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WindowsでReactの環境構築をしてみる

Last updated at Posted at 2020-06-08

はじめに

今回は、自分のWindowsの環境でReactの環境構築をしたときの備忘録になります。

お付き合い頂ければ幸いです。

#Reactの環境構築に必要なもの
今回は、Facebookが開発しているcreate-react-appというコマンドを使って、サクッとReactの環境構築をしていきたいと思います。

まず最初に、Node.jsを、管理するためのnodistをインストールしてみましょう。また、その後にNode.jsのパッケージを管理するnpmを使用して同じくNode.jsのパッケージを管理するyarnをインストールしましょう。

紹介

2024 年に、Udemy で以下の二つの React 講座を作成しました。

少しでも興味があれば、ご覧ください!

nodistとは

nodistとはWindowsOSにおけるNode.jsのバージョン管理ツールです。

Node.jsをアンインストールする必要なく、複数のNode.jsのバージョンを切り替えることができます。

以下のリンクからNodistSetup-vx.x.x.exeをダウンロードして実行すればインストールできます。

Nodist - Github

Node.jsとは

Javascriptはクライアントサイドで動作します。しかし、実はpythonやPHPのようにサーバーサイドでも動作するのです。

このようにサーバーサイドで使われるJavaScriptをサーバーサイドJavaScriptと呼び、Node.jsはサーバーサイドJavaScriptの内のひとつです。

もっと言えば、Node.jsはサーバーサイドでJavaScriptを動かすための実行環境だと考えておきましょう。

npmとは

npmはNode Package Managerの略称で、簡単に書くとNode.jsのパッケージを管理するツールといえます。

npmの代表的なパッケージとしてExpressやpromise、asyncやSocket.ioなどがあります。

yarnとは

yarnの役割はnpmとほぼ同じですが、最近はnpmよりもyarnの方がよく使われているようです。

yarnは平たく言えば、Facebookが開発したnpmの進化系です。

npmよりも高速でインストールができができ、コマンドが簡潔で使いやすいようです。

各々をインストール

それでは各々のツールをインストールしてみましょう。

nodist npm

最初にnode.jsを管理するツールであるnodistをインストールしましょう。

こちらからNodistSetup-vx.x.x.exeをインストールして実行すれば、nodistをインストールすることができます。

また、同時にNode.jsのパッケージを管理するnpmもインストールされます。

yarnのインストール

以下のコードでyarnをインストールできます。

グローバル環境にインストールしましょう。以下のコードです。

npm install -g yarn

これでグローバル環境にyarnをインストールすることができました。

ファイルの場所の確認

ここで、ファイルの場所の確認をしてみましょう。nodistをダウンロードするとC:\Program Files (x86)\Nodistの部分にファイルがインストールされます。中身は次のようになっています。

image.png

ちなみに、先程使用したnpmはこの中のbinに格納されます。中身を見てみましょう。

image.png

先程インストールしたyarnもこの中に入っていることが分かりますね。このbinの中のnode_modulesも覗いてみましょう。

image.png

この中にもyarnが格納されていますね。

yarnを使ってパッケージをインストール

以下のコードでパッケージをインストールできます。グローバルにインストールしてみましょう。

yarn global add http-server

globalにインストールしたモジュールは以下のコードで確認できます。

yarn global list

yarn global v1.22.4
info "create-react-app@3.4.1" has binaries:

  • create-react-app
    info "http-server@0.12.3" has binaries:
  • http-server
  • hs

ファイルの場所を確認してみましょう。

image.png

このように、Program Files (x86)\Nodist\bin\binに格納されています。

ちなみに、yarnを使ってグローバルにインストールするときにはyarn global add <packagenname>としましょう。

間違えてyarn add global <package name>とすると、グローバルとローカルの両方にパッケージがインストールされてしまいます。

それでは、次にこのグローバルにインストールしたパッケージを消去してみましょう。

yarn global remove http-server

次に、実際に消去されているかどうか確認してみましょう。

yarn global list

yarn global v1.22.4
info "create-react-app@3.4.1" has binaries:

  • create-react-app
    Done in 0.24s.

