どうも、Pythonは電卓代わりに使ってます
白金御行<プラチナ☆みゆき>です。
さて、最近はStackoverflowのDeveloper Survey2021などで世界の技術トレンドが可視化されていますね。
世界の技術トレンドは判明しましたが、一方で日本の技術トレンドはどうでしょうか?
ということで、今回は日系Web企業の使用技術ランキングを可視化していきたいと思います。
これから日系Web企業の転職を考えている方の指針に少しでもなれば筆者冥利に尽きます。
調査手法
転職ドラフトというエンジニア向けの転職サイトに掲載されている507社のうち、使用技術タグを公開している400社に対して使用率の統計を取ります。
2021年の日系Web企業は400社よりも多いかとは思いますが、全数調査ではなく標本調査であるという点はご留意ください。
調査結果
それでは、早速部門ごとに結果を発表します。
サーバサイド言語
1位:Ruby
票数:138 / 400
2位:Golang
票数:131 / 400
3位:Python
票数:114 / 400
サーバサイド言語の中から堂々の1位に輝いたのは日本発祥の言語Rubyでした。ただ、Rubyは海外人気が縮小傾向にあることや機械学習の覇権はPythonであることから今後日本でどこまで拡大していくかは疑問が残るところではあるでしょう。
また、近年Golangが日本でもとても勢いづいていることがこの結果から見ても分かると思います。
サーバサイドフレームワーク
1位:Rails
票数:74 / 400
2位:Laravel
票数:34 / 400
3位:Django
票数:22 / 400
サーバサイド言語としては僅差だった言語ですが、フレームワークではRuby Railsが2位のPHP Laravelにダブルスコアをつけて首位でした。これは日系企業のWebフレームワークは圧倒的にRailsが多いことを示唆しています。
未経験エンジニアはRubyとRailsを学んでおけば、日系Web企業に採用されるというのは2021年時点でまだ正解であると言えそうでしょう。
フロントエンド
1位:JavaScript
票数:129 / 400
2位:TypeScript
票数:103 / 400
3位:HTML5
票数:22 / 400
フロントエンドで注目すべきはTypeScriptが103票と1/4以上の企業が使用している点でしょうか。TypeScriptは大規模アプリ開発には必須の言語といっても過言ではないかもしれません。
フロントエンドフレームワーク
1位:Raact.js
票数:130 / 400
2位:Vue.js
票数:113 / 400
3位:AngularJS
票数:26 / 400
フロントエンドフレームワークとしては、ReactとVueの2強ですが若干の差でReactに軍配が上がりました。知名度的にもReactの方が上な気がしますし、フロントエンドフレームワークを新規に学ぶならReactが無難なところでしょう。
インフラ
1位:AWS
票数:248 / 400
2位:GCP(GoogleCloudPlatform)
票数:102 / 400
インフラに関しては完全にAWSの1強でした。AWSは本調査の中でも248票と最多得点であり、現時点で圧倒的に日系Web企業の使用率が高い技術です。AWSはすべてのエンジニアの必須科目である。というのは少々言い過ぎかもしれませんが、新人エンジニアの方ならAWS知りませんでは話にならないような実情となってきているような気がしますので注意しましょう。
データベース
1位:MySQL
票数:125 / 400
2位:Redis
票数:55 / 400
3位:PostgreSQL
票数:37 / 400
データベースの結果は海外とは少し違うので注意が必要です。RDBの人気はMySQL→PostgreSQLというのは海外でも同じですが、海外では僅差なのに対して日本では大きな開きがあります。新人エンジニアの方がRDBを扱う際は特段の理由がない限りMySQLが無難でしょう。
また、NoSQLに関しても日本ではMongoDBではなく、Redisが人気を博していました。(Stackoverflowの海外統計ではMongoDBの方が人気です)
インメモリ型でキャッシュを効果的に利用できるRedisの方が運用コストからも日本向きなのかもしれません。
ネイティブアプリ
1位:Swift
票数:106 / 400
2位:Kotlin
票数:96 / 400
ネイティブアプリ開発言語としては、Swiftの方が若干人気でした。
その他ツール類
1位:Docker
票数:99 / 400
2位:Github
票数:72 / 400
3位:CircleCI
票数:49 / 400
3位:Kubernetes
票数:49 / 400
5位:Terraform
票数:30 / 400
先日、Dockerデスクトップ有料化の発表がありましたが、Dockerは海外で半数近い使用率、日本でもおよそ1/4の使用率があり、すでにキャズムを超えているので有料化してもこれからの拡大は止まらないと思っております。
この部門のツール類は使えるにこしたことはないと思うので、上位からDocker, Github, CircleCIの利用経験は必須になってくると思います。また、余力のある方はKubernetes, Terraformも利用した方が良いということになってきますが、個人開発でKubernetes組んで冗長化して意味あるのかという点と学習コスト的な観点でも、新人エンジニアの方は上位3ツールの他にはTerraformを学ぶのが良いのではないかと思います。
全結果
さて、部門別の結果を整理したので10票以上あった技術の全体結果を以下に表します。
AWS 248
Ruby 138
Golang 131
React.js 130
JavaScript 129
MySQL 125
Python 114
Vue.js 113
Swift 106
PHP 104
TypeScript 103
Docker 99
Kotlin 96
Java 92
GCP 84
Rails 74
GitHub 72
Git 57
Redis 55
Node.js 54
CircleCI 49
Kubernetes 49
iOS 39
Android 39
PostgreSQL 37
Linux 36
Slack 36
Scala 36
Laravel 34
React Native 33
Terraform 30
Nuxt.js 26
Ansible 26
C# 26
AngularJS 26
HTML 25
BigQuery 25
Objective-C 25
Jenkins 24
Elasticsearch 22
Django 22
HTML5 22
nginx 21
CSS 19
Unity 19
Redux 19
jQuery 18
GoogleCloudPlatform 18
C++ 17
CSS3 16
Datadog 15
Firebase 15
MongoDB 15
JIRA 15
Spring Boot 14
GraphQL 14
Fluentd 13
Flutter 13
Next.js 13
webpack 13
機械学習 12
RxSwift 12
SQL 12
AWS EC2 12
ElasicSearch 12
Memcached 12
ecs 12
AWS RDS 12
Apache 12
Hadoop 12
AWS S3 11
Aurora 11
票数を横棒グラフで可視化したものが以下となります。
おわりに
2021年9月時点での日系Web企業の使用技術ランキングでしたが、いかがでしたでしょうか?
皆さまの今後の学習の参考になれば幸いでございます。