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【まとめてみた】テンプレート(部品)として作成したWinActorシナリオの配置方法

Last updated at Posted at 2023-06-30

テンプレート(部品)化したシナリオの配置いろいろ

WinActorでは、使用頻度の高い処理をあらかじめテンプレートとして作成しておき、別のシナリオで使用することが出来ます。そしてそれらの配置方法は色々用意されています。

開発時の作業効率改善だけでなく、保守時においても改善となりますので利用をご検討ください。
ただし、修正時の周知先把握、および修正責任が提供元なのか利用側なのかなど、
運用面もあらかじめ考慮しておく必要があります。

今回はその方法を一覧にまとめ、特徴と作業効率の観点でまとめてみました。

テンプレート(部品)の配置

今回の内容について一覧表にまとめたものが、以下になります。

図1.特徴まとめ
image.png
※備考列の表記について
 ● ・・・ 設定手数について / ■ ・・・ 修正箇所について / ◆ ・・・ 保存場所について

それぞれの配置方法について

以降は、それぞれの配置方法の詳細について解説していきます。

シナリオのインポートでの配置

初心者の方向けの一番簡単な配置方法です。

手順は以下の通り。

  1. メニューバーの[ファイル]>[インポート]>[シナリオ]を選択。
  2. インポートするシナリオファイルを選択して[開く]ボタンを押下。
  3. 「すべてをインポート」か「サブルーチンのみをインポート」かを選択。
  4. 画面下の[OK]ボタンを押下。
  5. フローチャートエリアにインポートしたシナリオが浮きフロー状態で表示。
  6. 浮きフロー状態のシナリオを適切な場所に配置。

image.png
任意の場所に保存しているシナリオファイルからのインポートが可能です。
注意点としては、インポート元とインポート先に同じ変数名が存在すると重複してしまう可能性があります。変数の関係性に気をつけながら設定を確認してください。

この配置の欠点としては、テンプレートの修正が発生した場合は配置したすべてのシナリオを確認する必要がある点です。配置した場所が少なければ手作業でも何とかなると思いますが、多い場合は他の方法を検討していただく必要があるかと思います。
また、配置すればするほどノードやライブラリの数が多くなって、視認性も悪くファイルサイズが大きくなってしまうという欠点もあります。処理の長いシナリオの場合もこの方法はあまりお勧めできないかもしれません。

ただ、初心者の方だと、すべてのシナリオの構造を目で追いやすいという利点もあります。最初のうちはこちらの方法で練習いただき、慣れてから別の方法も試していくことをお勧めいたします。

ライブラリでの配置

シナリオのインポートでの配置に慣れていただいたら、次にお勧めしたい簡単な配置方法です。

手順は以下の通り。

【事前作業】 ※ 初回のみ

  1. パソコンの[マイドキュメント]>[WinActor]>[libraries]を開く。
  2. テンプレート用のシナリオファイルを移動しておく。

【使用手順】

  1. ライブラリパレットを開く。
  2. パレット内にマイドキュメントに保存したシナリオファイル名が表示される。
  3. いつも通りにライブラリのドラッグアンドドロップで配置する。

image.png
こちらの方法は、ライブラリを配置するような感覚で気軽に使用できるメリットがあります。
ただしこちらもですが、配置時に同じ変数名があると重複注意喚起の画面が表示されるので設定に注意が必要です。

また、修正する場合はテンプレートを配置したすべてのシナリオを確認する必要があるので、配置場所が多い場合も検討する必要があります。

サブルーチンでの配置

インポートやライブラリ的に配置する方法にも慣れてきたら、保守的観点からこちらの配置にかなりメリットを感じていただけるかと思います。

手順は以下の通り。

【サブルーチングループの作成】

  1. ノードパレットを開く。
  2. ノード[サブルーチングループ]をフローチャートエリアのメイン処理に配置。
  3. ノード[サブルーチングループ]内に処理シナリオを配置していく。

【サブルーチン呼び出しの設定】

  1. ノードパレットを開く。
  2. ノード[サブルーチン呼び出し]をフローチャートエリアのメイン処理に配置。
  3. 必要であれば[サブルーチン呼び出し]のプロパティを設定。

image.png

サブルーチングループ内に配置するテンプレートは、その場で作成するか、インポートするか、ライブラリから配置します。

修正する場合は、サブルーチングループの内容を修正するのみで完了です。その代わり、作成した数のサブルーチングループを修正する必要はありますが、前述した2つの配置方法よりは、かなり修正する箇所が減るかと思います。

サブシナリオでの配置

こちらの配置は、メーカーであるNTTアドバンステクノロジ株式会社にてあらかじめ作成された処理のテンプレートを配置する方法となります。

例えば Microsoft 365のExcel操作については、WinActorのノードやライブラリは標準で用意されていません。なのでNTTアドバンステクノロジ株式会社の方であらかじめ標準のノードやライブラリを組合わせて操作できるテンプレートを作成してくれている状態が、「サブシナリオ」になります。 Microsoft 365のExcel操作方法が変更になった場合は、NTTアドバンステクノロジ株式会社の方から修正シナリオをダウンロードすることが出来るため、修正の手間を減らすこともできます。

手順は以下の通り。

  1. サブシナリオパレットを開く。
  2. サブシナリオのノードをフローチャートエリアに配置。
  3. サブシナリオのノードのプロパティを設定。

image.png
作成したシナリオを実行すると、[マイドキュメント]>[WinActor]>[subscenarios]のフォルダ内にあるシナリオを実行してくれます。

ちなみに、使用するにあたっての注意点がいろいろあります。
RPACommunityのほうで動画をまとめてくださっていますので、よろしければ以下のリンクのYouTube動画をご覧ください。

▼ RPACommunity 2021/6/29開催 WinActor Talk

シナリオファイル呼び出しでの配置

こちらは上級者向けの方法になります。設定の自由度が高く運用ルールを決めてから使用していただくと、かなり恩恵を受けられる配置方法だと思います。

手順は以下の通り。

  1. ノードパレットを開く。
  2. ノード[シナリオファイル呼び出し]をフローチャートエリアに配置。
  3. ノード[シナリオファイル呼び出し]のプロパティを設定。

image.png
任意の場所に保存しているテンプレート用のシナリオファイルを自動で起動して、処理が完了したら自動で終了してメイン処理に戻る……という動きをしてくれます。修正する場合もその任意の場所に保存しているシナリオファイルのみを直すだけなので、保守的観点からもかなり便利な方法です。

ただし、[シナリオファイル呼び出し]のプロパティの設定は慣れないと難しいかと思います。
特に変数の設定……変数の受け渡しや戻り値などはきちんと設定しておかないと、処理結果が変わってきます。
テンプレートの修正についても、シナリオファイルを1つ直すだけといっても、他の担当者が作成したシナリオでも使用している場合は関連も考えて修正する必要があります。ですので、運用ルールを決めてコミュニケーションを取りながら修正しないと、トラブルが頻発する可能性もあることを考慮する必要があります。

まとめ

最後に、上記解説を効率の観点から一覧表にまとめましたので、ご確認いただければと思います。

図2.配置方法ごとの作業効率比較
image.png
※上記「設定手数」は、著者で作成したサンプルシナリオで検証した際の設定手数です。

以上、WinActorではいろんな配置方法が準備されておりますので、自分に合った方法でどんどんシナリオを作成していただければと思います。

※「WinActor®」は、NTTアドバンステクノロジ株式会社の登録商標です。
※Microsoft 365は、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。

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