はじめに
- この記事は、Ateam LifeDesign Advent Calendar 2022シリーズ2の1記事目です
アウトプットはいいぞ
- アドベントカレンダー初日ということもあり、まずはアウトプットのメリットをお伝えします
- もしアドベントカレンダーを書くか迷っている場合は、この記事を参考にしてください
この記事のターゲット
- アウトプットは大切と聞くけど、なぜ大切か知りたい
- アドベントカレンダーをはじめとした、アウトプット活動に二の足を踏んでいる
- 時間が無い
- 怖い
- 知識がない
- 1つでも当てはまるのであれば、ぜひ10分ほどお付き合いください
アウトプットはなぜ大切か
- もしプログラミングで新しい言語の勉強をしようと思った際、まずはどうしますか?
- 恐らく
- 公式ドキュメントを読む
- 技術書を読む
- Webで解説サイトや解説動画を見る
- あたりに分かれるでしょう
- しかし、こんな失敗経験はありませんか?
- とにかく上記手段で"インプット"だけ集中したものの、コードが全然書けない
- これは簡単なことで、インプット偏重の学習は記憶に定着しづらく、効率が悪いためです
人間の脳は、「重要な情報」を長期記憶として残し、「重要でない情報」は忘れるようにつくられています。「重要な情報」とは、インプットしたあとに何度も「使われる情報」です。
つまり、インプットしても、その情報を何度も使わないと、すぐに忘れてしまうのです。
脳に入力された情報は、「海馬」というところに仮保存されます。その期間は、2~4週間です。海馬の仮保存期間中に、その情報が何度も使われると、脳はその情報を「重要な情報」と判断し、「側頭葉」の長期記憶に移動します。
一度、側頭葉に記憶されると、その記憶は忘れづらく、長期間覚えていることができます。コンビニでお金を「レジ」に仮保管しておいて、お金が貯まったら「金庫」に移すようなイメージです。
だいたいの目安としては、情報の入力から2週間で3回以上アウトプットすると、長期記憶として残りやすくなるといいます。
引用:学びを結果に変えるアウトプット大全
- つまり情報は、"入れたら使える"ような単純なものではありません
- 使って初めて記憶として定着し始め、2週間で3回以上アウトプットすると長期記憶として残りやすくなるということです
- そのため最初の問い『もしプログラミングで新しい言語の勉強をしようと思った際、まずはどうしますか?』に関しては、
- まずインプットを始める
- インプットした情報を、すぐに手を動かしてコーディングする(アウトプット)
- それを短期間に続けるか、Qiita等の記事として書いたり、友人や同僚に説明する(アウトプットを繰り返す)
- これがおすすめです
インプットとアウトプットの黄金比率
- 基本的に"勉強をする"と聞くと、教科書を読んでいるイメージが強いでしょう
- では教科書を読むようなインプットと、問題集を問いたり人に教えるアウトプットでは、どれくらいの比率だと効率が良いのでしょう?
- 結論、インプットとアウトプットの黄金比率は3:7と言われています
大学生を対象に、勉強時間のうち「インプット」(教科書を読む)と「アウトプット」(問題を解く)をそれぞれどのように時間配分して勉強しているかを調べた研究によると、インプット対アウトプットの平均的な比率は7対3でした。
(中略)
一方、コロンビア大学の心理学者アーサー・ゲイツ博士が興味深い実験をしています。
(中略)
最も高い結果を出したのは、約40%を「覚える時間」に費やしたグループでした。年長の生徒になると「覚える時間」が少なくて済むようになり、「覚える時間」に約30%の時間を費やしたグループが高得点をとりました。
アウトプット比率でいうと、初心者は6割、熟練者は7割の時間をアウトプットに振りわけるのが、効果的な勉強・学びの方法といえるのです。
多くの人は、「インプット過剰/アウトプット不足」に陥っており、それこそが「勉強しているのに成長しない」最大の原因ともいえます。インプットとアウトプットの黄金比は、3対7。インプット時間の2倍近くをアウトプットに費やすよう意識しましょう。
引用:学びを結果に変えるアウトプット大全
-
これは知識として知っておかないと、あらゆる人が犯しがちな過ちです
-
実際、新しい知識を得た時に"7割アウトプット"をできている人はかなり稀でしょう
-
プログラミングならまだしも、自己啓発書を読んだ時に得られる考え方全般、例えばコミュニケーション方法や心理学、マネジメント手法、経営学等の知識は、いきなりアウトプットに繋げるのは難しいです
- するととにかくインプット偏重になり、かけた時間に対して成長が乏しく、スキルとして活用しづらいです
-
このようにアウトプットの魅力や概要をお伝えしても、なかなかQiitaアドベントカレンダーのような場のアウトプットは踏み切れない方が多いでしょう
-
記事冒頭でも触れた、よく聞く『やらない理由』3選です
- 時間が無い
- 怖い
- 知識がない
-
ここからは、それら『やらない理由』を1つずつ潰していきます
時間は誰しも24時間
- まずは『時間が無い』
- そもそも時間は全人類平等に24時間しかありません
- その中で、睡眠時間以外、家事や育児で手一杯という方もいらっしゃるでしょう
