽しんで開発するための開発文化
READYFOR株式会社
個人的に過去LTイベントを合同で主催させて頂いた、READYFORさんの記事です
事業の売上も当然会社である以上出さないといけませんが、その点を踏まえた記事で参考になります。
エンジニアの希望と事業のやりたいことが共に実現できるのが理想ですね
行動原理の異なる、エンジニア組織と事業を「乳化」させる