変数の設定について

シナリオ作成において、値が固定値でない場合は変数を活用されているかと思います。

WinActorで変数を設定する際は、「変数一覧の初期値として値を入れる方法」がありますが、
この場合、値の変更時にはシナリオファイルの変更が必要になります。

今回は、シナリオ改修を最小限にするために、
変数初期値の変更が発生しても、シナリオを改修しなくても良いように、
「設定ファイル」を活用する方法について説明していきます。

※「設定ファイル」は、シナリオを動作させるために必ず必要というわけではありません。
　任意でご活用ください。

設定ファイルとは

初期値や環境設定を記録しているファイルのことで、今回は変数の外だしに利用します。

設定ファイルを設ける目的

設定ファイルを設ける主な目的は、以下です。

シナリオ改修を最小限にするため
変数初期値を変更する際、設定ファイルの変更だけ行えば良く、
シナリオの改修が不要となります。
シナリオ改修担当者とシナリオ利用者が別である場合の運用をスムーズにするため
①利用者がWinActor操作に不慣れな場合でも、
　設定ファイルはExcelなど利用者が操作に慣れているファイルを利用することが可能です。
②利用者にはシナリオファイルの編集は許可せずに、設定ファイルの編集のみ許可することで、
　利用者がうっかりシナリオファイルへ意図しない編集を加えてしまうトラブルを回避します。
③WinActorの実行版（シナリオ編集不可・実行のみ可能なライセンス）を使用する場合、
　実行環境ごとの設定が可能になります。

設定ファイル化の手順

１．設定ファイル化したい変数を決める

変数のすべてを設定ファイル化する必要はありません。
シナリオ利用者が頻繁に初期値を変更したい変数などは、設定ファイルを利用するのが便利です。
（例：定期的に変更が求められるパスワード・ファイルの保存場所など。）

２．設定ファイルの配置場所を決める

ライブラリ「シナリオフォルダのファイルパス」を活用すると、簡単にシナリオ保存先のフォルダパスが取得できるので、
シナリオと同じ場所に設定ファイルを置くのがおすすめです。
（この点は、各社のルールをもとにご判断ください。）

３．設定ファイルのフォーマットを決める

設定ファイルのフォーマットは、ライブラリを使って一括で取得しやすいフォーマットにしておくと便利です。
（例：「Excel操作(列の読み取り)」ライブラリ使用時　Ａ列：項目名　Ｂ列：変数値）

設定ファイルの使用例

今回は、以下の様なExcelファイルを設定ファイルとする例をご説明します。

前準備

設定ファイル化したい変数を決めます。
設定ファイル（Excel）を、シナリオと同じ場所に保存します。
シナリオ内変数一覧上の変数として、設定ファイルのパスを初期値に設定します。

設定ファイルの取得手順

1. ライブラリ「シナリオフォルダのファイルパス」で、設定ファイルのパスを生成します。
2. ライブラリ「Excel操作（列の読み取り）」で、値を取得します。

シナリオ実行の流れ

では、実際に読み取れるかどうか実行してみましょう！

WinActorのシナリオの実行ボタンを押下すると、
Excelで設定した変数値の内容が変数一覧の現在値に読み取られていることが分かります。

まとめ

シナリオ改修を最小限にするために、
初期値変更の可能性がある変数は、設定ファイルの利用を検討してみましょう。
シナリオ利用者がWinActorに不慣れな場合も想定し、
設定ファイルは、Excelなどだれでも編集しやすいファイルを検討してみましょう。
設定ファイルのフォーマットは、
ライブラリを使って一括で取得しやすいフォーマットにしておくと便利です。

うまく使い分けて、みなさま楽しいWinActorライフを👍✨

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※「WinActor®」は、NTTアドバンステクノロジ株式会社の登録商標です。
※引用：https://qiita.com/inaho3517/items/4fb7c9b6ab3d4b8ff08f

WinActorでシナリオ改修を最小限にするための外部ファイル活用（変数の外だし）