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正規表現が苦手な人、お集まりください。

Last updated at Posted at 2021-05-09

はじめに

あなたは正規表現は得意ですか??
「はい、得意です!」と答える人は、そんなに多くないのかな?と思います。
自分は特に苦手で嫌いでした。。
このままではダメだと思い、正規表現の壁に立ち向かいました。
自分がもがいて手に入れた情報で、皆さんに少しでもいい情報を届けたれたら幸いです!!

※一番下に、正規表現に用いる記号一覧を載せてあるので参考にしてください!

正規表現とは

文字列とのパターンマッチを行うための小さな言語のことです。
正規表現を用いることで、ある文字列があるパターンに該当する文字列を含んでいるかを確認したり、パターンに該当する部分を検索できます。

パターンマッチ(Ruby)

Regexp#=~

正規表現にマッチした位置を返すときは、=~を使用する

# マッチしたら、その位置を返す
/[0-9]/ =~ 'ruby6' #=> 4

# マッチしない場合はnilを返す
/[0-9]/ =~ 'ruby' #=> nil

Regexp#===

あるパターンにマッチするかを調べるには、===を使用する

# 0〜9の数字を含んでいるか
/[0-9]/ === 'ruby' #=> false
/[0-9]/ === 'ruby6' #=> true

Regexp#match

マッチすればMatchDataオブジェクトを返し、しなければ「nilを返す

str = 'ruby6'

if matched = /[0-9]/.match(str)
  p matched #=> "#<MatchData \"6"\>"
end

MatchDataから得られる情報は以下の通りです。

MatchData 変数 得られる値
MatchData#[0] $& 直前にマッチした文字列
MatchData#[1] $1 直前にマッチした正規表現の中の、最初の括弧にマッチした文字列
MatchData#pre_match $` 直前にマッチした文字列より前の文字列
MatchData#post_match $' 直前にマッチした文字列より後の文字列

式展開時の注意点

正規表現で、式展開を用いる際は必要に応じてエスケープしましょう!

# エスケープする必要のある文字列
part = Regexp.escape('(incomplete)')
/[^.]+#{part}\.txt/ #=> /[^.]+\(incomplete\)\.txt/ # 括弧がエスケープされる

文字クラス

[]で囲むことで文字クラスの指定が可能です。

[a-z] #=> aからzまでの文字

[\w] #=> 英数字a(A)~z(Z)、0~9

量指定子

直前パターンの繰り返しをします。

# 郵便番号の正規表現の場合
post_num = /\d{3}-\d{4}/
post_num === '123-4567' #=> true

先頭と末尾

先頭には\A、末尾には\zとして表現する。

# 携帯電話番号の正規表現の場合
phone_num = /\A\d{3}-\d{4}-\d{4}\z/
phone_num === '012-3456-7890' #=> true

指定位置からの正規表現

指定された文字列 str に対して 位置 pos から自身が表す正規表現によるマッチ

/R.../.match?("Ruby")    #=> true
/R.../.match?("Ruby", 1) #=> false
$&                       #=> nil

グルーピングと後方参照

()によりグルーピングをすることが可能。
後で、\1\2のように参照することを後方参照と言います。

# 基本的な後方参照
/(text)\ to\ \1/ === 'text to text' #=> true

# ラベル付きグルーピングでの後方参照
/(?<num>[0-9+])[a-c\-]+\k<num>/ === '123-abc-123' #=> true

部分式呼び出し

後方参照と似ているが、グルーピングを再利用できる部分式呼び出しという参照方法がある。

# 部分式呼び出しの「\g<1>」は最初のグルーピングの式「[0-9+]」で置換される
/([0-9+])-\g<1>-\g<1>/ === '012-3456-7890' #=> true

先読みと後読み

先読みとは、(?<=sample)は「"sample"という文字列と一致する箇所の直後」を表します。
また、後読みはその逆で直前になります。
また、否定文に関しては、文字通り肯定先(後)読みと逆の動作をします。

