一般向けのWebアプリ開発業務においては
まだまだ一定数の利用者が存在する古いInternetExplorerやEdgeへの
対応が要件となってくるケースが少なくないと思いますが
開発者としてはWeb技術と親和性の高いmacOSを開発環境に利用していたり
Windowsであっても複数のOSバージョンやIEのバージョンの検証環境を用意するのは困難です
BrowserStackのような各ブラウザの検証環境を提供してくれるクラウドサービスを利用する手もありますが有償です
そこで、IEやEdgeでのWebアプリの検証用として
バージョン毎のIE(またはEdge)が搭載されたWindowsの仮想マシンイメージが
Microsoftの開発者向けサイトで無料配布されています
- VirtualBox用の仮想イメージを使用する場合の手順です
- VirtualBoxのインストール方法は省略します
導入手順
入手
以下のURLのページでダウンロードできます
https://developer.microsoft.com/en-us/microsoft-edge/tools/vms/
- Virtual machine を選択
- 以下のバージョンのIEとEdgeが選択できます
- IE 8 (Windows 7)
- IE 9 (Windows 7)
- IE 10 (Windows 7)
- IE 11 (Windows 7)
- IE 11 (Windows 8.1)
- Edge (Windows 10)
- Platform
- 使用する仮想化ソフトウェアを選びます
- VirtualBox
- Vagrant
- VMWare
- HyperV (Windowsのみ)
- Parallels (macOSのみ)
- VirtualBox を選択します
- DOWNLOAD .ZIP を押すとダウンロード開始します
- 仮想マシンイメージのファイルサイズは5〜8GB程度ありますのでご注意ください
起動
- VirutalBox の場合
- ダウンロードしたファイルを展開すると出力される拡張子
.ovf
のファイルを開く- 仮想アプライアンスの設定ウィザードが表示されるので、設定内容を確認し
インポート
- 仮想アプライアンスの設定ウィザードが表示されるので、設定内容を確認し
- Oracle VM VirtualBox マネージャー画面で、追加された仮想マシンを
起動
- 起動後はWindow Updateなどでセキュリティパッチを当てておくことをおすすめします
- ダウンロードしたファイルを展開すると出力される拡張子
日本語化
仮想マシンのWindowsは英語UIになっていますが
日本語のWebページの表示は可能です
OSやブラウザのUIを日本語化したい場合は以下のような手順で可能です
- Windows 7
Windows Update から日本語のlanguage packをインストールします- スタートメニュー → All Programs → Windows Update
-
optional updates are available
で表示される画面で、Japanese Language Pack
をチェックしてOK
-
Install updates
でインストール
-
-
- スタートメニュー → Control Panel →
Change display language
で地域と言語の設定画面を表示-
Choose a display language
のプルダウンで日本語
を選択し、Apply
- ログオフが必要になるのでログオフ後、パスワード
Passw0rd!
でログオンすると日本語UIになります
- ログオフが必要になるのでログオフ後、パスワード
-
- スタートメニュー → All Programs → Windows Update
- Windows 8.1
コントロールパネルの言語設定画面で追加できます- スタートメニュー右クリック → Control Panel → Add a language
-
Add a language
ボタンを押して リスト内からJapanese
を選択し、Add
で追加 - 言語設定画面のリストに
日本語
が追加されているので、選択してMove Up
で最上位に移動 - 言語設定画面のリストの
日本語
の右のOptions
を押してDownload and install language pack
でインストール
-
- ゲストOSの再起動をおこなうと、日本語UIになります
- スタートメニュー右クリック → Control Panel → Add a language
ゲストOS上のブラウザからホストOSのWebサーバにアクセスする
- VirtualBoxの場合
- ゲストOSから見た、ホストOSのIPアドレスは 10.0.2.2 になっていることが多いようです
- http://10.0.2.2(:ポート番号)/ のようなURLでアクセスできるようです
- 検証するWebアプリの仕様で特定のホスト名でアクセスする必要がある場合は、ゲストOS側のhostsを設定するとよいでしょう
- ゲストOSから見た、ホストOSのIPアドレスは 10.0.2.2 になっていることが多いようです
注意点
仮想マシンのWindowsは有効期間90日間の評価版となっているので
インストール直後に仮想マシンのスナップショットをとっておくことが推奨されています
※ダウンロードしたzipファイルをとっておいて、上記導入手順をやり直すことでも問題はなさそうです