概要
今年転職しました。初めての転職で、苦戦して長期戦となりました。その原因は、社外に目がいかず、客観的な視点がなかったことかなと感じています。これは、自分の強みや市場価値がわからないことにも繋がってしまいます。エンジニアとして仕事をこなして、社内で評価を受けていくのももちろん重要ですが、他のエンジニアの様子を知ることも重要です。自分の強みや可能性に気づくことや、自分の市場価値を把握して立ち回りを考えていればより良い転職活動だっただろうと思いました。今回の転職活動をまとめる意味も兼ねて、「これをやっていれば.../やってよかった」をシェアします。誰かの転職活動のヒントになれば幸いです。
背景と転職理由
入社後の様子
新卒入社後、8年目ぐらいまでは転職を全く考えていませんでした。入社直後においては、自分のプログラミングスキルは同期よりも高く、すぐに開発に参画できていました。そのせいか、会社からは高い評価をされていましたし、特に大きな不満はありませんでした。
社内でうまくいっていたせいなのか、自分はあまり社外に目がいきませんでした。自分の市場価値を確かめることや、他社のエンジニアから刺激を受けることなどがありませんでした。ただ、エンジニアとしてシステム開発やプログラミングは好きで、与えられた仕事の範囲で工夫したり、必要に応じて勉強するなど自発的に活動はしていました。
気づいたら、あっという間に。8年ぐらい経過していました...。
転職理由
長い年月が経つと、会社の経営方針などもありました。徐々に自分の能力を十分に活かせない仕事が増え、業務が固定化・属人化していきました。そのせいで徐々に不満が大きくなっていきました。能力を活かせる仕事の増加を会社に働きかけましたが、実現しませんでした。開発経験は積みたいものの、現状維持に若干の物足りなさを感じはじめました。そこで、周りの先輩後輩、知人の勧めもあって、初めての転職活動を始めることにしました。
転職活動の過程と反省
転職活動してみたものの…
転職サイトに登録し、職務経歴書を作り、エージェントと会話したり、いくつか求人を送ってもらいました。その求人に応募するも面接はうまくいかず、書類は通るが1次面接でお見送りになる会社がほとんどでした。5〜6社このお見送り状態が続き、これ以上続けても埒が開かないと思い。体制を立て直すことにしました。知人に相談したり、他社のエージェントに変えてみたり、転職本を読んだりしました。
反省とその後
転職の面接では、自分の強みと求人との関連性を見つけ出し、自分の能力がこの求人に合致していて、ふさわしい人物だということを説明しなければならないはずです。当時の自分は以下の問題がありました。
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アピールが弱い
- 自分の強みがはっきり分かっていない
- 自分のどのスキルや能力が、市場価値として高く、アピール材料になるのか分かっていない
- エージェントが推奨してくる求人を見てもピンと来ず、アピールできる自身の能力や経験を説明できない
- 求人から、どのようなスキルや経験が必要とされているのか読み出せない
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プレゼン能力が低い
- 自分の能力を客観的に説明できない
- 自分を売り込む説明ができない
プレゼン能力は練習すれば改善できるとして、アピールが弱いというのはおかしいです。どこの企業も同じような仕事があるはずで、同じようなことで悩んでいるはずです。社内で評価が良かったということはそれほど仕事をしてきたはずで、いろいろな経験があるはずです。アピールできることはたくさんあるはずなのに、それができませんでした。その後、1年ほど考え直し(こんなに長く中断するつもりはなかった…)、上記のようなことをある程度改善したうえで活動再開し、最終的に転職できました。
転職活動をしてみて
やっておけばよかったこと
「これをやっておけばよかった」こととして「社外に目を向けること」があげられます。具体的には、常日頃から以下のことを実施し、定期的に他のエンジニアと自分を見比べることで、客観的な視点を手に入れることです。他社と自分を比べることで、自分の強みや市場価値が分かっていき、「こういう経験がこのアピールに使える」「この求人にこういうアピールが刺さる」ということが分かってくるのだと思いました。
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様々なエンジニアがいることを知る
- 具体的には技術系記事の閲覧や執筆、カンファレンスへの参加などを行い、他のエンジニアの活動や成果、能力、心がけ、ノウハウ、信条、勉強法などを参考にする
- 周りのエンジニアの活動や考え方に触れることで、自分がどのようなエンジニアなのか、客観的な視点が手に入ることで、市場価値の把握やアピールポイントの強化に繋がる
- 自身の立ち位置や目指すべき方向性を知るきっかけになる
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幅広い興味を持つ
- さまざまな事柄に触れて、他のエンジニアの活動を知ることにもつながる
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もっと多くのカジュアル面談をする
- 求人の求める人物像や詳細の掘り下げができるため、自分の経験をどのようにアピールすれば一番よさそうか計画を立てることができる
- その会社にいるエンジニアの様子を知ることができ、客観的な視点を手に入れることができる。また、面接官が、エンジニアの場合もある
やってよかったこと
失敗の多い転職活動でしたが、以下のように、やってよかったことも少なからずあるかなと思います。
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焦らず十分に検討したこと
- 精神的な余裕を持って活動できたことで、後悔のない選択に繋がった。途中1年ほど中断せず続けていたら、後悔の残る転職活動となっていた可能性がある
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複数のコネクション(エージェント、先輩、友人など)を活用・検討
- 情報収集の幅が広がり、客観的な評価を得ることに繋がった
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記録を取ったこと
- 当時どのようなことを考えていたかがわかる
- 自分の成長を感じることができる
- 後々反省するときに使え、問題改善に活用できた
以上です。