この記事は過去の情報です。下記に2024年の情報を書いています。
【GoogleCloud 認定資格】Professional Data Engineer 取得の攻略法 #試験 - Qiita
はじめに
最近、いくつかGoogle Cloudの認定資格を取得しました。
今後、同じ認定資格の取得をされる方に少しでも参考になればと思い、勉強方法をまとめてしました。
本ドキュメントの使いみち
- これからGoogle Cloudの学習をしたいが、何から手を付けて良いかわからない方
- Google Cloudの認定資格の取得を考えている方
できるだけ費用をかけずに学習する方法を記載しています。
何を使って学習するか
まず、何を使って学習を進めるかですが、下記のものが該当するかと思います。
これはGoogle Cloudに限らずかもしれません。
- ドキュメントを読む
- 講義を受講する
- ハンズオンを実践する
- 模擬試験を受ける
- 実務を通して経験を積む
これらのメリットとデメリットについて、主観ではありますがまとめてみました。
ドキュメントを読む
ドキュメントのソースとしては、主に下記があてはまると思います。
学習のソース | メリット | デメリット |
---|---|---|
公式のドキュメント | これ以上に確かなものがなく、試験問題はここから出るはず | 量が膨大でさすがにすべては覚えられない |
参考書 | 必要な知識が体系的にまとまっている | 価格、発売時期 |
ブログ | 基本的に無料で量も比較的豊富 | 信憑性、質が良いとは限らない |
講義を受ける
最近はオンライン講座(ウェビナーとも呼ばれます)が主流でしょうか。
学習のソース | メリット | デメリット |
---|---|---|
公式のトレーニングプログラム | プロダクトを体系的に覚えられる | 細かい説明は少ない |
サイドベンダーのトレーニングプログラム | 資格取得向けに練られたプログラム | それなりに費用がかかる |
ハンズオンを実践する
実際に手を動かしてみる、といった学習方法です。
学習のソース | メリット | デメリット |
---|---|---|
公式のハンズオン | サンドボックス環境で基本的にうまく動作し、非エンジニアでもとっつきやすい | 比較的かんたんなパターンしかない |
自分自身で他エンジニアのブログをみながら | 環境のセットアップやトライアンドエラーが必要なことが多く、本来の学習以外ところでつまづきやすい | 細かいケースの記載も確認できる |
模擬試験を受ける
各所に点在するも模擬試験を受けて、出題傾向を把握します。
学習のソース | メリット | デメリット |
---|---|---|
公式の模擬試験を受ける | 無料で実際に出題される問題形式の傾向が確実にわかる | 問題の量が少なすぎる |
サイドベンダーの問題集を利用する | より多くの問題を解くことによって知識と出題形式を理解できる | 費用がかかる |
自分で問題を作る | より高度な問題を解くことができ、知識の定着にもつながる | 非常に時間と労力がかかる |
実務を通して経験を積む
誰もが経験できるわけではありませんが、実務を通しての学習です。
学習のソース | メリット | デメリット |
---|---|---|
実務 | より実践的な知識と経験を得られる | 誰もが実務に携われるわけではなく、また体系的ではなく局所的な学習になる傾向 |
Google Cloud認定資格の取得向け勉強法
前述した学習法をすべて取り入れて、公式ドキュメントを隅々まで読み進めれば資格はらくらく取得できるのかもしれません。しかし実際には、「そんな時間もお金もない!!」という方がほとんどではないかと思います。しかし、Google Cloud認定資格は出題の範囲が広いのも事実です。
以降の項目で、学習のソースを絞り、かつ、できるだけ費用をできるだけおさえた学習方法を記載したいと思います。
学習に利用するもの
学習には下記を利用します。
-
ドキュメントを読む
「参考書」と「公式ドキュメント」を読む -
講義を受講する
「Coursera」でオンライン講座を受ける -
ハンズオンで実践する
「Google Cloud Skills Boost(Qwiklabs)」で実践する -
模擬試験
「公式の模擬試験」「Udemy」
以降にそれぞれについて詳しく説明します。
ドキュメントを読む
ドキュメントは下記の2つを読みます。
- 参考書
- 公式ドキュメント
どのように読むかを次に説明します。
参考書
なぜ参考書を読むかですが、これはいちばん「とっつきやすい」ということと、知識が体系的にまとまっていることが理由になります。
本を選ぶときのポイントの1つ目は「できるだけ出版時期が新しいもの」を選ぶことです。新しいものがない場合、少し古めの本を読むしかないですが、その場合は「どこが古いのか」をよく認識しておく必要があります。例外として、出版時期が古くてもギフトランキングの上位にあるような本は「ベストセラー」である書籍の可能性が高いです。
次にこれから学ぼうとすることが「プロダクト全体」なのか「1つのプロダクトを学びたい」のかによって読む本を変えることです。「Associate Cloud Engineer」のような出題範囲が広く浅いものなのか、「Professional Data Engineer」のようなプロダクトがある程度絞られてより深くなるものなのかです。
おすすめとしては、まず「プロダクト全体」を学べる本を1冊読み、その後、必要に応じて特定のプロダクト関する本を読み進めると、理解がしやすいかと思います。
公式ドキュメント
公式ドキュメントを読むことは非常に重要です。そこに書かれていることがそのまま問題に出題されることもあるからです。しかし、公式ドキュメントは量が膨大でとてもすべて読みきることはできないので、ポイントを絞って読むようにします。
具体的には、各Google Cloudプロダクトについて下記の項目をよく読んで理解します。(必須)
- 概要(Overview)
- コンセプト