きちんと消去されていますね。

ファイルは以下のように変化しました。

image.png

npmを使ってパッケージのインストール

今度はnpmを使って、グローバルにファイルをインストールしてみましょう。

以下のコードです。

npm install -g http-server

これでグローバルにインストールすることができました。

次のコードで確認できます。

npm list -g

C:\Program Files (x86)\Nodist\bin
+-- http-server@0.12.3
| +-- basic-auth@1.1.0
| +-- colors@1.4.0
| +-- corser@2.0.1
| +-- ecstatic@3.3.2
| | +-- he@1.2.0
| | +-- mime@1.6.0
| | +-- minimist@1.2.5 deduped
| | -- url-join@2.0.5 | +-- http-proxy@1.18.1 | | +-- eventemitter3@4.0.4 | | +-- follow-redirects@1.11.0 | | | -- debug@3.2.6 deduped
| | -- requires-port@1.0.0 | +-- minimist@1.2.5 | +-- opener@1.5.1 | +-- portfinder@1.0.26 | | +-- async@2.6.3 | | | -- lodash@4.17.15
| | +-- debug@3.2.6
| | | -- ms@2.1.2 | | -- mkdirp@0.5.5
| | -- minimist@1.2.5 deduped | +-- secure-compare@3.0.1 | -- union@0.5.0
| -- qs@6.9.4 -- yarn@1.22.4

この場合、ダウンロードしたhttp-serverProgram Files (x86)\Nodist\binProgram Files (x86)\Nodist\bin\node_modulesの両方に格納されています。

実際に確認してみましょう。

image.png

image.png

それでは、次のコマンドでグローバルにインストールしたパッケージを削除してみましょう。

npm uninstall -g http-serve

以下のようにファイルが変化します。

image.png

image.png

create-react-appでReactの環境構築

Reactの環境構築をする際によく用いられるcreate-react-appですが、三種類の実行方法があります。

以下の三つです。

  • yarnを使ってcreate-react-appを行う
  • npmを使ってcreate-react-appを行う
  • npxを使ってcreate-react-appを行う

どの方法を使っても環境構築ができます。

ちなみに、公式的にはnpxを使ってcreate-react-appするのが望ましいと書かれていた気がします。

実際、npxを使って環境構築するのが最も簡単です。

今回は折角なので、全部の方法で試してみましょう。

yarnでcreate-react-app

yarnを使ってcreate-react-appを使ってみましょう。

自分の環境を確認してみると、何故か既にcreate-react-appがインストールされていました。

yarn global list

yarn global v1.22.4
info "create-react-app@3.4.1" has binaries:

  • create-react-app

今回は勉強のため、一度アンインストールしてからもう一度インストールしてみましょう。

以下のコマンドで消しました。

yarn global remove create-react-app

yarn global v1.22.4
[1/2] Removing module create-react-app...
[2/2] Regenerating lockfile and installing missing dependencies...
success Uninstalled packages.

次のコマンドでインストールしましょう。

yarn global add create-react-app

yarn global v1.22.4
[1/4] Resolving packages...
[2/4] Fetching packages...
[3/4] Linking dependencies...
[4/4] Building fresh packages...
success Installed "create-react-app@3.4.1" with binaries:
- create-react-app

これでcreate-react-appをインストールすることができました。以下のファイルパスに格納されています。

image.png

create-react-app アプリ名でreactアプリを作成することができます。しかし、パスが通っていないと使えないので、環境変数にC:\Program Files (x86)\Nodist\bin\binを追加しましょう。

