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Db2のDBコンテナを立ててちょっとしたデータを挿入してみる

Last updated at Posted at 2020-10-07

概要

こんにちは。
今回はちょっとした開発やテストに使いたいときに、簡単にセットアップができて、簡単にデータを処理できるIBMのDb2コンテナの立て方と使い方を紹介します。

このコンテナは実際に私もプロジェクトの開発で利用していて、大変便利なので超おすすめです。

開発環境

  • Win10 Enterprise
  • docker (v19.03.13)
  • ibmcom/db2 (v11.5.4.0)

前提

  • dockerコマンドが打てる
  • SQLの知識がある

Db2とは?

IBMが1983年から商用で販売しているデータ管理ソフトウェア(DBMS)です。
基本的にエンタープライズ利用が多いソフトウェアだと思いますが、Docker Hubにコンテナを公開しており、こちらは制限付きで無料で使えます。

Getting Started

それでは紹介していきます。
まず、環境はWin10なんですが、Macでも何不自由なくできます。
まぁ、Windows依存の設定やら環境やらは全く必要ないので(コンテナなのでOS依存がないのは当たり前ですが)気にせず大丈夫です。
Macの方もLinuxの方もこの記事通りに進めば上手く行くはずです。

1. Docker Hubからコンテナイメージをダウンロード

それではお使いの環境にDb2のコンテナイメージを落としてきましょう。
もちろんですが、Docker Hubの登録が必要になりますので、そちらは済ませておいてください。
Docker Hubのページはこちらです。

PowerShell, CMD, Git Bash, Terminalいずれかで以下コマンドを打ちましょう。
最新バージョンをpullします。

$ docker pull ibmcom/db2:11.5.4.0

ダウンロードが始まって、コンテナイメージが落ちてきます。
2.69GBくらいの容量があるので、結構ダウンロードには時間がかかると思います。

pullが完了すると以下のように表示されます。

$ docker images
REPOSITORY               TAG                            IMAGE ID            CREATED             SIZE
ibmcom/db2               11.5.4.0                       d6b3abc02d57        3 months ago        2.69GB

2. 構成情報を用意

Db2を利用するに当たって、構成情報が必要になります。
データベースの名前とか、パスワードとかですね。
以下にサンプルを用意しました。

env.list
LICENSE=accept
DB2INSTANCE=db2inst1
DB2INST1_PASSWORD=password
DBNAME=USERDB
BLU=false
ENABLE_ORACLE_COMPATIBILITY=false
TO_CREATE_SAMPLEDB=false
PERSISTENT_HOME=true
HADR_ENABLED=false
ETCD_ENDPOINT=
ETCD_USERNAME=
ETCD_PASSWORD=
  • LICENSE:
    Db2ソフトウェアを使う前に必要な項目
  • DB2INSTANCE:
    Db2インスタンスの名前。デフォルトはDB2INST1
  • DB2INST1_PASSWORD:
    Db2インスタンスを利用するためのパスワード。デフォルトは12文字の自動生成文字列
  • DBNAME:
    データベース名。
  • BLU:
    trueにするとBLUの利用ができる。
  • ENABLE_ORACLE_COMPATIBILITY:
    trueにすると、オラクルデータベースとの互換性が得られる
  • TO_CREATE_SAMPLEDB:
    trueにすると、あらかじめ出来上がったサンプルデータベースが作られる
  • PERSISTENT_HOME:
    デフォルトではtrue。Docker for Windowsを利用している場合false。
  • HADR_ENABLED:
    trueにすると、Db2 HADRが構成される。これをtrueにすると下の情報の入力が求められる。
  • ETCD_ENDPOINT:
    ETCD情報の入力。
  • ETCD_USERNAME:
    ETCDのusernameを入力
  • ETCD_PASSWORD:
    ETCDのpasswordを入力

3. コンテナを実行

それでは上記の情報を元にコンテナを実行していきます。

$ docker run --name test-db --detach --privileged=true -p 50000 --env-file env.list ibmcom/db2:11.5.4.0
  • --name
    コンテナ名を指定。今回はtest-db。指定しておくと、docker stop test-dbとかで操作が楽
  • --detach
    コンテナをバックグラウンドで実行。
  • --privileged=true
    特権モードを指定
  • -p
    ポートを指定。今回は50000番
  • --env-file
    構成情報のファイルを指定
  • ibmcom/db2:11.5.4.0
    実行するコンテナイメージ

実行するとdockerコンテナがバックグラウンドで実行されます。
dbコンテナのセットアップには結構時間がかかります。
体感では2, 3分で完了します。
待っているだけじゃいつ終わったのかわからないので、コンテナのログを出力します。

$ docker logs -f test-db

長いログが流れて、(*) Setup has completed.が来ると完了です。

実際には、コンテナが実行されると裏で
/var/db2_setup/lib/setup_db2_instance.sh
というシェルスクリプトが実行されます。

このシェルは裏で
/var/db2_setup/include/db2_common_functions
というシェルが実行され、このシェルがDBのセットアップを行います。

さらに
/var/custom
というディレクトリを作成することで、その中にsqlファイルやcsvファイルを格納し、データを初期値としてデータベースに格納するシェルスクリプトを実行させることができます。
また別の記事で紹介しようと思います。

DBコンテナに直接データを挿入

DBコンテナが作成できたので、実際にそこに入ってテーブルやデータを挿入してみます。
DBコンテナへの入り方は以下のコマンドで実行できます。

$ docker exec -it test-db bash -c "su - db2inst1"

$ db2 connect to userdb

これでDb2へ入れました。

試しにテーブルを確認してみます。

$ db2 "list tables"

Table/View                      Schema          Type  Creation time
------------------------------- --------------- ----- --------------------------

  0 record(s) selected.

当然ながらテーブルは一つもありませんが、ちゃんと表示されました。

次にテーブルを作ってデータを挿入してみます。

$ db2 "create table users(id varchar(36) not null primary key, name varchar(20) not null)"
DB20000I  The SQL command completed successfully.

$ db2 "insert into users values('65c694ba-7574-461b-935d-368facca3544', 'hogefuga')"
DB20000I  The SQL command completed successfully.

$ db2 "select * from users"

ID                                   NAME
------------------------------------ --------------------
65c694ba-7574-461b-935d-368facca3544 hogefuga

  1 record(s) selected.

このような感じでデータを挿入できます。

まとめ

データベースを欲しいときに起動し、簡単にセットアップができるのは大変便利ですね。
しかし起動がちょっと遅いのがうーむという感じですが、
しかしカスタムも簡単で、テスト用だったり開発用にはとても重宝します。

参考文献

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