はじめに
PICAXEというPICマイコンがベースの教育用マイコンをご存じでしょうか?PICマイコン本体と比べると少し値が張りますが、無償の開発環境が用意され、BASIC言語やビジュアルプログラミング言語を使って手軽に電子工作を始められることが魅力です。今回は書き込み回路、ソフトウェアなどの開発環境を整え、試しにLEDを点滅させるところまで試してみたいと思います。
開発環境
- Windows 11 Home 22H2 (22621.1265)
- PICAXE Editor 6.1.0.0
ソフトウェアは無償です。こちらからダウンロードできます。
書き込み
専用の書き込み装置がなくても汎用のUSBシリアル変換モジュールがあれば書き込みできます。ただし、PICAXEの場合は2本の信号線RXD、TXDを論理反転する必要があるそうです。今回は汎用のロジックICを使って書き込み回路を作りました。手元にNOT回路がなかったため、NAND回路で代用しています。NAND回路の入力同士を接続すればNOT回路となります。誤作動を防ぐため、未使用の出力端子はオープン、入力端子はGNDか電源どちらかに接続しておく必要があります。
部品表
PICAXEにも数種類あり、ピン数などが異なるので用途により使い分けることができます。今回はPICAXE-14M2を使いました。ピン配置は以下の通りです。また、他のPICAXEのピン配置もこちらより確認できます。
最も小型なのは8ピンのPICAXE-08M2となります。シリアル通信周りのピン配置は同じなので、今回の書き込み回路がそのまま使えます。PICAXE-14M2は動作電圧範囲が1.8Vから5.5Vと広く、GPIOも多いので便利です。
部品名 | 通販コード | 個数 | 価格 |
---|---|---|---|
PICAXE-14M2 | I-06610 | 1個 | 280円 |
TC74HC00AP | I-10856 | 1個 | 30円 |
22kΩ抵抗 | R-07843 | 2個 | 3円 |
100Ω抵抗 | R-07803 | 1個 | 1円 |
USBシリアル変換モジュール | K-06894 | 1個 | 750円 |
ブレッドボード | P-00313 | 1個 | 300円 |
ジャンパー線 | P-02315 | 1個 | 300円 |
これらの部品は秋月電子通商から入手できます。
回路構成
プログラム
今回はビジュアルプログラミング言語を試してみました。直感的に操作しやすかったです。
動作確認
USBシリアル変換モジュールをパソコンに接続し、書き込みが完了するとLEDが点滅し始めます。ただし、単体で動かす場合はピンC.5をプルダウンする必要があるみたいです。USBシリアル変換モジュールを接続したままなら問題なく動作しました。
おわりに
BASIC言語に加えてビジュアルプログラミング言語も使えるなど、開発環境が充実していて使いやすかったです。