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ラズパイ4にraspbian busterをセットアップ

Last updated at Posted at 2019-12-27

記事を書く動機

ラズパイ用のSDカード作成手順について、Windows前提の情報は多いが、Linuxでの手順があまり無いため(Linux使いにとっては簡単だから・・?)。ついでに、OS起動後のセットアップについてもまとめる。
※参考:Raspberry Pi セットアップ(書き込み~SSH設定まで)

Linuxでセットアップ作業するメリットは

  • Windowsより簡単
  • ext4フォーマットできる

使用モデル

Raspberry Pi 4 Model B (RAM 4GB)

必要なS/W、H/Wの入手

  1. 必要なハードウェア
    機器類はアマゾンでポチって入手する。合計13000円くらい。

    • ラズパイ4本体
      これがないと始まらない。
      本体+SDカード(プリインストール)をセット購入すると、準備の手間が省けておすすめ。
    • 本体ケース
      これは任意。ただ、個人的にはケースなしはあり得ない…と思う。
      基盤むき出しは怖いわ…
    • microHDMIとHDML変換アダプタ
      ラズパイ3は一般的(?)なHDMIポートがあったが、ラズパイ4はmicroHDMIポートしかない。
      そのため変換アダプタがないとディスプレイに表示ができない。
      microHDMIって主流になってくるんかな・・?あまり見かけないけど…
    • HDMIケーブル
      ssh設定するまでディスプレイが必要なので用意しておく。
    • microSDカード
      ラズパイ4のmicroSDは2TBまで認識可能。今回は64GBにした。
      SDカードの書き込み可能回数は500~1000回程度らしいので、寿命とお財布事情を考慮して決めればよい。
    • microsd usb カードリーダー
      USB接続でmicroSDの読み書きをするときに使用。
      プリインストールされたSDカードを購入している場合は不要。しかし、トラブル等でOS再インストールする場合に欲しくなるので持っておいたほうがよい。
  2. 必要なソフトウェア
    fat32formaterdd for Windowsは、Linuxでセットアップする場合は不要。Windowsでセットアップする場合は用意する。

    • raspbian
      ラズパイ用のOS。NOOBS(raspbianのインストーラ)とraspbianがあるが、raspbianを直で入れる方が早いためraspbianをダウンロードする。見出しのリンクは海外サイトのため、国内ミラーサイトから同じバージョンを探してダウンロードするとよい(さくさくダウンロードできる)。
      • 19/12/26時点の最新版
        2019-09-26-raspbian-buster.zip 2019-09-26 10:36 1.1G
    • fat32formater
      SDカードのフォーマット用ソフト。
      容量が32GB以下の場合は、Windows10標準機能でフォーマットできるかもしれない(未確認)。
      ライセンスはGPL。商用利用可。ソース公開なしにしたい場合もBSD+ライセンス料で対応している。著作権者はRidgecrop Consultants Ltd. 
      一応「気に入ったらdonateよろ!」って書いてあるが、ユーザとして使う分には気にしなくてよさげ。
    • dd for Windows
      ブロック単位でファイルをコピーするソフト。SDカードへのファイル書き込みに使用する。
      ライセンスは無料、無保証、業務利用可。著作権者はシリコンリナックス(株)

OS起動までの手順

usbカードリーダーにmicroSDを入れてPCにさす。
以下、Linuxでセットアップするときの手順。参考までにWindowsでのセットアップ方法もメモしておく。

Linxuでセットアップする場合

SDカードが/dev/sdgで認識されている場合を例にする。
下記コマンドでフォーマットする。

$ mkfs.ext4 /dev/sdg1

SDカードデバイスをアンマウント状態にして、下記コマンドでOS(raspbian)をSDカードに焼く。

$ sudo dd if=2019-09-26-raspbian-buster.img of=/dev/sdg bs=4M

書き込み終了後、アンマウントする

$ sudo umount /dev/sdg

ラズパイ本体にSDカードを刺して電源ON。デフォルトは自動ログインの設定になっているため、デスクトップが表示されれば成功。デフォルトのユーザ・パスワードは下記。

  • 初期ユーザー名:pi
  • 初期パスワード:raspberry

起動後、wifi設定、ホスト名、パスワード変更、ロケールなどの変更ウィンドウが出てくるため、最低限の設定はここで対話的に実行できる。

Windwosでセットアップする場合

fat32formaterを実行し、SDカードをFATでフォーマットする。fat32formaterは32GB以上でもFATフォーマット可能(らしい)。
※注意点:exFATではなくFATとすること

WindowsだとFAT(FAT32)でしかフォーマットできない様子。
ext4と違い、SDカードをWindowsから読めるというメリットはあるかも?

