これまで何度かPC/MacにLinuxをインストールしてきたのですが、どれも共通してタッチパッドの反応が他のOSより体感で0.5秒程度遅れているように感じていました。そういうものだと諦めて、しばらく放置していましたが、解決法を調べれば、いくつか方法があったようです。
解決1:synclientで設定する
synclientで下記を打ち込んでおしまい。
synclient ClickTime=0
synclient SingleTapTimeOut=0
もともとの数値は180とか100だと思うので、どちらも0にしてしまいます。すると、なんと瞬間的に反応してくれるようになります!うれしい!
ただし、簡単な分デメリットもあり、それはダブルタップしてからのドラッグができなくなってしまうことです。これのせいで、ドラッグ&ドロップや文字を選択するということができなくなります。
どうやらSingleTapTimeout
を0にすると、二回タップしてからのドラッグが機能しなくなるようです。ClickTime
が0でも、ドラッグ機能が働く数値(150-180)くらいにすると、タッピングの反応の遅さも元に戻ってしまいます。根本的な解決法は今のところ不明で、弥縫策としては、ドラッグを3本指のジェスチャに一任するといった方法しか思いつきません。
解決2:マルチタッチドライバ(xf86-input-mtrack)を使う
仕組みはよくわからないのですが、マルチタッチドライバを設定すると、タップ反応良好な状態でダブルタップ&ドラッグ機能も使うことができました。
正式版は3年前で更新が止まったままなので、フォーク版を使います。apt
からも入手できるようですが、今回は最新版をgit clone
していきます。
git clone https://github.com/p2rkw/xf86-input-mtrack
cd xf86-input-mtrack
sudo apt build-dep xserver-xorg-input-mtrack #未インストールの場合、makeに失敗します
./configure --with-xorg-module-dir=/usr/lib/xorg/modules
sudo make
sudo make install
その後、/usr/share/X11/xorg.conf.d/50-mtrack.conf
を作成し、下記のように入力します。その後再起動。
Section "InputClass"
MatchIsTouchpad "on"
Identifier "Touchpads"
Driver "mtrack"
Option "TapButton1" "1"
EndSection
うまく行かない場合は、50-mtrack.conf
の数字を増やして80-mtrack.conf
とかにしてみます。
これでようやっと動いてくれるようにはなりました。
mtrackは3本指や4本指などのジェスチャも色々設定できるようなので、詳しくはこちらから。
解決3:FastTapsを入にする(未確認)
Arch Wikiによると、/etc/X11/xorg.conf.d/70-synaptics.conf
にFastTapsオプションをつけるとズレが解消されるそうです。ただ、自分の場合は、これは効果がなく、synclient -l
で一覧表示しても、FastTapsのパラメータは出てこなかったので、実際にできるかは確認していません。
Section "InputClass"
Identifier "Synaptics Touchpad"
Driver "synaptics"
...
Option "FastTaps" "1"
...
EndSection