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コロナ禍で未経験からWeb系自社開発企業の内定をもらうために

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はじめに

初めまして。
私は28歳で全くの異業種からWeb系エンジニアへの転職を目指し、活動してきました。
結論としては、このコロナ禍でもWeb系自社開発企業(受託開発企業)3社から内定を貰えました。
どのような経緯で内定を獲得できたのか、既にたくさんの方が発信されてもいますが、その方達の意見も踏まえ、総合的に重要だと思われることをまとめてみようと思います。
少しでもこれからWeb系エンジニアへ転職を目指す方の参考になれば幸いです。

経歴

まずは私の経歴を簡単にご紹介させて頂きます。

  • 関関同立文系卒
  • メーカー営業(5年)
  • プログラミングスクール(DMM WEBDCAMP)卒

スクール入学前

私の場合は転職を決意してからスクールに入学するまで7ヶ月程の期間がありました。
これはスクールが当時は働きながらの入学を実質的には認めていなかったためです。
退職するまで半年以上掛かった理由としては、単純に私自身が中途半場に前職を辞めたくなかったという気持ちが強かったためです。
スクールに入学するまでの期間は、働きながら独学で学習をしていました。
学習内容は以下の通りです。

  • Progate
  • Railsチュートリアル
  • ITパスポート試験の学習
  • 基本情報技術者試験の学習

Railsチュートリアルはプロゲートをこなしただけではやはり難しく、8章までが限界でした。
7ヶ月という期間があったにも関わらず、これだけしか学習が進まなかったのは、やはり独学の難しさに直面したというのが正直なところです。

スクールでの学習期間

私が受講したのは、DMM WEBDCAMPの転職コース「専門技術講座」で、4ヶ月間の学習カリキュラムになっています。
スクールでどういった学習ができるのかというのは調べればいくらでも情報は手に入ると思いますので、ここでは割愛させて頂きますが、一応私がDMM WEBDCAMPを選んだ理由だけ書かせて頂こうと思います。

理由① 560,000円支給される。

→受講費自体は総額90万円程しますが、この講座は経済産業省の第四次産業革命スキル習得講座に認定されており、国から教育訓練給付金を支給してもらえます。そのため実質的にはかなり安価で受講できることになります。

理由② 転職サポートが抜群に手厚い。

→おそらく、この点に関しては他のプログラミングスクールを圧倒していると思います。転職活動は基本的に企業との間にスクールが入り、全てのやり取りをスクールが代行してくれます。これはとにかく楽です。しかも、紹介企業は斡旋のようなものでは一切なく、所謂ブラック企業もほぼ排除しています。生徒がエンジニアとしてのファーストキャリアを必ず成功できるよう、生徒ファーストで考えてくれているのは十分に伝わってきました。
しかし、私自身はこのメリット以上にデメリットの方が強く感じたというのが本音です。その点については後述します。

スクール卒業→転職活動

4ヶ月間のスクールの学習カリキュラムを終えると、いよいよ転職活動が始まります。
応募自体は全てスクールが行ってくれるため、こちらは書類選考の通過を待つだけです。通過が決まったところから順に面接に進んでいくという流れです。

最大のデメリット: 自分で応募企業を選べない。

私にとって、これはスクール経由での応募の最大かつ唯一のデメリットでした。
コロナ禍で未経験可の求人数は7割減という情報もあったため、致し方ない部分はあるかと思いますが、とにかく自分が行きたいと思える企業がほとんどありませんでした。主にSES企業が中心であり、自社開発企業も書類選考を通過したところはお世辞にも新しい技術を使ったモダンな会社とは言えませんでした。
これによって、私は行きたくもない会社を受け続けなければならず、はっきり言ってモチベーションの維持が難しかったです。ある程度面接の練習にはなったかもしれませんが、自分の求める条件とかけ離れていたばかりに、面接の受け答えには説得力がなかったと思います。
そして、数少ない行きたいと思えた企業の選考に落ちた時のショックは、計り知れないものがありました。

