はじめに
さて、Oculus Quest2が発売されました。
1つのデバイス・ガジェットとしてもちろん興味を惹かれるところはありますが、Webを本業とするエンジニアとしては、Webブラウザでどんなことができるかも気になるところ。
しかしあらゆるレビューでハードウェアばかり語られて、ソフトウェア、特にWebブラウザについては全く触れられていないので、個人メモとして書き残しておきます。
Quest1との比較
どちらも本体のスクショ機能で撮影。1440*1440のjpgファイルとして保存されました。
Oculusはfacebookアカウント必須なので、facebookには数クリックでアップできます。
Type-CケーブルでPCと繋げば、直接静止画や動画ファイルをやり取りできます。
項目 | Quest | Quest2 |
---|---|---|
ユーザーエージェント | 5.0 (Linux; Android 7.1.1; Quest) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) OculusBrowser/11.1.0.1.64.238873877 SamsungBrowser/4.0 Chrome/84.0.4147.125 Mobile VR Safari/537.36 | 5.0 (Linux; Android 10; Quest 2) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) OculusBrowser/11.1.1.3.64.24840954 SamsungBrowser/4.0 Chrome/84.0.4147.125 Mobile VR Safari/537.36 |
ディスプレイサイズ | 800*450 | 1320*598 |
ブラウザウィンドウサイズ | 3段階に変更可能 800*450 600*450 400*450 |
3段階に変更可能 1056*479 800*479 480*479 |
UAはなんか盛々ですねw
どうでもいい小ネタですが、
Quest1の場合はブラウザサイズを変えるとディスプレイとブラウザ両方の数値が(jsの数値上)同じ値に変わります。
Quest2の場合はブラウザサイズを変えてもディスプレイサイズは1320*598のまま変わらず、ブラウザサイズの数値のみ変わります(本来こちらが正しい挙動)。
WebVR
WebVRも、当然ながらちゃんと動きます。
A-Frameの公式サンプルを見てみます。
右下の「VR」ボタンを押すとこんなダイアログが出て、
許可を押すとVR空間へ。
当然空間を歩き回ることも可能です。
このあたりはQuest1と特に変わりないです。
その他
1年ほど前にQuest1を触っていた頃は、Basic認証使ったページに行くと認証ウィンドウが出ず、URLに認証情報埋め込む原始的なやり方じゃないと見れなかったのですが…
知らない間にQuest1でも認証ウィンドウが出て使えるようになっていましたし、Quest2も当然、何の問題もなくBasic認証できます。
対応ブラウザが限られるWebRTCやIndexedDB等も(ちょっと触った程度ですが)使うことができました。
恐らくChromeのような実装スピードではないでしょうが、新しい技術もそれなりに使えそうです。
なお、今のところデバイスとして「カメラ」は認識しないことを確認しています。
Questは本体にカメラが4つ付いていますが、景色を映す用途ではなく、6DoF(空間内をしゃがんだり歩き回ったりできる自由度)の空間認識のために使われているためです。
余談 結局買いなの?
Quest1を持っていなければオススメです。
解像度やリフレッシュレート等のスペックが順当に進化しており、小さく軽くなって、値段も安くなった完全上位互換という印象。
Quest1を持っているなら、無理に買わなくても良いかもしれません。
ストアは共通でQuest2専用アプリも無いので、ナンバリングは変わっていますが、PS4→PS5のようなものではなく、PS4→PS4 Proのような上位機種(ただし値段は安い)といった立ち位置です。