- そういった方々に、無理に学習のインプット/アウトプットを勧めるつもりはありません
- しかし『時間が無い』と言われるケースの大半は、『(そんなことに使う)時間が無い』というニュアンスを含むことが多いです
- 例えば時間が無いと言いつつ、毎日何時間も趣味に時間を費やす等
- 趣味が悪いわけではないです
- 「成長したいと思っているが時間が無い」という方に向けてのアドバイスは2点
- まずは「時間が無い」と言わないこと
- 自分の中で、学習に充てる優先順位が下位なだけ
- ごまかさずに「優先順位が低い」と言い換えましょう
- 時間を空けることから始めること
- 既に充てている活動を減らさないことには、学習時間は取れません
- 24時間と限られたバケツの中に、無理やり勉強という石を押し込むことはできません
- まずはバケツの中身を整理し、空きスペースを作るのが最初のステップです
- まずは「時間が無い」と言わないこと
まずは狭い範囲から
- いきなりQiitaに記事を書くのは、ハードルが高いでしょう
- インターネットの海に飛び込むので、全世界公開するわけです
- そこで無理やりQiita記事を勧めるよりは、まずは手頃な範囲から慣れるのも良いでしょう
- 例えば
- 家族や友人・同僚に、最近知った知識を話す
- 限定公開記事のように、自分だけしか見られない範囲で記事を書く
- 社内LTのように、気心の知れた少人数・クローズドな場でアウトプットする
- これだけでも大きな一歩です
- また、インターネットで公開することに二の足を踏むのは「レベルが低いと思われたくない」のが理由の1つに挙げられます
- 要するに「他人に教えられるほどの知識やスキルなんて、自分には無い」と思っているわけです
- 実はこれ、ほとんどが思い込みです
- 実際世の中には情報があまりにも溢れているので、自分にとっては基礎知識すぎることでも、他人にとっては知らないことがあまりにも多いです
- 例えば近所の美味しいラーメン屋情報を知人に語るのも、『自分にとっては当たり前だけれど他人は知らないこと』です
- 本来はそれぐらい気軽にやっていいものなのです
- また、仮に聴衆/読者がその内容を知っていたとしても、だいたいは以下の2パターンです
- 価値を感じないので、そっと離脱する
- 聞いたことあるけど忘れかけていたから、しっかり学び直そうと聞く/見る
- わざわざ「そんなこと知ってるよ!レベルが低い」と石を投げてくる人は稀です
- いたとして、それはあなたが悪いのではないため無視すれば良いです
- ごく一部の人を気にして、思い通りの人生を描けない方がもったいないです
- まずはクローズドなコミュニティから活動を開始し、徐々に活動範囲を広げていきましょう
- 範囲を広げるほど「間違ったこと言わないようにしなきゃ」と程よい緊張感を持つことによって、理解不足の箇所をしっかり調べるようになります
- それによって学習効率が更に上がるので、ぜひ外の世界に活動を広げてみてください
アウトプットが先、インプットが後
- 一人でコードを書くレベルのアウトプットはできている
- でも他の人に共有できるほどの知識はない
- そう考えている方も多いでしょう
- これは前述で書いた通りです
- 『自分にとっては当たり前だけれど他人は知らないこと』は意外に多い
- 仮に知っていても石を投げてくる人はごく稀
- 投げてきてもあなたは悪くないので、そんな人に振り回されるのはやめよう
- ここからはいつも私が心がけていることですが、アウトプットが先、インプットが後です
- どういうことかと言えば、先にアウトプットの機会を作りにいき、後から必要な情報をインプットで補足しています
- 例えばこんなイメージです
- アドベントカレンダー一覧を見て、日頃使っている言語やツールのカレンダーに登録してみる
- 登録時点では、技術領域以外の書く内容は一切決まっていない
- 日付が近づくにつれ、書けそうなテーマを決める
- 記事を書くうちに「この領域ちょっとわからない」が出てくるので、調べながら書く
- 「どうしてもインプットを先にやりたい」という思考は、完璧主義の一面もあります
- レベルの低い自分を見せたくない、中途半端な知識で表に出すのが嫌だ
- ですがどの世界においても、最初は泥臭く始めるしかありません
- いきなり世界チャンピオンやメジャーリーガーは生まれません
- 最初から欠点のない自分を完璧に見せられる場なんて、一生来ません
- まずは勇気を出して、アウトプットの場を作るところから始めてみませんか
結論
- というわけで、まずはアドベントカレンダーいかがでしょうか
- 最初のうちは反応が少ないケースも多いですが、続けていれば自分の力に繋がっていきます
最後に
- アウトプットはいいぞと言いつつアウトプット全然しないのもおかしいので、それを体現した取り組みをしております
- 本日から25日間連続で、マネジメントについて一人で考える Advent Calendar 2022というアドベントカレンダーに参加しています
- 参加していますというより、1人で25記事執筆をしています
- エンジニアのマネジメントに興味のある方は、ぜひアドベントカレンダーの購読と記事の閲覧、いいね等いただけると嬉しいです