令和3年秋のデータベーススペシャリスト試験に初挑戦で合格することができました。
学習に使った教材や勉強方法、また試験に対する考え方を 学生目線 で投稿したいと思います。
#目次
- データベーススペシャリストとは
- 筆者について
- 勉強方法と考え方
- 学習に使った教材
- 令和3年度の出題内容についての感想
- 終わりに
#1. データベーススペシャリストとは
高度IT人材として確立した専門分野をもち、データベースに関係する固有技術を活用し、最適な情報システム基盤の企画・要件定義・開発・運用・保守において中心的な役割を果たすとともに、固有技術の専門家として、情報システムの企画・要件定義・開発・運用・保守への技術支援を行う者 - IPA公式サイト
上記のように公式サイトには記載されており、データベース分野における国内最難関の資格だと言われています。合格率は例年15%前後で、筆者が受験した令和3年度は17.1%でした。
#2.筆者について
・情報系の専門学校生 2年生
・高校は地方の普通科
・令和3年1月に基本情報技術者、同年4月に応用情報技術者を受験し合格済み。
・受験前の筆者は、主キー?正規形?分からんけどとりあえず寝るわ...状態。
#3.勉強方法と考え方
###午前Ⅰ
応用情報技術者試験に合格しているため、免除されました。
###午前Ⅱ
勉強方法 : 過去問道場を通学時間・午後問題に疲れたとき等にひたすら解いていました。
考え方 : 正解のロジックや不正解選択肢の意味まで理解できるように意識して、最終的には問題を見た時に条件反射で正解を選べるレベルまで仕上げました。
###午後Ⅰ
勉強方法 : 過去問を解き、分からないところは後述の参考書を読んだり、インターネットで調べていました。
考え方 : 問1(データベース設計)は例年同じような形式で出題され、比較的解きやすいので必ず選択すると決めておきました。問2.問3はデータベースの運用・実装・性能...など様々な分野から出題されるので、**「苦手分野である性能見積もり等の計算問題は避ける」**とだけ決めて演習していました。
###午後Ⅱ
勉強方法 : 午後Ⅰと同様です。
考え方 : 例年問1は物理設計、問2は論理設計が出題されています。問2の論理設計は午後Ⅰの問1の規模が大きくなったバージョンで、筆者は問2に全振りしていました。問1は過去問で2年分程解きましたが、あまりの難しさと出題傾向の読めなさで、問1を選択する合格するビジョンは全く見えませんでした。実務経験のない方は、問2を選択するのが無難かなと思います。
###午後Ⅰと午後Ⅱの過去問演習量
・IPA 過去問 H21 ~ R2 (12年分) ×2週
・TAC 模試過去問 H21 ~ R2 (12年分) ×2週
・ITEC 模試過去問 H21 ~ R2 (12年分) ×2週
IPAの問題を基準として難易度で表すと、TACはかなり易しめ、ITECはやや易しめといったところです。
#4. 学習に使った教材
#####情報処理教科書 データベーススペシャリスト (翔泳社)
情報処理技術者試験を受験される方にとっては、人気な参考書シリーズの一つです。
《メリット》
・午後Ⅰ・Ⅱの記述問題に対して、適切な答え方のパターンを示している。
・過去19年分の過去問題・解説をダウンロードできる。
・解説がとても詳しく書かれており、データベーススペシャリスト特有の お絵描き問題 の解答テクニックをつかみやすい。
《デメリット》
・解説が詳しい反面、ページ量が膨大。
#####データベーススペシャリスト 過去問道場 (Webサイト)
こちらも情報処理技術者試験を受験される方には御用達であろう、無料の過去問演習サイトです。
使わない手はありません。
#5. 令和3年度の出題内容についての感想
・午前Ⅱは過去問の流用が11問で、例年並みでした。類似問題を除いた完全な新規問題は、当たり前のごとくさっぱり分からなかったので運頼みでしたが、しっかり間違えていました。
・午後ⅠではH29以降出題されていなかった基礎理論が問1で出題されていました。入念に過去問対策していたのである程度の対応ができましたが、試験終了後まわりを見渡すと白紙の方もいた気がするので、得点の差が開いている大きな要素なのではないでしょうか。また、問1の本文に違和感があり、受験者の間で物議を醸していました。筆者は実際の点数が予想点数よりも20点以上上がっているので、かなりの下駄を履かせてくれたのだと思います。
・午後Ⅱは典型的なお絵描き問題でした。リレーションシップの追加や関係スキーマの穴埋めが大半だったので、試験時間が30分余って調子に乗っていましたが、結果ギリギリの点数だったので冷や汗タラタラでした。
#6. 終わりに
実務経験がない中ひたすら勉強を継続して得た結果なので、とても自信に繋がっています。
専門知識ももちろん必要ですが、試験時間計250分を乗り切る体力も必要になってきます。
午後Ⅰの問題用紙を見た瞬間、「アッ、終わった...」と絶望していたのですが、冷静にラスト1分1秒まで考え続けることができたことが合格に直結したと考えています。
来年は春にネットワークスペシャリスト試験、秋に情報処理安全確保支援士試験に挑戦する予定です。もっと自分のスキルを磨いて、自信を持って就活できるよう頑張ります。