今日は電子レシートを生成するうえで必要なレシートの要素をまとめてみます。
レシートはモノを購入する人の権利であるため、一般的にはなにかを購入すると必ずレシートを印字するという文化が日本にはあります。請求することができるということなので、店舗側は請求されなければ出す必要はないのですが、あとから交付を求められても厄介なのでその場で必ず発行するのが無難とされます。なので、「レシートはいりますか?」と言われ、「いらない」と回答してもレジからはレシートが印字されるケースが一般的です。
下記が該当の民法になります。
(受取証書の交付請求等)
第四百八十六条 弁済をする者は、弁済と引換えに、弁済を受領する者に対して受取証書の交付を請求することができる。
2 弁済をする者は、前項の受取証書の交付に代えて、その内容を記録した電磁的記録の提供を請求することができる。ただし、弁済を受領する者に不相当な負担を課するものであるときは、この限りでない。
ということで、
一般的なレシートは下記の要素をまとめています。
- ヘッダー
- 購入商品一覧
- 合計金額(合計金額の詳細)
- 支払い情報
ヘッダー
ヘッダー分部には下記の要素を記載します。
- 表題
- 店舗名
- 店舗の住所、所在地
- 店舗への連絡先
- 日付・時刻
- レシート番号
- 担当者
表題
表題は一般的に「領収書」や「ご利用明細」と表記されるケースが多いです。
店舗名
店舗名が印字される場合もあれば、ロゴの場合もあります。チェーン店などは店舗名はロゴで表記され、その下に支店名が印字されているケースが一般的です。
店舗の住所
こちらはリアル店舗で購入した場合を想定していますが、店舗の住所が記載されます。
店舗への連絡先
電話番号、メールアドレス、ウェブが記載されます。購入したユーザーがあとで連絡とれるものであれば問題ありません。
日付・時刻
レシート(購入証明)が発行された時刻が印字されます。
レシート番号
レシート番号は連番で印字されているところが多いようです。その日(またはレジ締め前)の連番で、参照が必要になったときにユニークであることを担保しています。
担当者、店舗番号
レシートは印字スペースが限られていることもあり、担当者番号だけ記載されているケースが一般的です。これは後程お店側で誰が担当したのか識別するためにあります。担当者が印字されている近くに店舗番号も印字されているケースがあります。
購入商品一覧
購入商品一覧部分には下記の要素が表記されます。
- 商品名
- 商品ID、コード
- 軽減税率対象かどうか
- 個数
- 単価
- 合計金額
- 値引き、または値引き前価格
- 内税・外税対象
商品名
商品名が印字されます。
商品ID、コード
商品名がわかりずらい、またはほぼ同じパターンがあるため
商品IDまたは商品コードを印字してわかりやすいようにしています。
軽減税率対象かどうか
「軽」や「#」などをつけて、その商品が軽減税率対象なのかどうか印字しています。
個数
購入点数を印字しています。
単価
商品の定価ではなく、実際の売価を印字します。
合計金額
個数 X 単価の金額を印字しています。
値引き、または値引き前価格
その商品が値引きされている場合、単価に対して値引き金額または、値引き前の金額を印字し、値引きされていることがわかりやすくしています。
内税・外税
その商品が内税価格なのか、外税価格のか印字しています。
合計金額(合計金額の詳細)
合計金額の詳細には下記の要素が含まれます。
- 小計
- その他手数料
- 税金対象金額
- 税金額(内税、外税)
- 値引き金額
- 合計
小計
購入商品一覧に記載された金額の合計になります。外税の場合は税金前の合計金額になります。
その他手数料
送料やその他手数料などがある場合はここに印字されます。それらが内税、外税かは次の税金対象金額を見て判断します。
税金対象金額
税金対象金額とその利率を表記します。何円分が軽減税率対象なのか、通常税率なのかを印字します。
税金額
内税、または外税であることを明記し、税金額を印字します。
値引き金額
全体に対して(小計に対して)値引きがある場合は、ここに印字されます。全体で20%オフなどされる場合はここに金額表示されます、内税の場合は税金対象金額から差し引かれるのが一般的です。外税の場合は小計、または小計+その他手数料から差し引かれるのが一般的です。
合計
最終的に支払わなくてはいけない合計金額を印字します。
支払い情報
支払い情報には下記の要素が含まれます。
- 支払い方法
- 支払い金額
- おつり
支払い方法
支払い方法には、現金、クレジットカード、そのほか電子モバイル決済手法などが印字されます。クレジットカードのばあいはブランド名や、カード番号の下4桁が印字されるのが一般的です。モバイル決済などの場合は、区分、承認番号など決済会社側で必要な情報が印字されます。
支払い金額
カードやモバイル決済の場合は合計金額そのものが印字されているケースがほとんどです。現金の場合はおつり前の支払い金額が印字されます。
おつり
おつりが印字されます。
次
これらの要素を含みAPIを開発していきます。
採用中です。
テクノロジーで社会問題を解決。
紙レシート削減を一緒に進めてくれるエンジニアを募集しています。
詳しくはこちら。