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Ateam LifeDesignAdvent Calendar 2024

Day 2

新卒エンジニアは、入社までに何を学んでおくと良いのか?

Last updated at Posted at 2024-12-01

はじめに

  • この記事は、Ateam LifeDesign Advent Calendar 2024の2日目記事です
  • 記事の内容は投稿者個人の見解であり、会社としての公式見解ではありません

新卒面接でよくいただく質問

  • 新卒面接に8年ほど関わらせていただいていますが、逆質問でよくいただく質問があります

「もしご縁があって入社させていただく場合、入社までに学んでおくべきことはありますか?」

結論

  • その質問に対し、私は「コンピュータサイエンスの基礎知識」と回答することが一番多いです
    • 例として、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験を挙げることがあります
      • (既に合格済みの場合は、別の回答をします)

理由

  • 前提として、
    • 新卒に求める知識や技術レベルは企業によってバラバラ
    • 新卒本人の知識や技術レベルも当然バラバラ
  • なので、全員に対して共通して言える一つの答え…みたいなものは存在しません
  • その上で、以下3要件を満たすのが「コンピュータサイエンスの基礎知識」と考えています
    1. 「重要なスキル・知識である」
    2. 「新卒研修やOJTで学ぶ機会が無い」
    3. 「入社までの期間で習得可能」

エンジニア職に必要なスキルの区分

  • まず、エンジニアに必要な知識やスキルが何か、カッツ・モデルをベースに独自区分してみました
  • MECEではないので、各区分はだいたいのイメージだと思ってください

ベースモデル

新卒エンジニアが、必要なスキルをいつ・どこで身につけるか

  • 自社レイヤー(自社×コンセプチュアル、自社×ヒューマン、自社×テクニカル)
    • 入社後じゃないと難しい側面があるので、新卒研修で身につけていただくことが多いです
    • 入社前はコーポレートサイト・IR情報や社外記事などの公的情報しかアクセスできないため、得られる知識やスキルは限定的になってしまいます
  • ビジネスレイヤー(ビジネス×コンセプチュアル、ビジネス×ヒューマン、ビジネス×テクニカル)
    • 新卒社員の場合はビジネスレイヤーがほぼゼロ知識のことも多いため、新卒研修で全員まとめて身につけていただく方が良いと考えています

色分け

  • 残るは職種・業界レイヤー(職種・業界×コンセプチュアル、職種・業界×ヒューマン、職種・業界×テクニカル)
    • 新卒エンジニアとして採用させていただいている以上、職種・業界×テクニカル(プログラミングの基礎知識など)は一定お持ちのはずです
    • 職種・業界×ヒューマン(コミュニティの発信力や影響力)は、一朝一夕でできるものではないです
    • となると、 職種・業界×コンセプチュアルスキル(≒コンピュータサイエンス基礎)は、 「重要なスキル・知識である」「新卒研修やOJTで学ぶ機会が無い」「入社までの期間で習得可能」が重なる領域 のため、オススメしています

コンピュータサイエンス基礎を身につける意義

  • 職業としてのエンジニアの場合、趣味や研究でプログラミングしていた頃とは異なり、チームでコミュニケーションを取り、課題解決や成果を出すことが不可欠になります
    • その際に、コンピュータやWebサイトはどのように動くのか?といった概念を理解しているか、用語をどれだけ知っているか等でコミュニケーションの質と量は大きく変わってきます
    • 例えば、英語が苦手な方との会話をイメージしてみてください
      • たまに分からない英単語があるぐらいなら、その場で調べたり聞けば会話になります
      • ですが、英文法分からない、英単語全然分からない…だと、会話が成立しません
    • つまり、コンピュータサイエンスについて理解度が低いと、先輩の会話が全然理解できず成長スピードが鈍化しかねないです
  • もちろん社会人になってから学ぶこともできますが、腰を据えて基礎を勉強するなら、まとまった時間が取りやすい学生時代の方が適していると考えています

終わりに

  • 近年、ChatGPTやGitHub Copilot、Cursor AI等のAIを用いたプログラミングが急速に一般化しました
    • それらを使えば、「とりあえず動くプログラムを作る」ことは誰でもできる時代です
      • つまりプロのエンジニアとしてお金をいただくためには、AIができる仕事以上の付加価値を生み出す必要があります
      • そのうちの一つが、コンセプチュアルスキルだと考えています
    • また、機能要件や非機能要件を満たしているか、パフォーマンスやセキュリティ要件を満たしているか等の多角的な観点から、AIの出力したコードの品質を評価するにも知識が必要です
    • AIに与えるプロンプトもコンセプチュアルスキルが問われるため、概念を理解した上でAIと共存し、付加価値を生み出せるエンジニアが増えていくことを願っています
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