Intel Edison 上で cruby のソースコードをビルドしてみました。
Intel Edison でのソフトウェア管理
Edison のパッケージマネージャには opkg が使われています。
既に入っているソフトウェアは
opkg update
opkg upgrade
で更新されていくのかもしれませんが今のところリポジトリが空っぽな様です。
Edison用のアンオフィシャル(?)な opkg リポジトリは以下のURLです。
http://repo.opkg.net/edison/repo/
/etc/opkg/base-feeds.conf にリポジトリを追加します。
src/gz all http://repo.opkg.net/edison/repo/all
src/gz edison http://repo.opkg.net/edison/repo/edison
src/gz core2-32 http://repo.opkg.net/edison/repo/core2-32
/usr を含む / はほとんど空き容量が無いためあまりアプリはインストールできないでしょう。
取りあえず私はパッケージから nano をインストールしました。
ruby をソースからビルドする
パッケージもありますが、ruby をソースコードからビルドしてみます。
理由としてはふたつ
- 私が見たときは opkg の ruby が 1.9 しかなかった(今は 2.1 がリリースされています)
- Edisonという極小コンピューターの上でビルドされる様子を眺めていたい
後者、重要。
/usr を含む / の空きが無いのは深刻な問題なので /home/local を作って --prefix=/home/local 等でそこにインストールするのが良いかも知れません。
wget で ruby のソースをダウンロード、展開後以下の様にコンフィグします。
./configure --disable-install-doc --with-static-linked-ext
ドキュメントをインストールする余裕はないので省くとして、ext をスタティックにしているのはなんだかそこで引っかかって上手くビルドできなかったからです。ちゃんと原因は調べておらず暫定対応。
コンフィグが終わったら make です。
2コアなので 3ライン並列化させてあげると効果的かもしれません。
make -j3
make install
ビルドには2時間くらいかかりますので、その間「がんばれ、がんばれ」と暖かく見守ってやってください。小さな基板の中で gcc が動いているという状況を楽しみましょう。
インストールが終わったら ruby の完成です。
mruby ではありません、フルスペックの cruby です。存分にお楽しみください。
※注意、やらないでください
初出時以下の様な記述がありましたが絶対に行わないでください。Edison が起動しなくなります。
/usr を含む / の空きが無いのは深刻な問題なので /home/local を作って /usr/local はそこへのシンボリックリンクにしてしまいましょう。
/home は /usr より後にマウントするため、起動途中のマウントプロセスで /usr/local/sbin を期待している部分があるとそこでまだ無い /home を参照しようとして不具合となります。
起動しなくなった場合はファームウェアの書き換えによるリカバリしかありませんので注意してください。