# 肯定先読み
'sampleApp'.scan(/sample(?=App)/) #=> ["sample"]

# 肯定後読み
'sampleApp'.scan(/(?<=sample)App/) #=> ["App"]

バックトラックの抑止

(?>)で正規表現を囲むことで、そこにマッチした部分でバックトラックを抑止できる。

/(?>\w+)[0-9]/ === 'ruby6' #=> false

オプションの指定

以下の表を用いて、オプションを指定することでパターンマッチの挙動を変化させることが出来ます。

オプション 意味
i 大文字、小文字の区別をしない
o 正規表現リテラルが最初に評価された際に、一度だけ式展開を行う
x 正規表現中の「#」を無視して、コメントとみなす
m 「.」に改行もマッチさせる、複数行モード
u 正規表現をUTF-8として解釈
s 正規表現をShift-JISとして解釈
e 正規表現をEUC-JPとして解釈
n 正規表現をASXIIとして解釈
# オプション無し
%w(foo bar).map { |str| /#{str}/ } #=> [/foo/, /bar/]

# オプション有り
%w(foo bar).map { |str| /#{str}/o } #=> [/foo/, /foo/]

終わりに

正規表現は必ずと言っていいほど、最初はハマります。。
暗号のように見えてきて気が狂いそうですが、この記事を機に慣れていってくれることを願っています!

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想像以上の反響をいただき、ありがとうございます!!
よかったら、自分のTwitterでも、有益な情報を発信していますので、興味があればフォローしていただけると嬉しいです!

参考(正規表現に用いる記号一覧)

1 2
^ 行頭、改行文字の直後にマッチ
$ 行末、改行文字の直前にマッチ
\A 文字列の先頭にマッチ
\Z 文字列の末尾にマッチ、改行文字なら改行の直前
\z 文字列の末尾にマッチ、改行でも常に末尾にマッチ
\w 英数字[0-9A-Za-z_]にマッチ
\W 英数字[0-9A-Za-z_]以外にマッチ
\s 空白文字[\t\r\n\f]にマッチ
\S 空白文字[\t\r\n\f]以外にマッチ
\d 数字[0-9]にマッチ
\D 数字[0-9]以外にマッチ
\h 16進数に使われる文字[0-9A-Fa-f]にマッチ
\b []の外では単語の境界、中ではバックスペースにマッチ
\B 単語の境界以外にマッチ
\G 直前にマッチした箇所の直後にマッチ
. 改行を除く任意の1文字にマッチ
[] 文字クラスの指定
[0-9] すべての数字にマッチ
[^0-9] すべての数字以外にマッチ
* 直前の正規表現の0回以上の反復、できるだけ長くマッチ
+ 直前の正規表現の1回以上の反復、できるだけ長くマッチ
*? 直前の正規表現の0回以上の反復、より短くマッチ
+? 直前の正規表現の1回以上の反復、より短くマッチ
? 直前の正規表現の0〜1回の反復
?? 直前の正規表現の0〜1回の反復、より短くマッチ
{m} 直前の正規表現のm回の反復
{m}? 直前の正規表現のm回の反復、より短くマッチ
{m,} 直前の正規表現のm回以上の反復
{m,}? 直前の正規表現のm回以上の反復、より短くマッチ
{m,n} 直前の正規表現のm〜n回の反復
{m,n}? 直前の正規表現のm〜n回の反復、より短くマッチ
() グループ化
\n 後方参照、正規表現のn番目のグループにマッチした文字列にマッチ
\k< label name > 後方参照、ラベルでマッチ
(?:) グループ化、後から参照出来ない
(?< label name >) ラベル付きグループ化
(?#) コメント
(?=) 先読み
(?!) 否定先読み
(?<=) 後読み
(?<!) 否定後読み
(?>) バックトラック抑止
(?ixm-ixm) オプションのon/off
(?ixm-ixm:) 括弧内のオプションのon/off
a | b aもしくはbにマッチ
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