はじめに
2021年8月に1週間の勉強期間を設けて、LPIC 304 Virtualization & High Availability(ver 2.0)に合格したので、私の勉強方法についてまとめます。
私自身、他の方の合格体験記を励みに勉強していたので、これから受験する方の一つのサンプルになれば幸いです。
201,202に関してはこちらの記事にまとめています。
LPIC-3 304とは
ここに訪れている方には説明不要かと思いますが、簡単に説明します。
LPICとは、Linux OSに関する知識を問うLPI認定資格です。
LPICにはLevel1〜Level3まであり、Level1から順に取得していく必要があります。
LPIC Level3はいくつかあるLevel3試験のうち、一つでも合格すれば認定となります。
LPIC-3 304は、Linuxにおける仮想化と高可用性に関する知識を問われる試験となっています。
筆者スペック
個人的に、合格体験記に筆者スペックが書いてあると自分と照らし合わせて考えられるので、なかなか好きな欄です。
このくらいのバックグラウンドの人が、このくらい勉強して合格したんだな、といった指標にもなると思うので、一つのサンプルとしてご査収ください。
項目 | 内容 |
---|---|
職業 | 地方の独立系SIer勤務4年目。 |
Linux経験 | 業務で一年ほど。Linuxベースシステムのミドルウェア開発。 Xen・KVM等の仮想化や可用性ソリューションの使用歴はないです。 |
他経験 | 制御系システム開発(C言語)。 最近はパブリッククラウドでのインフラ設計・構築。 |
学歴 | 地方国立理系卒(非情報分野) |
年齢 | 28歳 |
保有資格 | 基本情報技術者 / LPIC1 / LPIC2 / AWS系 / Azure系 |
家族構成 | 配偶者有り。1歳の娘持ち。 家事育児のため、勉強時間は1日に多くても2時間程度。 |
勉強期間
1週間です。
1日の勉強量は1〜2時間くらいだったと思います。
娘がまだ1歳ということもあり、本格的に勉強に充てられる時間は22時〜24時でした。
使用教材
# | 教材 | 概要 |
---|---|---|
1 | 徹底攻略 LPIC Level3 304 教科書+問題集[Version 2.0]対応 | 最強でしたね。最短で合格を目指す場合は、この本は必須だと思います。特に最後の模擬試験2回分。本番試験の問題数の8割ほどは、本書の模擬試験と同じ問題が出ました。 |
今回はPing-tは使用しませんでした。
黒本一本打法です。
後述しますが点数は700/800だったので、黒本のみで十分合格可能です。
勉強方法
サマリー
# | 内容 | 期間 |
---|---|---|
1 | 黒本 教科書 1周目 | 2日 |
2 | 黒本 模擬試験 1周目 | 2日 |
3 | 黒本 教科書 2周目 | 2日 |
4 | 黒本 模擬演習 2周目 | 1日 |
1.黒本 教科書 一周目(2日)
試験範囲が全3章立てなので、1日1.5章ペースで読み進めました。
毎回このフェーズでは、内容を頭に入れることは意識しないで、「こんなんあるんだなー」くらいで、さらっと一周するイメージです。
2.黒本 模擬試験 一周目(2日)
もちろん全然問題解けないですけど、とりあえず演習して答えを熟読します。
この時、試験範囲の比重を意識して進めていました。
LPIの公式に試験範囲の出題の比重が乗っていますが、概ね仮想化だけで全体問題数の5割ほど出題されます。
3.黒本 教科書 二周目(2日)
2周目は理解しながら進めます。
すでに全体を見ることができているので、1周目に理解できなかったところが理解できたりするかと思います。
点と点をつなげて線にするイメージですね。
4.黒本 模擬演習 二周目(1)
最後の追い込みです。
問題暗記する気持ちで臨みましょう。
本当にそのまんま出るので。
結果
700/800点で合格でした。
1週間という勉強期間でしたが、なかなか高得点を叩き出せました。
黒本で見た問題ばかりだったので、黒本すげー、と思って解いていました。
コマンド問題まで黒本と同じだったので「いいのかこれ・・」と心の中で突っ込みました。
おわりに
今回は「資格取得する」という目的のため、1週間と言う短い期間で勉強をしました。
もっとじっくりと内容を理解したいと言う人には性に合わないやり方かもしれません。
資格というのは、実務に直結するかと言われると、案外そうでもないものです。
ですがITの"教養"を学ぶという意味ではLPICは勉強していて面白い資格でした。
スポーツで例えるならば、資格の勉強は筋トレ、実務は競技といったところでしょうか。
実戦から得られることが多いのも事実ですが、日々の筋トレから気づきがあることもまた事実です。
目標を立て、プロセスを決めて、実行に移し、合格する。
この一連の流れは非常に達成感がありましたし、何より自分の自信になりました。
この記事を読んでいる方はすでにLPIC2まで取られている方が多いと思います。
是非LPIC3まで取り、最後の達成感を味わってください。