スクール卒業後の学習

スクールを卒業した後も、転職活動をこなしながら独学での学習を行っていました。
主な学習内容と利用した教材は以下の通りです。

AWS / Docker / CircleCI / RSpec / SQL

  • 書籍「Amazon Web Services 基礎からのネットワーク&サーバー構築」
  • 書籍「ゼロからわかるAmazon Web Services超入門 はじめてのクラウド」
  • 書籍「Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド」
  • Web「入門Docker」
  • 書籍「Docker/Kubernetes 実践コンテナ開発入門」
  • Web「CircleCI」公式サイト
  • 書籍「everyday Rails RSpecによるRailsテスト入門」

特にスクールにおんぶに抱っこ状態だったインフラ部分を重点的に学習し、DockerやCircleCIといったモダンな技術をポートフォリオにも取り入れました。

脱スクール→自分で応募

3週間ほどスクール経由で転職活動を行っていましたが、唯一行きたいと思えた企業の選考に落ちたことで、スクールに頼ることをやめ、自ら応募していくことにしました。これは間違いなく最初からそうするべきだったと思います。
私が利用した転職サイトはWantedlyのみです。返信率は低いですが、今までの転職成功者の話を聞いても、ほとんどがWantedlyからの応募だということを知っていたためです。

エントリー数は約100社、面接に進んだのは8社のみです。
Wantedlyの活用方法はまた別の記事にでも書こうかと思いますが、やはり重要なのはプロフィール文です。そして、Web系自社開発企業のエンジニア求人でほぼ必ずと言っていい程書いてある「実務経験」の条件は、完全無視で構いません。

求人には、
 ①本当に経験者しか求めていない企業
 ②ポテンシャル採用も行っているが求人内容には実務経験を条件としている企業
の二種類があります。
しかし、正直こちらでそれを見分けるのは難しく、見分ける必要もありません。なぜなら、本当に経験者しか求めていない企業は返信して来ない、もしくは速攻お祈りメールです。

最終的に、自分で応募を始めてから約一ヶ月で、自社開発企業2社、受託兼自社開発企業1社から内定を頂きました。

知っておくべきこと

ここから一番重要なことを書いていきます。これからWeb系エンジニアを目指す人はぜひ読んでください。

学習面

①スクールでの学習のみでは絶対的に不足。企業は評価しない。

今、スクール卒の未経験者の立場は非常に弱くなっています。スクールに通う人が大幅に増加しており、同じような転職希望者が溢れ返っているからです。エンジニアは売り手市場だと思っている方は、大きな間違いです。売り手市場なのは、優秀な現役エンジニアのみ。未経験者はコロナの影響もあり、さらに立場が弱くなっているということを覚えておいてください。そんな中で転職を成功させるには、とにかく差別化です。他の転職希望者とは違うことを証明するしかありません。したがって、スクールでの学習以外に何をやってきたのか、これこそが企業が技術面で評価する唯一のポイントです。

②未経験者のポートフォリオのレベルは格段に上がってきている。

これは私も聞いただけの話ですが、色々な方が口を揃えて言っているので、間違いないと思います。数年前なら自社開発企業に入れたレベルのポートフォリオでも、今では完全に無理なレベルということです。未経験からの転職希望者が増えているが故に、競争もどんどん激化しているということだと思います。

③学習するべき内容に絶対的な正解はない。

よく言われるのは、「Rubyの求人は少ないからPHPを勉強した方が良い」とか、「jQueryよりも新しいVueを使うべきだ」とかでしょうか。しかし、初学者が何よりも重視するべきことは、できるだけ早く納得のいく企業へ転職を成功させることです。なぜなら、実務経験が何よりも成長に繋がるからです。それを考えた時に必要なことは、まさに前述した「差別化」です。何で差別化するかは人それぞれであり、「Vueを勉強しないといけない」「Dockerを勉強しないといけない」ということでは一切ありません。唯一間違えてはいけないのは、企業に評価される差別化であること、学習の費用対効果が高いことです。しかし、後述しますが、企業が評価するポイントも決して統一されているわけではないということです。自分が行きたいと思う会社にどういう傾向があり、何を評価してくれそうかを考えた上で差別化するポイントを決めていくことが大事です。

転職活動面

①学歴、職歴フィルターはあるところもある。

これは私の感覚ですので、無視したい方は無視して頂いて構いません。しかし、SPIで学力を測られることもあるので、そういう意味では学力フィルターがあるところはいくらでも存在します。結局のところ、これも企業によりけりということになります。