- ベストプラクティス
各プロダクトの重要なことは、これらの項目にほぼまとまっています。
同じ問題を解決できるプロダクトが多数存在しますが、試験では「どれを利用するのが最適か」ということが問われますので、それに合わせたプロダクト選択ができるようにする必要があります。例えば、「コストを安く済ませたい」であったり、「利用するユーザーが非エンジニアの場合」等です。
また、余裕があれば下記も読んでおくとなお良いかと思います。
- 事例
- トラブルシューティング
出題される問題には「これらの問題をどのように解決するか」といったものが多く出てきますので、そういった問題の解答につながるためです。
その他は後述しますが、模擬試験を通して理解を深めるために必要に応じて公式ドキュメントを参照する読み方をします。
講義を受講する
下記の「Coursera」で該当のオンライン講義の受講をおすすめします。
Coursera | 一流講師によるオンライン講座でスキルアップ。会員登録無料
Googleのコンサルタントやエンジニアによる講義を受けることをできます。
オンライン講義の中には「ハンズオンでの課題(後述するQwiklabsを利用したもの)」や確認テストが含まれており、認定試験向けの学習としては非常に有用です。
英語のものが多いですが、日本語字幕付きで受けられるものもたくさんあります。
講義はすべて無料で受けられるものではなく、ものによっては受講に費用がかかります。しかし、定期的にGoogle Cloudによって開催される「30日間無料のキャンペーン」等を利用することによって、まったく費用をかけずに学習することができます。
キャンペーン開催の事前通知は下記でされることが多いようです。
Twitter @googlecloud_jp
ハンズオンで実践する
実際に手を動かして学習します。
その理由としては下記のとおりです。
- ドキュメントで得た知識をより定着させるため
- 試験にはコマンドラインに関するものが出ることがある
- 座学だけでは実務において役に立たないため
ハンズオンには下記の「Google Cloud Skills Boost(旧:Qwiklabs)」をおすすめします。
Google Cloudの様々なプロダクトに関して、実際に手を動かしてハンズオンが可能です。
ハンズオンには個々の「ラボ」、ラボをまとめた「クエスト」、クエストをまとめた「コース」があります。
各ラボはGoogle Cloudのサンドボック上で操作をするため、下記のメリットがあります。
- ローカルでの環境構築が不要で、手順通りで動かないといったトラブルがない
- Google Cloudのリソース使用量がかからない
ハンズオンの実施手順も丁寧にかかれているので、非エンジニアの方でも環境構築で戸惑って進めないといったことが少ないかと思います。
また、ラボには無料のものと費用(クレジット)がかかるものがあります。
クレジットは個別に払う形式と1ヶ月のサブスクリプションでラボを実施し放題のものがあります。
こちらも「30日間無料のキャンペーン」が定期的に開催されていますので、それを利用するとまったく費用をかけずに学習することができます。
模擬試験
模擬試験には下記の2つを利用します。
- Google公式の模擬試験
- 公式以外の模擬試験
Google公式の模擬試験
Googleの公式の模擬試験を無料で受験できます。
問題は少なめですが問題の出題形式を理解するために必ず受けておきます。
Google公式以外の模擬試験
AWSの認定試験では市販書籍の問題集等がありますが、Google Cloudの認定試験はそういったものがほとんどありません。(あるのかもしれませんが、私は本屋さんなどで見かけませんでした)
Google Cloudの模擬試験は「Udemy」の講座がありましたので、そちらの利用をおすすめします。
オンラインコース - いろんなことを、あなたのペースで | Udemy
Udemyはかなり頻繁にセールが開催されて、その際に価格が非常に安くなります。
試験の問題集系のものはそもそもそれほど値段が高くはないので下がり幅は少ないですが、それでも半額になったりしますので、セール時の購入を強くおすすめします。
模擬試験の利用方法
上述した模擬試験の活用ポイントとしては、「出題傾向を把握する」と言うよりは「まちがった選択肢がなぜ違うのか説明できるように」しておくことかと思います。
全問に正解できるようになったら終わりではなく、各選択肢について「その解答がなぜ正しいか」とともに、他の選択肢が「なぜ不正解なのか」を説明できるようになるまで繰り返し問題を解くようにします。
理解が追いついていないことは、公式のドキュメントを読んで理解するようにします。
学習の順番
まず最初にいちばんとっつきやすい「参考書」をひと通り読むのが良いかと思います。
その後にウェビナーの講義を受けます。
こもまでで、「とりあえずひと通り学習できたかな」といったところで、模擬試験を受けます。
おそらく模擬試験では50%くらいの成績になるかと思います。
その後、再び「参考書」と「ウェビナー」の学習(2週目)を行いつつ、模擬試験で間違ったところ、理解が追いついていないところを「公式ドキュメント」と「ハンズオン」で理解していきます。
おわりに
私は今までAWSをメインに利用しており、Google CloudはBigQueryぐらいしか理解していませんでしたが、認定資格取得向けの学習をすることによって、Google Cloudのプロダクトを体系的に学習することができました。また、ハンズオンを通してかなり実践的なスキルを身につけられたかと思っています。
また、上述しましたGoogle Cloudのトレーニングプログラムを無料で利用することができるキャンペーンを最大限活用しましたので、費用もとても安く済ませることができました。
このドキュメントが今後、Google Cloudを学習される方や認定取得を考えられている方に少しでも有益なものになれば幸いです。
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