OSをSDカードに焼くときは、DD for Windowsを用いる。
ラズパイ本体にSDカードを刺して以降は、上述のLinuxの場合と同じ。

リモート作業の準備

  • 設定変更
    色々変更したい場合は下記コマンドを実行。

    $ sudo raspi-config
    

    ホスト名変更などの他、overclock設定とかもあるっぽいので、そのうち試してみたい。また、raspi-configのソースをみると、コマンドライン実行できるようなので、自動構成スクリプトみたいなものが作れそう。

  • sshの有効化
    左上のラズパイアイコンをクリックし、設定からsshを有効化する。
    ラズパイ3ではルート直下にsshファイルを作るとsshが有効化されたが、そちらは未確認。
    同じ方法で有効化される場合、下記コマンドを実行で有効化できる。

    $ touch /ssh
    
  • ホスト鍵の更新

    $ sudo rm -v /etc/ssh/ssh_host*
    $ sudo dpkg-reconfigure openssh-server
    
  • ファイアーウォールの導入
    インストール

    $ sudo apt install ufw
    

    有効化

    $ sudo ufw enable
    

    ssh用にポート22番を解放。特定のサブネットに属する接続だけ開放する。

    $ sudo ufw allow from 192.168.0.0/24 to any port 22
    

    確認

    $ sudo ufw status
    Status: active
    To                         Action      From
    --                         ------      ----
    22                         ALLOW       192.168.0.0/24
    
  • sshで接続可能か確認

    $ ssh pi@<ホスト名 or IPアドレス>
    

aptリポジトリを変更

デフォルトはraspbian.raspberrypi.orgとなっており、適当な場所にリダイレクトされる。海外サーバだと通信が遅いため、ラズパイのミラーリポジトリを参考にして国内サーバへ設定を変更する。
以下、JAIST(北陸先端科学技術大学院大学)サーバへの変更例

$ sudo sed -ie "s/raspbian.raspberrypi.org/ftp.jaist.ac.jp/g" /etc/apt/sources.list

ベースOSのアップデート

  1. 現在のバージョンを確認

    $ uname -a
    Linux pisrv 4.19.75-v7l+ #1270 SMP Tue Sep 24 18:51:41 BST 2019 armv7l GNU/Linux 
    
  2. いろいろアップグレード
    1時間くらいかかる。

    $ sudo apt update
    $ sudo apt upgrade
    $ sudo apt dist-upgrade
    $ sudo rpi-update  # ファームウェア
    
  3. 再起動してバージョンを確認

    $ reboot
    $ uname -a
    

自動アップデート設定

セキュリティアップデートの自動更新を行うための設定。
まず下記パッケージをインストール。

$ sudo apt install unattended-upgrades

/etc/apt/apt.conf.d/50unattended-upgradesを開き、Origin-Pattern以下のSecurityがコメントになっていないことを確認する。

Unattended-Upgrade::Origins-Pattern {
    // Codename based matching:
    // This will follow the migration of a release through different
    // archives (e.g. from testing to stable and later oldstable).
    // Software will be the latest available for the named release,
    // but the Debian release itself will not be automatically upgraded.
//      "origin=Debian,codename=${distro_codename}-updates";
//      "origin=Debian,codename=${distro_codename}-proposed-updates";
    "origin=Debian,codename=${distro_codename},label=Debian";
    "origin=Debian,codename=${distro_codename},label=Debian-Security";  # これ

以下コマンドで有効化する

$ sudo dpkg-reconfigure -plow unattended-upgrades

アップデートログは/var/log/unattended-upgrades/unattended-upgrades.log

sudoパスワード

デフォルトではsudo実行時にパスワードなしで実行できるようになっている。
/etc/sudoers.d/010_pi-nopasswdにNOPASSWDの設定がされている。ファイルごと消せばOK。

$ sudo rm /etc/sudoers.d/010_pi-nopasswd

参考サイト

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