Xcodeプロジェクト Git初期設定メモ

はじめに

Xcodeで新規プロジェクトを作成してから、Gitでバージョン管理を開始し、Git Flowを導入するまでの一連の手順をまとめます。

1. Xcodeプロジェクトの作成と準備

まず、Xcodeで新しいプロジェクトを作成し、ターミナルでそのプロジェクトのディレクトリに移動します。

1. Xcodeを起動し、新規アプリのプロジェクトを作成します。
2. ターミナルを開き、作成したプロジェクトのディレクトリまで移動します。

   cd /path/to/your/project
   

2. .gitignoreファイルの設定

次に、バージョン管理に不要なファイルを除外するための.gitignoreファイルを作成・設定します。

1. プロジェクトのルートディレクトリで、以下のコマンドを実行して.gitignoreファイルを作成します。

   touch .gitignore
   

2. 作成したファイルをエディタで開きます。

   open .gitignore
   

3. 以下のリポジトリに記載されている内容をコピーし、開いた.gitignoreファイルに貼り付けて保存します。これは、一般的なSwiftプロジェクトで無視すべきファイルやフォルダを網羅しています。

   • 参考リポジトリ: https://github.com/github/gitignore/blob/main/Swift.gitignore

   # Xcode
   #
   build/
   *.pbxuser
   !*.pbxuser/UserInterfaceState.xcuserstate
   *.mode1v3
   *.mode2v3
   *.perspectivev3
   xcuserdata/
   *.xccheckout
   *.moved-aside
   DerivedData
   *.xcuserstate
   
   # Package Manager
   #
   *.package
   .build/
   
   # Swift Package Manager
   #
   Packages/
   
   # CocoaPods
   #
   # We recommend against adding the Pods directory to your .gitignore.
   # However if you must, the following lines will do that.
   # Pods/
   
   # Carthage
   #
   Carthage/
   
   # fastlane
   #
   # It is recommended to not store the screenshots in the git repo. Instead, use fastlane to re-generate the screenshots.
   # For more information about the recommended setup visit:
   # https://docs.fastlane.tools/best-practices/source-control/ 
   fastlane/report.xml
   fastlane/screenshots/
   fastlane/test_output
   
   # Crashlytics
   #
   Crashlytics.framework
   
   # Others
   #
   *.swp
   *.lock
   *.DS_Store
   
   # Tabs
   #
   *.idt
   *.idb
   

3. GitHubリポジトリとの連携

ローカルのプロジェクトをGitHub上のリモートリポジトリと連携させます。ここではGitクライアント「Fork」を使用する手順を記載します。

1. リモートリポジトリの作成

   • GitHub上で新しいリポジトリを作成します。

2. ローカルリポジトリの作成と追加

   • Forkアプリケーションを起動します。
   • 新規タブを追加し、Repositoriesをダブルクリック、またはメニューバーのFile > Add Repository...から作成したXcodeプロジェクトのフォルダを指定します。
   • 【補足】Forkでフォルダがリポジトリとして認識されない場合
     • もし上記の手順でプロジェクトフォルダがリポジトリとして認識されない場合は、まだGitリポジトリとして初期化されていない可能性があります。
     • その場合、ターミナルでプロジェクトのルートディレクトリに移動し、以下のコマンドを実行して手動で初期化します。

     git init
     

     • このコマンドを実行すると、プロジェクトフォルダ内に.gitディレクトリが作成され、Gitリポジトリとして扱われるようになります。その後、再度Forkでフォルダを追加するか、Forkを再起動するとリポジトリリストに表示されることがあります。

3. コミットとプッシュ (Fork)

   • Forkで変更内容（新規作成されたファイルや.gitignore）をStageします。
   • コミットメッセージを入力し、Commitします。
   • Pushを実行します。このとき、リモートリポジトリのURLを尋ねられるので、手順1で作成したGitHubリポジトリのURLを入力して追加します。

4. Git Flowの導入

開発ブランチとしてdevelopを作成し、Git Flowを初期化します。

1. Developブランチの作成 (Fork)

   • ForkのサイドバーにあるBranchesを右クリックし、New Branchを選択してdevelopブランチを作成します。

2. Git Flowの初期化

   • ターミナルでプロジェクトディレクトリに移動し、以下のコマンドを実行してGit Flowの設定を適用します。

     git flow init
     

   • 各ブランチ名の設定を尋ねられますが、基本的にすべてデフォルトのままEnterキーを押して進めます。

3. Developブランチのプッシュ

   • 初期化したdevelopブランチの情報をリモートリポジトリにプッシュします。

     git push --set-upstream origin develop
     

   • もしくは、Fork上でdevelopブランチを選択し、Pushを実行します。