Debian用の仮想マシンをVirtualBoxで作成し、Debianをインストール(M1 Mac)
はじめに
タイトル「Debian用の仮想マシンをVirtualBoxで作成し、Debianをインストール(M1 Mac)」からは、あたかも上手くいったかのように見えるかもしれません。しかし、結論から言えば、うまく行きませんでした。M1 Macにおいて、VirtualBoxを使用してDebian仮想マシンを作成することは、現時点では困難を伴う作業であることがわかりました。そこで本記事では、二度同じ道を踏まないために、参考にした記事と共に、私が経験した問題点と解決策を整理していきたいと思います。
VirtualBoxのインストール
VirtualBoxをM1 Macにインストールする方法について、Web上の記事を調べたところ、大きく分けて二つの方法があることがわかりました。
- HomeBrewを使用してインストール
- Webサイト上からM1Macに対応した開発者向けのPreview版をインストール
HomeBrewを使用する方法
M1 MacのCPUアーキテクチャ(arm64)は、現在VirtualBoxが対応していないアーキテクチャです。VirtualBoxの公式サイトにも、以下のように明記されています。
VirtualBoxは、サーバー、デスクトップ、組み込み用途をターゲットとした、x86ハードウェア用の汎用フルバーチャライザーである。
つまり、M1 Macにネイティブでインストールすることはできないのです。
ただし、多くの記事で紹介されているように、Rosettaを使ってx86として認識させることで、HomeBrewを介してVirtualBoxをインストールすることは可能です。しかし、実際にインストールを試みたところ、仮想マシンを起動する段階で以下のエラー(NS_ERROR_FAILURE (0X80004005))が発生し、起動に失敗してしまいました。
これは、HomeBrewでインストールされる最新版のVirtualBox(バージョン 7.0.14 r161095 (Qt5.15.2))が、M1 Macに対応していないことが原因だと考えています。
参考記事
https://qiita.com/YutoYasunaga/items/d0321756eccfce9a6d05
https://qiita.com/k21071/items/55f81bdfc22a02b425d3
Webサイト上からバージョンを選んでインストールする方法
HomeBrewを使用する方法では、インストールまでは成功するものの、仮想マシンの起動に失敗するという問題がありました。また、その後仮想マシンを起動した事例が管見の限りでは見当たりませんでした。
そこで、開発者向けのVirtualBox 7.0.8のベータ版を公式サイトからダウンロードし、インストールすることにしました。この方法なら、M1 Macにも対応しているはずだと考えたからです。
しかし、この方法でも問題が発生しました。仮想マシンの起動自体は成功したのですが、肝心の仮想マシンへのアクセスに失敗してしまったのです。つまり、仮想マシンを立ち上げることはできたものの、実際に使用することができない状態に陥ってしまいました。
参考記事
VirtualBoxを用いたDebian起動
https://github.com/pasqualerossi/Born2BeRoot-Guide?tab=readme-ov-file#part-3---accessing-your-virtual-machine
を参考に2の方法でインストールした開発者向けのVirtualBoxはいい線までは行けたが、結局参考記事におけるPart 3 - Accessing Your Virtual Machineの箇所で問題が発生した。具体的には、installを押すとブラックアウトし、その後終了してしまうという問題である。それに対して、メモリや CPU、ビデオメモリを多く割り当てることで、解決を試みたが無理だったので、諦めることにした。
まとめ
以上の経緯から、現時点でM1 MacにおけるVirtualBoxを使用したDebian仮想マシンの作成は、非常に困難であることがわかりました。ます。