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【2024/2/13アップデート】INTERVALデータ型・Continue Handlerについての検証

Last updated at Posted at 2024-06-19

はじめに

今回は2024/2/13アップデートの【INTERVAL データ型のサポート開始】と【Continue Handler ステートメントのサポート開始】についての検証結果をご紹介いたします。

目次

【INTERVAL データ型のサポート開始】について
 ・INTERVAL型とは
 ・実際に使用してみよう
 ・INTERVAL型を使用することの利点
【Continue Handler ステートメントのサポート開始】について
 ・Redshiftにおけるストアドプロシージャとは
 ・Continue Handlerとは
 ・実施に使用してみよう
 ・Continue Handlerを使用することの利点
 ・所感

【INTERVAL データ型のサポート開始】について

Amazon Redshiftにて期間または時間範囲を指定できるINTERVALデータ型のサポートを開始した、というのがアップデートの内容です。

INTERVAL型とは

間隔のデータ型を使用して、seconds、minutes、hours、days、months、years などの単位で期間を保存できます。 間隔のデータ型とリテラルは、日付とタイムスタンプへの間隔の追加、間隔の合計、日付またはタイムスタンプからの間隔の減算など、日時の計算に使用できます。 間隔リテラルは、テーブル内の間隔データ型列への入力値として使用できます。
:AWS公式から引用

・INTERVAL型は、時間間隔を表す
・使用することで日時の計算を簡素化することができる

実際に使用してみよう

利用サービスと準備するもの

・Redshift
 クラスター×1
 テーブル×1
・IAM
 IAMロール×1
 <ポリシー>
 AmazonRedshiftAllCommandsFullAccess

テーブル作成

今回は、勤怠時間の管理をイメージして、社員番号(employee_id)と労働時間(work_time)のカラムを作成します。

CREATE TABLE test_schema.sample_interval_time_t(
    employee_id varchar(4)
    ,work_time interval day to second
) DISTSTYLE AUTO;

いくつかデータもインサートしてみます。

insert into test_schema.sample_interval_time_t values ('1',interval '9' hour);
insert into test_schema.sample_interval_time_t values ('2',interval '5' hour);
insert into test_schema.sample_interval_time_t values ('3',interval '9' hour);

データをセレクト

実際にデータをセレクトしてみましょう。
労働時間(work_time)が時間数で保持されていることがわかります。
image.png

INTERVAL型を使用することの利点

明示的に日数・時間数・秒数等の経過時間を直接保存できるというのが、INTERVALデータ型を使用することの大きな利点です。

今回の例のように、勤怠時間の管理を行う場合、2つの日付を別々に保存したり、クエリの実行時に差分を計算したりする必要がありましたが、INTERVAL型使用によりその手間がなくなります。

image.png

詳細については下記AWS公式サイトをご確認ください。

【Continue Handler ステートメントのサポート開始】について

Redshift で、ストアドプロシージャ内の実行フローをより適切に制御できる Continue Handler のサポートを開始した、というのがアップデートの内容です。

Redshiftにおけるストアドプロシージャとは

ストアドプロシージャは、通常、データ変換やデータ検証のロジック、ビジネス固有のロジックをカプセル化するために使用します。 複数の SQL ステップをストアドプロシージャにまとめることで、アプリケーションとデータベースを往復する回数を減らすことができます。
:AWS公式から引用

・ストアドプロシージャとは、一連の処理を1つのプログラムとしてまとめてデータベースに保存したもの
・ネットワーク・サーバーの負荷を減らすことができる

Continue Handlerとは

ハンドラーは、NONATOMIC ストアード・プロシージャー内の実行フローを制御する例外ハンドラーの一種です。これを使用することで、次のことができます。既存のステートメントブロックを終了せずに例外をキャッチして処理します。通常、格納されている プロシージャーの場合、フローは中断され、エラーは呼び出し元に返されます。しかし 一部のユースケースでは、フローを中断するほどエラー状態が深刻ではありません。あなたは、別のトランザクションで選択したエラー処理ロジックを使用して正常にエラーを実行し、エラーに続くステートメントの実行を続行します。
:AWS公式から引用

・Continue Handlerを使用することで、深刻でないエラーをスルーするようにできる

実際に使用してみよう

※INTERVAL型の検証で作成したもの以外を記載します
・Redshift
 テーブル×2
 ストアドプロシージャ×2

テーブル作成

ストアドプロシージャでデータを格納するtbl_1テーブル、エラーログを格納するtbl_error_loggingテーブルを作成します。

CREATE TABLE tbl_1 (a int);
CREATE TABLE tbl_error_logging(info varchar, err_state varchar, err_msg varchar);

ストアドプロシージャ作成

検証のためにExit Handler(エラー発生時フローを中断する処理)とContinue Handler(エラー発生時フローを継続する処理)のストアドプロシージャを作成します。
 
<処理概要(フロー)>
①int型の1をインサート
②文字型のvalをインサート ※互換性のないデータ型のためエラーとなる
③int型の2をインサート
 
a.Exit Handlerを利用したストアドプロシージャ

CREATE OR REPLACE PROCEDURE test_schema.sp_exc_handling_1()
 NONATOMIC
 LANGUAGE plpgsql
AS $$
BEGIN
    INSERT INTO test_schema.tbl_1 VALUES (1);
    INSERT INTO test_schema.tbl_1 VALUES ("val"); -- ※互換性のないデータ型のためエラーとなる
    INSERT INTO test_schema.tbl_1 VALUES (2);
 EXCEPTION EXIT_HANDLER WHEN OTHERS THEN
    INSERT INTO test_schema.tbl_error_logging VALUES ('Encountered error', SQLSTATE, SQLERRM);
END;
$$

 
b.Continue Handlerを利用したストアドプロシージャ

CREATE OR REPLACE PROCEDURE test_schema.sp_exc_handling_2()
 NONATOMIC
 LANGUAGE plpgsql
AS $$
BEGIN
    INSERT INTO test_schema.tbl_1 VALUES (1);
    INSERT INTO test_schema.tbl_1 VALUES ("val"); -- ※互換性のないデータ型のためエラーとなる
    INSERT INTO test_schema.tbl_1 VALUES (2);
EXCEPTION CONTINUE_HANDLER WHEN OTHERS THEN
    INSERT INTO test_schema.tbl_error_logging VALUES ('Encountered error', SQLSTATE, SQLERRM);
END;
$$

処理結果の比較

a,bのストアドプロシージャの結果を比較すると、エラーログに関してはどちらも格納していますが、格納データに関してはb.Continue Handlerを利用した処理のみエラー後もフローを継続し1,2のレコードを想定どおり格納していることが分かります。
image.png

Continue Handlerを使用することの利点

エラー発生時に処理を継続できることがContinue Handlerの利点です。そのため想定するエラーがあり回避したい場合、エラーログを記録したい場合、テスト実行をしたい場合などで活用が期待できます。

所感

今回のアップデートで不要なカラムの削減と、Redshiftのみで処理を完結することができるようになりました。(以前まではエラー発生時にフローが中断してしまうためGlueやLambdaなど他AWSサービスを組合せる必要があった)
今後も利用者の要望に沿ったアップデートが実現され、各サービスが利用しやすくなることに期待します。


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