②企業が見るポイントは企業によって異なる。

過去に転職を成功されてきた色々な方が、「こうした方が良い」といったことを言われていると思いますが、私からすると、結局それは一つの差別化方法でしかありません。やった方が良いことはたくさんありますが、それら全てをやることははっきり言って無理です。そして、企業が何を重視して見てくるのかも企業によって異なります。たまたま自分が差別化したポイントを評価されただけで、「これはしないといけない」「これはしなくて良い」と言うのはあまりにも軽薄な意見だと思います。

③コロナの影響は想像以上。でも転職は可能。

コロナの影響で未経験可のエンジニア求人は7割減、Web系自社開発企業に絞るとそれ以上の割合で減っていることは間違いないでしょう。それに対して応募者は年々増えているという状況です。いかに未経験から転職することが難しくなっているかということですが、それでもやるべきことをやり切れば転職は可能です。自分が何を武器に勝負するのか、それをしっかりと決めた上で、最後まで気持ちを強く持ち続けることが大事です。

差別化ポイント

ここまで散々言及してきたのが、「差別化」するということです。
ここでは、モダンなWeb系自社開発企業へ転職するために考えられる差別化ポイントの具体例を列挙していきたいと思います。先に言っておきますが、これら全てをやらなければいけないということではありません。そこまでしなくても、十分に転職は可能です。自分が何を武器にするのか、参考にして頂ければと思います。

技術面

  • 優れたUI/UX
  • レスポンシブ対応
  • アプリの使い方が直感的に分かる
  • 豊富な機能
  • テストログイン機能(出来るだけポートフォリオをしっかり見てもらうため)
  • 豊富なデモデータ
  • 基本設計、詳細設計書を作成
  • READMEを分かりやすく記述
  • 複雑なアルゴリズムの導入
  • セキュリティ対策
  • SEO対策
  • 例外発生時の処理(通知機能など)
  • 外部APIの利用
  • 豊富なテストコード
  • リファクタリング
  • モダンな技術の導入(例. AWSの各サービス / Docker / CircleCI / Terraform / Vue.js / React.jsなど)
  • 最新バージョンの技術を使用
  • 実践的なGitHubの活用(issue、プルリク、コミットメッセージ)
  • ポートフォリオがサービスとして成立するものか(企画力)
  • ユーザビリティが考えられているか
  • ポートフォリオの課題、改善点をしっかりと考えているか
  • 困難を乗り越えて実装した経験
  • スクールに頼らず独学でどれだけ勉強したか(自走力)
  • Qiita等でスキルのアウトプット
  • ポートフォリオを複数提出

人物面

  • 優秀な学力、職歴(過去の努力)
  • 企業の求める人物像に一致すること(企業研究が重要)
  • 企業と同じ価値観を持っていること(企業研究が重要)
  • 転職理由や企業選びの軸、志望動機の一貫性(自己分析、企業研究が重要)
  • 高いコミュニケーション力(面接対策、面接慣れが重要)
  • 明確なキャリアビジョン(その会社が目指してほしいと思っているキャリアを理解することが重要)
  • GitHubを毎日更新(学習意欲、継続力)
  • SNSで学習内容を投稿(学習意欲、継続力)
  • もくもく会などを主催(学習意欲、リーダーシップ)
  • 誰にも劣らないほどの強い志望動機を書面で提出

いかがでしたでしょうか。中にはこれはやって当然というものも含まれています。もちろんここに挙げたこと以外でもいくらでも考えられると思います。そして何度も言っていますが、企業が見るポイントは企業によりけりです。傾向はあるにせよ、就職活動に絶対的な正解は無いということは心得ておくべきです。

最後に

この難しい時期に自分が思う企業へ転職を成功させるには、やはりそれ相応の覚悟が必要です。しかし、その覚悟を持った上で、しっかりと正しい戦略を練り、コツコツ努力を積み重ねることが出来れば、必ず転職は成功させられるはずです。
逆を言えば、この困難な時期を自分の力で乗り越えられないようでは、異業種からの転職は諦めるべきだとも思います。
それくらいの意気込みで、是非頑張って頂きたいです。

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