パスを追加し終わったら、次のコードでreactアプリを作成します。

create-react-app qiita_1

このコードを実行すると、qiita_1という名前でアプリを作成することができました。

以下のコードで、このreactアプリを起動してみましょう。

cd .\qiita_1\
yarn start

image.png

Reactを起動することができました。嬉しいですね。

最後に、以下のコードでyarnのグローバルなcreate-react-appを削除しておきましょう。

 yarn global remove create-react-app

npmでcreate-react-app

次は、npmでcreate-react-appをしてみましょう。

npmのcreate-react-appを以下のコードでインストールします。

npm install -g create-react-app

以下のファイルが作成されます。
image.png

image.png

自動的にパスも通るので、そのままcreate-react-appを使うことができます。

create-react-app qiita_2

これでReactアプリを作成することができました。

次のコマンドで実行できます。

cd .\qiita_2\
npm start

次のようにReactのアプリを作成することができました。

image.png

最後に以下のコマンドでcreate-react-appを削除しておきましょう。

npm uninstall -g create-react-app

npmからローカルのcreate-react-appを使う

以下のコマンドで、ローカルにcreate-react-appコマンドをダウンロードすることができます。

npm install create-react-app

このコマンドを実行すると、プロジェクトファイル内にnode_moduleファイルとpackage-lock.jsonファイルが作成されます。

このnode_moduleファイル中の.binファイルの中に、create-react-appコマンドが格納されています。
image.png

このローカルのcreate-react-appコマンドを使って、Reactアプリを作成してみましょう。

以下のコマンドです。

.\node_modules\.bin\create-react-app qiita_3

これで、Reactアプリを作成することができました。

npxを使ってcreate-react-app

次はnpxを使ってcreate-react-appをしてみましょう。

何を隠そうこのnpxというコマンド、なかなかの優れものです。

こちらの記事にわかりやすく説明されていたので、参考にしてください。

npxには以下の三つの利点があります。

  • run-scriptを使用せずにローカルインストールしたコマンドを実行する
  • グローバルインストールせずに一度だけコマンドを実行する
  • GitHubやGistで公開されているスクリプトを実行する

それぞれの利点について見ていきましょう。本記事では上の2つについて解説します。

run-scriptを使用せずにローカルインストールしたコマンドを実行する

先程、npmを用いてローカルにインストールしたcreate-react-appを実行しました。

そのときに、.\node_modules\.bin\create-react-appのように、直接ローカルにダウンロードしたパッケージを指定して、実行しました。

このようにいちいちパスを指定して実行するのは面倒ですよね。

この問題を解決していたのがrun scriptです。

run scriptとは、簡単に書くとpackage.jsonのscriptに、コマンドに対するエイリアス(別名)を付与するやり方です。

npm startなどはその代表例で、以下のようにpackage.jsonにエイリアスが記されています。

.json
{
  "scripts": {
    "start":      "node app.js",
  }
}

このようにエイリアスを指定することで、startというコマンドでnode app.jsを実行することができます。

しかし、優秀なnpxはこの作業をさらに簡単にしてしまいました。

npxを利用すると、設定無しで次のように実行できます。

npm install create-react-app
npx create-react-app qiita_4

このようにすると、エイリアスを付与したり直接パスを指定することなく、ローカルのcreate-react-appを実行することができます。

グローバルインストールせずに一度だけコマンドを実行する

実は、npxコマンドを実行すると次の順番でコマンドを探します。

  1. ローカルパッケージ(node_modules/.bin)
  2. 環境変数PATH
  3. NPMレジストリ

NPMレジストリとは、ネットワーク上にある、公開されたパッケージに関する膨大な情報をもったデータベースのことです。

つまり、npxコマンドを実行すると、自分のパソコン上にそのコマンドがインストールされていなくても、ネットワーク上からコマンドを探し出してきてくれます。

つまり、ローカルにコマンドをインストールしていなくても、コマンドを実行することができます。

ローカルになにもインストールしていない状態で、以下のコードを実行してください。Reactアプリを作成することができます。また、npxがインストールされていなかったときのために、npmでnpxをグローバルにインストールしておきましょう。

npm install npx -g
npx create-react-app qiita_5

これで、Reactアプリを作成することができました。

このコマンドを用いると、yarnやnpmのグローバル環境にcreate-react-appをインストールすることなくcreate-react-appを実行することができるので、環境を汚染する心配が少なくて良いですね。

#補足 nodistでnode.jsのバージョンを切り替える
最後に、nodistのコマンドの使い方について解説します。

Node.jsのバージョン一覧を表示

次のコマンドでnodistのバージョン一覧を表示することができます。

nodist dist

image.png

現在インストールされているNode.jsのバージョンを確認

以下のコマンドで現在インストールされているNode.jsのバージョンを確認することができます。

nodist ls

image.png

自分の環境では、Node.jsの11.13.0のバージョンのみがインストールされており、使用されています。

現在使用しているNode.jsの横に(global: vxx.xx.x)が表示されます。

Node.jsをバージョンを指定してインストール

次のコマンドで、最新の14.4.0のNode.jsをインストールできます。

nodist + v14.4.0

Node.jsのバージョンの切り替え

以下のコマンドでダウンロードしているNode.jsの一覧を確認してみましょう。

nodist ls

image.png

次のコマンドで現在使用しているNode.jsのバージョンを14.4.0に切り替えてみましょう。

 nodist v14.4.0

もう一度一覧を確認してみましょう。

nodist ls

image.png

ちなみに、インストールしたNode.jsのファイルは、次のパスに格納されています。

image.png

終わりに

今回の記事はここまでになります。

お付き合い頂きありがとうございました。

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