ウェブスクレイピングってなんかこう、闇を感じるというか、やっちゃいけないことやってるような感じがするというか、そういう感じないですか?
盗んだバイクで走りだす、じゃないけれども。
ここではウェブスクレイピングが何がどこまで違法なのかについて書きたいなと思います。一応法律の資格も持ってるんで大きく間違ってはないはずです。
3つの分岐があるよ
まず最初に、ウェブスクレイピングが合法、というか問題ないかどうか、については3つの分岐があります。
あの女子が好きな、あなたは朝方?それとも夜型?みたいな「性格診断YES/NO」みたいなやつを想像してもらえれば。
1.自分だけで使うの?(はい!/いいえ…)
2.そのまま転載しちゃうの?(はい…/いいえ!)
3.その転載する内容は著作権絡んじゃう?(はい…/いいえ!)
てな感じ。
んで選択肢の末尾に「!」がついてる方を選んだ場合は、そのウェブスクレイピングは何も違法じゃないのでその時点で終了!もう安心!という感じ。
逆に末尾「…」のやつを選んで最後の3番も「はい…」を選ぶとこれがいわゆる違法なウェブスクレイピングってやつになります。
結局ウェブスクレイピングで画像など引っこ抜いてきても自分だけで使うなら問題ない(友達にあげるとかは著作権的にダメ)。その情報を友達でもなんでも、誰かに公開するときに違法感がムクムク出てくる感じ。
例えばのケース
わたしは上記のウェブサービスを暇つぶしに作ってる、というか自身もジム通いをしているので興味本位で調べてたことをただまとめてるだけなんですが、これも各ジムの店舗名はそのジムの公式サイトに行ってスクレイピングしてゲットしています。
店舗名をスクレイピングしてそのままネット上に公開しているんで、上記チェック項目でいうと1番は「いいえ…」、2番は「はい…」と順当?に違法への道をまっしぐら。
でも3番目の著作権に抵触しちゃう?の部分で「いいえ!」なのでギリギリセーフといった感じ。
どこから著作権的にアウトなの?
結局一番気になるのは「んじゃどこからどこまでが著作権的にセーフでどこからがアウトなの?」っていう部分だと思います。
ここらへんは裁判の結果(「判例」っていいます)を見るのが一番なんですが、例えば会社や商品のロゴマークとかは、使用に際し特に許可を得なくても著作権違反にはならないみたい。
なので例えば「企業一覧」みたいなウェブサイトを作るとして、各会社のロゴマークを画像として載せてても基本的に大丈夫。
でもそのお店が販売してる商品画像をウェブスクレイピングで公式サイトからすっぱ抜いてきてそのまま掲載したら著作権違反になる(ただみんなやってるよね、スクレイピングで取ってきてないだけで、普通に右クリックポチっ「画像を保存」して)ので、ここらへんがなんとなくの線引きかなー、と。というか裁判官がそこらへんで線引きしてるなーという感じ。
なのでウェブスクレイピングした内容を公開するときに、「これって企業ロゴよりもヤバめかな?」という観点で一度見てみると判断しやすいと思います。
ちなみに商品の画像を自分で撮影したものであれば載せてもOKです。
これは商品自体に著作権があるのではなくて「写真自体」に著作権があるため。
グノシーとかトリバゴとかは?
グノシーとかトリバゴとか、前者はニュースまとめ、後者は旅館情報まとめ、みたいなサービスってあります。
あれって「んじゃ違法なんじゃ?」あきらかに他者の商品(ニュース記事や宿泊情報)を勝手にスクレイピングなりして載せてるよね?っていう。
個人的にはグレーゾーンかなと思います。
現にグノシーやスマートニュースのようなニュースまとめサイトは、著作権がらみで問題になっていたはず。
そのスクレイピングしてきた他者のニュースや宿泊情報を並べた「一覧画面」はギリOKで、その一覧から気になるニュースや宿泊情報を推した際に表示される「詳細画面」自体も自サイトでやっちゃうのはNG。
という事だったと思います。
つまり、そのまとめサイトを見て、そのニュースなり宿泊情報なりに興味を持ったユーザーを元サイトに流入させるようにしないとダメ、っていう感じ。
昔「NAVERまとめ」っていうサイトがあった(今は閉鎖されてる)んですが、あれはよその記事の内容をぺたぺた貼り付けて、自分の記事を作るってやつだったんですが、このやり方だと、引用の限度を超えてるし、元の記事が読まれなくなるからダメ、みたいな事だったと思います。
最後に:マナーも忘れずに!
ここではウェブスクレイピングの何がどこまで違法なのかについて書きました。
まとめると、「ウェブスクレイピングした文章や画像をそのまま公開する時で、かつ、それが著作権に違反してる場合に違法になるよ!」って感じ。
違法かどうかはロゴマーク程度の物か、どうかっていうのが一つの判断基準になってるっぽい。
んでそういう違法かどうか、という話とは別にスクレイピングはお相手のサーバーに負担をかける行為でもあるので、きちんとプログラム内で数秒ごとにアクセスするようにするなど、マナーを守ってスクレイピングしましょう。