はじめに
AWS Summit 2023に参加してきました。
まずは会場の様子など
会場は幕張メッセでして、とにかくでかい!!
人が多い!!
4年ぶりのオフライン開催だったとのこともあり、盛り上がりまくっておりました。
わたしは初参加で、色々と刺激的な2日間でした。
自分の振り返りと一緒に、何回かにわけ、受けたセッションの内容を紹介したいなと思います。
事例セッション①- リコー
- 題名: リコーの大規模言語AIモデルを活用した顧客価値創造 ~デジタルサービスの会社への変革を目指すリコーのデジタル戦略~
- 概要: 大規模言語AIモデルを活用した様々な取り組みについて、これまでの軌跡、現状の課題や解決方針、今後のゴールなど、紹介されていた
生成AI開発のはじまり
- OA機器のデジタル化にAIは欠かせず、1990年代から様々なオフィス業務効率化にかかわる音声系、自然言語系、画像・映像系のAI開発・サービス提供を行ってきた
- 2015年から、いわゆるディープラーニングの分野で、RNN(自然言語系)や時系列系のモデル開発をはじめる
「仕事のAI」の開発
- 2020年から、リコーのクラウド基盤(RSI)上でBERTを使った会話データなどのドキュメントの分類・分析サービスの開発がはじまり、2021年に「仕事のAI」としてローンチ、コールセンターなどで導入され業務効率化を実現
- BERT: 自然言語処理の事前学習用のTransformerベースの機械学習手法、2018年に公開
- Amazon SageMaker Serverless Inferenceで、低ランニングコスト・高可用性を実現
「仕事のAI」の課題であるPOC疲れ、その解決策
- 効果への懸念のためユーザの導入検討に時間がかかる
- 導入前検証用のユーザ側のデータ準備に時間がかかる
- 総じてPOCに数か月~半年かかってしまう「POC疲れ」解決のために、AI開発プラットフォーム自体の提供を進める
- データ作成、モデル作成、推論ができる (SageMakerの簡素版のようなイメージぽかった)
GPT-3の登場と今後の取り組み
- 業務改善の分野において、2020年に発表されたGPT-3のインパクトは大きく、開発を強化
- 幅広い業種の企業が自社内で自由にAI開発を実現するサービスを提供していく
今後の課題
- AI運用・デジタルバディは今後、ほとんどの業種業界の企業での取り扱いが普通になっていく
- 現実的にユーザの予算もあるので、ハードをいかに小さくし、導入ハードルを下げられるか(承認レベル的に)が課題
- そのため、AWSの深層学習専用の高性能チップであるAWS TrainiumやAWS Inferentiaの導入を進めている
- 特に、AWS inferentia2 inf2インスタンスは学習コストが半減するため、期待大
感想
- BtoBのAIのビジネス活用についてのドメイン知識を増やせた
- 特に、各フェーズの課題やその解決方法などを具体的に紹介されていて、かなり有意義だった
- AI運用を当たり前にしていくために、規模も領域も、ユーザに合わせてしぼっていく、小さくしていくというところが、とても興味深かった
- MLはこれからの時代の象徴をつくっていくという、ゼロから生み出す面白さを感じる分野なんだなと強く思った、専門外だからとか思わずどんどんキャッチアップしていきたいなと、モチベーションが上がった
- スピーカーの方(梅津さん)のインタビュー記事「『人間が作った文化に、身体や脳が追い付いていない』人間拡張の第一人者から見た、AIの進化と人間の未来」が面白かったのでぜひ。