Java 7より前の比較

オブジェクトを比較する際に、未だに下のようなコードを書いてしまう人（自社の人）がいる。
NullPointerExceptionを回避するために、定数から先に書いてみたり、

if ("hoge".equals(hoge)) {
    // NullPointerExceptionになることはない
}

nullチェックを先にやってから、比較していたりする。

if (hoge != null && hoge.equals("hoge")) {
    // hogeがNULLだった場合、後続のString.equalsは実行されない
}

Java7以降の比較

Java 7以降を使っているならば、ぜひjava.util.Objects.equals(Object a, Object b)を使ってほしい。
これの場合、nullを考慮した比較を行ってくれる。

if (Objects.equals(hoge, "hoge")) {
    // 処理
}

オブジェクトのポインタ(メモリ上の番地)が違っていても、
ちゃんと格納されている値同士で比較してくれるので安心。

String hoge1 = "hoge";
String hoge2 = new String("hoge");

System.out.println(hoge1 == hoge2);               // false
System.out.println(hoge1.equals(hoge2));          // true
System.out.println(Objects.equals(hoge1, hoge2)); // true

おまけ

この記事を書くにあたり、 java.util.Objectsについて、改めて調べてみました。
これは知らなかった！というものを書いてみます。

toString

String型に変換するメソッド。
変換対象がnullだった場合、nullという文字列に変換される。

Object obj = null;
String str = Objects.toString(obj);
System.out.println(Objects.equals(str, "null")); // true
System.out.println(Objects.equals(str, null));   // false

null回避できるのは非常に良いことだが、nullという文字列に変換されるのは困る場面があると思う。
そんなときは、第2引数に文字列を設定すると、nullの場合に返す値を変更することができる。

Object obj = null;
String str = Objects.toString(obj, "NULLです！");
System.out.println(str); // 出力結果：NULLです！

toStringメソッドは知っていたが、第2引数を設定できることを知らなかった。

isNull／nonNull

isNullは引数がNULLの場合、 trueを返すメソッド。
nonNullは引数がNULLの場合、falseを返すメソッド。

Object obj = null;
System.out.println(Objects.isNull(obj));  // true
System.out.println(Objects.nonNull(obj)); // false

obj == nullよりは、スタイリッシュに見えます。
（obj == nullやobj != nullの挙動の違いは分かりませんでした…）

requireNonNull

対象がNULLかどうかチェックするメソッド。
NULLだった場合は、NullPointerExceptionが発生する。

Object obj2 = Objects.requireNonNull(obj1);

このメソッドを使わないでNULLチェックを行おうとすると、

if (obj1 == null) {
    throw new NullPointerException();
} else {
    Object obj2 = Objects.requireNonNull(obj1);
}

となる。
地味な便利メソッドだと思う。

参考文献

Objects (Java Platform SE 7)
今までの書き方はもう古い！？ java.util.Objectsが便利すぎる

(Java7以降限定)オブジェクトはObjects.equalsで比較してほしい